がーこ 見聞録

がーこの街歩きと飲み食いのブログ。

タイムカプセル

2008年01月26日 17時11分16秒 | がーこのつぶやき
          
   この写真は、つい先日、報道された、十四年前の手紙が、
   底引き網に引っかかったカレイの背中に張り付いていた
   というニュースの、手紙本体です。
   なんでも、十四年前、小学校の創立記念のイベントで、
   ひろった方は返事をくださいという内容の、手紙をつけて、
   一斉に飛ばした中の一つなのだとか。
   海上をさまよった風船が割れて沈み、海底の奥深に暮らしていた
   一匹のカレイの体に付着。
   そのまま、十四年の時を経て、書いた本人に連絡が入ったのだと言う。
   
   この話を聞いて、すぐに思い出したことがある。
   今から23年前、「つくば博覧会」というものが催された時、
   2001年の自分や家族に、手紙を書いてみようという企画があった。
   もちろん、当時の私は、そんな企画のことも知らなかったのだが、
   2001年のお正月に、私の実家で、ある事件が起こったのだ
   それは、1987年に大病の末この世を去った、父親から、私の弟二人に、
   手紙が届いたという事実。
   父親が、どこで、そんな企画を知ったのかは、わからない。
   が、しかし、死んだ人から手紙が届くというのは、生きているものに
   とっては、ある種の衝撃的な事件でもある。

   弟二人に、どのようなことが記されていたのか、弟たちは、それぞれ
   の胸にしまいこんでいるので、私もあえて聞いてはいない。
   ただ、ほんの少し、私には来ないのかな…。
   と、当時非常にさびしい気持ちになったのは事実だ
   
   ところが、先のニュースを聞いて、急に私は、もしかしたら、
   その手紙が、どこかにあるかもしれないと考えるにいたった。
   ふと思ったのだ。
   父は、たぶん、私宛にも、書いていた。
   そう仮定すると、私はその2001年以前に、転居をしてしまって
   おり、もしかすると、転居前の住所に転居後何年も経過してから、
   届いていたのではないか…。
   とするとだ、どこかに保管されている可能性があるのでは。

   すぐに、調べた。

   すると、日本郵便のページで、ポストカプセル2001の関連記事と、
   よそのページでは24万通が宛先不明で、保管されているという記述が。
   そこから、関係各方面に連絡を入れ、探してみた。
   答えは、迷子郵便は、普通三か月で処分される。
   おそらく、もう存在しないのではないかということだった。
   
   あかんことは百も承知です。
   でも、もし、もし、どこかに保管されているのだとしたら、
   どうしても読ませてほしい。
   一応、私の気持ちは、伝えておきました。
   電話を最後に受けてくれた方も、今日は土曜日だから、月曜に
   もう一度、中央へ問い合わせて、報告はします。
   と言ってくれた。
   
   おそらく、そんなに劇的なことは起こらないだろう。
   でも、切れてるかもしれない一筋の糸を、一応はたぐってみたという
   事実と、とうの昔に忘れ去ってしまっていた父親のことを鮮明に
   思い出させてくれたという点で、カレイの手紙の一件には感謝している。
      
           

    これが、当時設置されていたポストカプセル2001のポストです。    
   
   
   
   
   
   
   
コメント
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