ふうてんの猫の猫耳東風的フリチベ生活

働きながら和製MBAと工学博士取得をしていた自称苦学生バックパッカーの日記。
今は学位もとって大阪で技術戦略考えてます

35歳を救え 貧乏な家庭の子供のネタ

2010年12月13日 | 格差社会を考える
mixiのキーワードが「貧乏」なんてすごいことになっていて、やっぱり日記を書いてみようと思いました

貧乏な家庭は、子供作っちゃだめですか?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1435918&media_id=116


日本に住む、とある一組の夫婦がいました。夫は30代後半で年収300万、妻は30歳の派遣社員で年収200万の年収500万円世帯です。年齢的にも「そろそろ子供が欲しいね」と夫婦で話し合っていることを、知人の女性に話したところ、

   「そんな年収で子どもを作るなんて非常識、子どもがかわいそう」

と言われ、ショックを受けたというfumitamaさん。彼女自身、貧しい家庭で育ち、兄弟3人川の字で寝たり、テレビは1台でチャンネル権は父親、末っ子だから着る物も全部お古、だけど「この世に生んでくれた両親に感謝している」といいます。しかし知人は

   「今は時代が違う。…貧乏な家庭に生まれた子どもにはいい迷惑だけど、別にあなたたちが悪いわけじゃなく、こんな世の中が悪い」
と言い、それを聞いて悲しくなったfumitamaさんは、教えて!gooで皆に意見を求めました。

「お金がないのに子どもが欲しいという願望は、私たちのエゴなんでしょうか」

■「与えなくては話題についていけない」

寄せられた回答は34件。子供がいる親や、子供がいない夫婦、独身者などから、様々な意見が寄せられました。

   「二児の母です。その女性が言うのは間違ってません。ホントに昔と今では違うのです」

というのは中学生の娘を持つmama4615さん(36歳)。今はほとんどの子が習い事をしており、小学生で携帯電話を持たすのも当たり前。ニンテンドーDSで遊ぶことも多く、与えなくては話題についていけないといいます。そして中学生になると塾の三者面談で受験校を決めるなど、昔と今では子供にかけるお金も、親の教育観念も変化してきているといいます。経済面での不安をあげる方もいました。


まず、世帯年収500万円というのは、「貧乏」の範疇に入るのだろうかと思いました。

アカデミックでいう、格差や貧困の話というのは、学費が未納で高校や大学を中退するような話であって、「お稽古事」なんていう話をしているのではなかったと思います

僕の世帯は父がかなりダメな人間なので、母は、私の哺乳瓶を買うかどうか迷って、何度も薬局の前を行ったりきたりするような生活をしていたそうです。

母方は母子家庭で育っていて、私の祖母の仕立ての仕事で生計をたてていたそうですが、在日朝鮮人のやっている呉服屋で仕事の代金をちょろまかされたり、騙されたりして大変で、一日、一把の冷麦で家族三人がすごしていたころもあったそうです。
(だからといって在日の人を敵視するようなつもりは毛頭ないですが、彼らが日本社会の一方的な被害者だというのは一切支持しないです)

母にしろ、乳児の頃の私にしろ、貧乏でしたが、そんな酷い人生だったのかというと、必ずしもそうではないと思うのですよね。それは、私も母も、母親の愛情を注いで育ててもらったというのが、とても大きいと思います。

もちろん、本当に餓死しちゃうとか、高校を中退さざるえないとか、そういう事態になる貧困というのが思われるなら、子供を産むのは避けた方がいいと思う

しかし、稽古事ができない という程度のことだったら、堂々と産んで欲しいし、稽古事の変わりに、親が勉強を教えたり、遊んだりして、お金の変わりに愛情と時間をかけて育てて欲しいと思います。

一方で、そもそも子供にお稽古事をさせるなんてことに興味もなく、入った金はギャンブルと酒というような家庭もあれば、親の文化資本が低くて、金はあっても教育に興味もないとい世帯ももちろんあります。

日本はまだ欧米ほど身分や階層が明確化していませんが、近未来に日本も欧米のように、
DSを子供がもっていて、塾や英語やスポーツを学ぶ子供の居住区と、
放し飼いのような野性児(not 野生児)のような子供のいる地域にわかれるかもなと思います。

そうすれば、欧米や中国・ソビエト、北朝鮮などのマルクス主義国家のように、身分、階層の固定化が進み、ゲーティッドコミュニティーまであと一歩になります。
低年収の人も、高年収の人も同じスーパーで買い物をしたり、同じファミレスにいったりする国というのは、とても珍しいそうです。(私はG8参加国では、日本以外に知りません)


記事を見て思ったのは、おそらく、この会話をした女性同士は、そこそこの教育などの階層に属しているのだろうなということです

しかし、近い将来、家賃が安くて、スラム街化したところで育つ子供という世界もイメージできて、そこでは、もはやお稽古事なんてことをさせるかどうかなんて心配じゃなくて、子供が学校に通わない、素行が悪いといった事態が日常になるエリアができるんじゃないかと思います。


ところで、子供を産むべきじゃないという人たちが、普段どんな言動をするんだろうと思うと、たとえば、
子供がDSがないと話題についていけない という母親は、自分の子供にDSが買ってもらえない子供へどう接するべきかをちゃんと教えているのでしょう?

子供のいじめが陰湿だとかというのは、貧しい家の子供を傷つけちゃいけないと親が教えない時代になったという意味で、私達の親の世代からの人間の劣化の連鎖のように思います

まぁ、僕らの頃はまだ、ファミコンやスーパーファミコンだから、誰かの家に集まってみんなでゲームをしていたわけで、自分が持っていなければ必ずしも仲間に入れないというものではなかったですね。

ただ、現実は、夫年収300万円だと、妻の年収200万円について、産休・育児の際は、おそらく無収入になるし、再就職が同じ条件で見つかるのかと考えると、家計についても危ない橋を渡るように思います。

NHKの「35歳を救え 」では、夫の月収が会社倒産で44万円から19万円まで激減した主婦の生活が出ていますが、子供三人(9歳、6歳、3歳)いて食費を月に3万円に抑えながら、深夜の仕事をして、それでも足りなくて、もう一つ仕事を入れようかと考えているという話がでてきます。(深夜アルバイト6時間、時給950円で月収10万円)

最後に、その記事を引用して終わりたいと思います。 親の覚悟と愛情というものを考えさせられるドキュメンタリーでした。大変だけど、寄りそいあう家族って、人間の根源的な美意識を突き動かすように思います
http://www.amazon.co.jp/%E2%80%9C35%E6%AD%B3%E2%80%9D%E3%82%92%E6%95%91%E3%81%88-%E3%81%AA%E3%81%9C10%E5%B9%B4%E5%89%8D%E3%81%AE35%E6%AD%B3%E3%82%88%E3%82%8A%E5%B9%B4%E5%8F%8E%E3%81%8C200%E4%B8%87%E5%86%86%E3%82%82%E4%BD%8E%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%8B-NHK%E3%80%8C%E3%81%82%E3%81%99%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%80%8D%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88/dp/4484092433


働きだしてから、子供たちが家事を手伝ってくれるようになったと、磯山さんはうれしそうに話す。
「今日も1階から全部、床磨きをしてくれて。洗濯も畳むし、お風呂も掃除するし。わたしが何もやらなくても、子供がやってくれるんで。私が横になると、座布団をもってきてくれたり、布団を引っ張り出してかけてくれたり、わかってくれてるのかと思って。
 大変な思いをさせてるなっていうのも、ちょっと感じるかな。本来、わたしがやるべきことを代わってやってくれたりするので、すごく感謝してます」
 そして、最後に一言、磯山さんは言った。
「たぶん、ずーっと働いていくんでしょうね。働かないと食べていけないですし、働くことはやっぱり生きることだし」

 子どもたちの前では、輝くような笑顔を見せていた磯山さんが、一瞬、遠い目をしたのが印象深かった。
 応援したい。取材だということを忘れて、そう思った瞬間だった。
 3人の子供たちが大きく成長する頃、きっと今の苦労が報われる時が来ると信じたいと、思わずにはいられなかった。
<pp.50-51>

でも、結婚もしていない僕から見れば、贅沢な悩みでもあります[m:44]