ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

被災地の方のためにできること

2004年10月28日 | 徒然なるまま(日々雑事)
最近、地震での被災や、イラクの人質事件などため息の出るような日々が続いていま
す。

明日、前blogに書いたように友人と飲む約束をしているので、その分の代金の半分を赤十字に募金し
ようかと思っているのですが、それとは別に、無料でできるボランティアとして献血
があると聞いて、なるほど。確かにともったので、チェーンメールにならないといい
な、と思いながら、貼り付けます。

(半分というのは、自分が飲み食いする程度の額も募金できないような自分っていや
だなって思っているからです)
http://www.jrc.or.jp/sanka/help/news/664.html

僕が入っているダイビングサークルのMLからの一部転送:

なかなか仕事が忙しくて、ボランティアにもいけないし、
義援金といっても、こちらが何とかして欲しいし・・・
などなど、何かがやりたくてもできないって事も多いわけで、
そんなら、「献血」って事でした。

被災地では手術用の血液が圧倒的に足りないそうです。
九州地区は比較的血液保管量が多いと言うことですが、
今年は台風災害で九州内での消費が多く、東日本は
恒久的な血液不足だそうです。
輸血用血液が無くて、助かる命が助けられないって事も
被災地では有るそうなので、みんなで献血に行きませんか?

カラダひとつで、役に立つっていうのもイイもんだと思うので、
気になった方は、週末に献血を!
血液だけは技術の発達した現代でも、作ることができないのです。
人間しか作れない・・・だから人から、人へ・・・コレしかないんです。

詳しくは赤十字のHPで。
http://www.jrc.or.jp/

以上転送 終了

すごく生き難いくい時代に僕達は生きています。
自分の会社のメールのシグネチャーには情報流通プラットフォーム研究所と書いた下

「たとえ明日世界が滅びようとも、今日ここにりんごの木を植えよう」
と書いていますが、今のように被災地で人々が苦難にあえいでいる時に、自分のでき
る範囲で手をさしのべることもまた、未来をつむぐ「りんごの木を植える」行為であ
ると僕は思います。

僕の尊敬する寺島実朗さんは「時代の深層底流を読む」という本のあとがきで

「ある作家が、『あの同時テロ事件以来、昔タバコをやめた人が、またタバコを吸うようになった』と語るのを聞いて苦笑した。なるほど未来に希望をもち難い時代である。
しかし、この本を「天に星、地に花、人に愛」というむせかえるほど陳腐な言葉で締
めくくっておきたい。目を凝らせば、信じられる美しいものが沢山ある。「明日、世
界が滅びても、今日、私はリンゴの木を植える」という意志だけは失いたくない。」

と書かれています。

今週日本の一部の人々に苦難が覆っているような時に、たまたま苦難に面していない
僕達が困っている人々に手を差し伸べられることもまた、
「天に星、知に花、人に愛」という言葉の「人に愛」なのだと思います。
無力な自分ですが、大河の一滴として、来週ぐらいに献血に行こうかと思います。

そういう積み重ねが、未来に希望をもてる、人のつながりや人のもつ良性を信じることができるようになるための道ではないかと思います。

たとえ明日世界がほろびようとも今日ここにりんごの木を植えよう

イラク人質事件

2004年10月28日 | 徒然なるまま(日々雑事)
日経新聞夕刊で映画監督の四ノ宮さんの話として

「四ノ宮さんが香田さんにあったのは現地時間の二十日正午過ぎ。ヨルダンのホテルで、旅行者の日本人女性が、『イラクでは気を付けて』などと香田さんに話しかけているのを見かけた。ジャーナリストかと思い四ノ宮さんが話しかけると、香田さんは『イラクに旅行に行く』と答えたという。
 四の宮さんは『非常に危険。やめた方がいい。』と引き留めたが、香田さんは『バスも予約してある』などと拒否。四の宮さんはバグダット行きのバスに乗り込む香田さんを見送った。
 香田さんは日本円に換算して1万5千円程度の現金しか持っておらす、『バグダッドでバスから降りたら、知り合いになったイラク人の家に泊めてもらう』と話していたという。」

感想: なんというか、アホですか。こいつは。

現金1万5千円って何ですか!?
護衛が100ドルもする国で、キャッシュ150ドル以下って常識を逸脱しています。
彼にバックパッカー歴がどれくらいあるのかわからないけど、日本人が旅行できるのは
「現金を持っているからだ」ということぐらい認識できないのでしょうか?
僕がサハラ砂漠に行ったときに銀行のアクセスが悪くて、痛感したのですが、
現金がない旅行者は無力です。
イラクで簡単にキャッシュが引き出せるとは思えないし、どうもまともに途上国の僻地を
旅行できる感覚を持たずに、戦地へ遊びに行ったとしか思えないです。

しかも腹がたつのは、最後の「イラクの家に泊めてもらう」というくだりで、
戦地で疲弊している国に行って他人の親切にあずかって旅行をしよう、という図々しさに
彼の幼稚さゆえに人の苦労を理解しようとしないことへの怒りがこみあげます。

彼の安否はとても心配ですが、日本政府もアメリカ政府も全力で救出作業をするでしょう。
彼が殺害されたら、自衛隊の撤退論に結びつきかねず、両国の政府にとってまずい事態になりかねません。
また、当然ながら国民を守るのは国家の義務です。(夜警国家のような非常に小さい政府であっても政府の義務です)

しかし、おそらく自衛隊は彼を救出するために、軍事行動は取れないでしょう。もし救出作戦を行ったら社民党や共産党は烈火のごとく怒っり(ように振るまい)、喜々として国会で問題にするでしょうし、おそらく現地の自衛隊にはテロリストと戦闘をしてその際に人質の安全を確保して救出できるような特殊部隊は駐留していないでしょう。

さらに、犯人グループの過去の行動や、軍事活動で現地の人々を殺しているアメリカへの彼らの敵意を思うと、香田さんの救出は極めて困難を極めると思います。

しかし、願わくは無事に開放され、日本で彼に「なぜ、お前はイラクに行ったのだ?!」という我々一般国民の率直な問いにしっかりと誠実に答えて欲しいと思います。

補足:
ジャーナリズムなど、命をかけてもイラクに入る大義のある人々もいます。
彼らのおかげで、我々はイラクの無垢な民の苦難と、アメリカなどの先進国の軍隊の横暴と、マネー市場至上主義のアメリカのオイルマネーの横暴を知ることができるのです。

個人的には、橋田さんのはしやんの「イラクの中心でバカと叫ぶ」はお勧めです。
ジャーナリストとしての覚悟と、自分の人生を生きているという橋田さんの人生観が出ていて好きでした。
イラクでジャーナリストとして大義のために殉死なさった橋田さんのご冥福をお祈りいたします。
また、池澤夏樹のイラクの小さな橋を渡っては、開戦直前のイラクの様子を描いた旅行記です。
友人にもプレゼントをしていたほど、僕のお気に入りです。
立ち読みできるほどのボリュームですので、ぜひともお読み下さい。
(僕は涙ぐんでしまうので、この本は立ち読みは危険ですが)