
春分の日は、我が家から見える二つのビルの細い谷間の中央に太陽が位置し、後光がさすような光の輝きを見せるが、今年も3月19日と20日にその光を拝むことができた。普段は、そんな場所に太陽が沈むようなことはなく、春分の日にはちょうど太陽がその位置に来て、眩しいくらいの光が輝く。曇りや雨の日では太陽の光を拝むことができないので、拝むことができるのは幸運の証ともいえる。
春分の日を迎えるときまって思い出すのはメキシコにあるマヤ文明の遺跡、チチェン・イッツァのピラミッドに現れるククルカン(蛇の神)の降臨である。春分(秋分)の日に太陽が沈む時、ピラミッドは真西から照らされ階段の西側にククルカンの胴体(蛇が身をくねらせた姿)が現れるという現象である。2008年3月17日からカンクンに滞在し、3月19日(うるう年で春分の日の前日)に日本人ガイドの現地ツアーに入り、チチェン・イッツァの遺跡を訪問し、前日にもかかわらずククルカンの降臨現象を目の当たりにすることができた。この現地ツアーはククルカンの降臨を見るための、普段より時間を早めての特別仕立てのツアーとして設定されていた。春分の日当日は世界中から人が押し寄せ、ツアーが組めないほどピラミッドにも近寄れない状況になるというから、前日のお陰で観光客もまばらで、天候にも恵まれ、目の前で降臨に立ち会うことができたのは大変ラッキーであった。
まさに同じ現象が自分の家でも起っているのである。春分の日に晴れていれば、必ず太陽が夕方にビルの谷間の中央の位置に来て、その光が家の奥の部屋まで届き、この自然現象を前に敬虔な気持ちになる。古代マヤ人の天文学知識は素晴らしく、あのようなピラミッドを作ったのも容易に理解できる。とにかく不思議な現象である。
カンクン・チチェンイッツァ旅行アルバム: https://www.youtube.com/watch?v=f9r8NxKQV5o
写真はチチェン・イッツァで撮った写真(2008年3月19日)と3月20日の我が家からの写真

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