9月28~29日に、品川宿において、第31回しながわ宿場まつりが開催され、28日には、北品川において、「おいらん道中」が行われた。コロナ禍があったので、5年ぶりの復活である。5人のおいらんや肩貸し、傘持ちなどが華やかな着物をまとい高下駄を旧東海道を練り歩く。吉原流の独特な「外八文字」の歩き方で一歩ずつ進む姿は実に艶やかである。さらに、今年は初の試みとして、神奈川県の湯河原温泉から本物の芸者さんがおいらん役として2人参加していた。史実としては、おいらんは、北の吉原にいた娼妓さんのことで、南の品川にはいなかったようである。幕末には、品川宿に約90軒の遊郭があり、4000人もの娼妓がいたようである。明治になって、公娼制度が廃止され、遊郭は貸座敷と呼ばれるようになったが、明治10年代でも、54軒の貸座敷があったという。
29日には、これも恒例だが、旧東海道において交通安全パレードが行われた。品川警察署一日署長を元日向坂46の潮紗理菜さん(初めて知った)が務めていた。このパレードには、全国レベルの実力を持つ品川女子学院の吹奏楽の女の子が多数参加し色どりを添えているが、品川宿ならではの江戸時代の武士、町人、町娘、岡引、飛脚などに紛争した江戸風俗行列にもなっている。江戸時代は、この旧東海道で参勤交代の行列が行われていたことに思いをはせると感慨深いものがある。我が家からも行列の様子が見られるが、江戸時代の人々が行き交う様子が目に浮かぶ。
しながわ宿場まつりについては、20年程前、現役時代に地元を代表して、品川に本社を構えた自分の会社に協賛を依頼し、景品を提供したり、ブースを設けたり、ステージショウをやったり、お祭りに若干関わっていたので、思い入れが強く残っている。お祭りでは、フリーマーケットやいろいろなイベントも行われており、個人的には家の前で行われていた花の鉢植えの無料配布で何種類かの花もいただいた。
画像は、おいらん道中と江戸風俗行列