ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

人は分かち合いたい生物

2012年02月28日 | 格差社会を考える
最近はtwitterでつぶやいていることが多く、blogの更新は本当に久しぶりです

NHKスペシャルの
ヒューマン なぜ人間になれたのか 第4集 そしてお金が生まれた
http://www.nhk.or.jp/special/onair/120226.html

を見て色々と思うことがありました。

僕は大学生の頃から文化人類学に興味があって、授業を受けたり専門書を読んだりして、人類とは何か? 人類の根底にある価値観とは何かを知りたいと考えていました

ただ、当時は中高で共産党員教師にうけた洗脳教育のおかげで、
「宗教は貧者のアヘンだ」 とガチで信じていたので、人類
を人類足らしめてきたものとしての宗教は考えていませんでした

NHKスペシャルのヒューマンのシリーズでは「分かち合う」ということでヒトになった、というのが大きなテーマの一つであったように思います

そして最終集が「お金の誕生」と、それによる社会の発展、格差の登場、格差を是正しようとする脳の仕組みなどを番組で述べていました。


私は以前から、「私たちは分かち合いたい生き物だ。目の前に飢えた人がいて、手元に有り余る食料がある時に、どんなに強がった格差論者だって、きっと分け合って食べたいと思うはずだ」
と思っていましたが、それが脳科学からの証明されつつあるというのは、強い希望でした。

1年前の大震災の時にも多くの人々が助けたい、支えたい、分かち合いたいと思いました。

そうした人々の願いというものが、人類の持つ根源的な性質の一つなのだと思います。

そして、分配についての政治について言及するのであれば、私たち左派、すなわち社会民主主義者は、自分たちの持てる富をより貧しい人と分かち合いたいと願います。
そして、私たちの左側、すなわち左翼と呼ばれる共産主義者や社会主義者は、より豊かな者から力づくで奪い取ろうとします。

人類最古の都市、メソポタミアでは、都市の中での大量殺戮による遺体が出土するそうです。
番組内では、おそらく、格差による奪い合いの結果であろうと述べられていました。
その一方で、太古より借金の帳消しにして奴隷の解放などを行うことが毎年のように行われていたそうです。

力で豊かなものから奪おうとするのも、人らしい生き方、
一方で、目の前の人とより平等になること、自分の富を犠牲にすることで、平等を目指すことに快楽を覚えるのも、また人らしい生き方。

同じように格差と対峙した時に、私たち左派と左翼は根本的に違う対応をすることを改めて認識し、それは太古からの文脈なのだと感じました。

そして、今苦難にある我が国の同胞たちのために、だれかの富を奪うのではなく、自分たちから何かを差し出すことで、支えたい と思う多くの日本人がいること、支えてくれる外国の人がいることを嬉しく思いますし、僕もそうありたいと思います。

そして、20歳の頃の僕が憎んだ、貧者のアヘンと呼ばれた宗教

キリスト教、イスラム教、仏教などは他者への施しを教えとするものだと理解しています。
人は根源的に施しを正しいことだ、良いことだと感じる生き物だと思います。

その潜在的な力を引き出すことができれば、社会は、世界はもっと住みやすくなると思います。