野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

白と黄色の金銀花と呼ばれた「スイカズラ」(春の花 21-81)

2021年05月13日 07時06分30秒 | 

今の時期に咲き始めた「スイカズラ」。最初は白いがやがて黄色になるために金銀花と呼ばれた。子供の頃はこの花をとって甘い蜜を吸ったものだ。俳句の世界では忍冬と呼ばれて季語になっている。あまり優雅な季語ではない。なぜか「呼べばすぐふりむくひとやすひかづら 桂信子 草影」のような句が似合う花だ。

(2021年春 川崎市)

■春の花シリーズ

「サクラソウ」(春の花 21-01)
「ワスレナグサ」(春の花 21-02)
「ヒメツルソバ」(春の花 21-03)
「レウィシア」(春の花 21-04)
「オオキバナカタバミ」(春の花 21-05)
「スイート・アリッサム」(春の花 21-06)
「ドウダンツツジ」(春の花 21-07)
「カントウタンポポ」(春の花 21-08)
「ホウキモモ」(春の花 21-09)
「アリウム・トリケラトゥム」(春の花 21-10)
「シャガ」(春の花 21-11)
「チョウセンレンギョウ」(春の花 21-12)
「キブシ」(春の花 21-13)
「キランソウ」(春の花 21-14)
「アネモネ」(春の花 21-15)
「タネツケバナ」(春の花 21-16)
「ヘビイチゴ」(春の花 21-17)
「山吹」(春の花 21-18)
「ホトケノザ」(春の花 21-19)
「海棠」(春の花 21-20)
「セイヨウシャクナゲ」(春の花 21-21)
「ホウチャクソウ」(春の花 21-22)
「ラミウム・ガレオブドロン」(春の花 21-23)
「キツネノボタン」(春の花 21-24)
「ビオラ・ソロリア・プリセアナ」(春の花 21-25)
「シロヤマブキ」(春の花 21-26)
「 アニソドンテア・マルウァストロイデス」(春の花 21-27)
「オランダミミナグサ」(春の花 21-28)
「斑入りビンカ・マジョール」(春の花 21-29)
「チエリーセージ」(春の花 21-30)
「スズラン」(春の花 21-31)
「ユウゲショウ」(春の花 21-32)
「レンゲ」(春の花 21-33)
「フジ」(春の花 21-34)
「シラン」(春の花 21-35)
「ヒメウツギ」(春の花 21-36)
「ナルコユリ」(春の花 21-37)
「アヤメ」(春の花 21-38)
「ナデシコ」(春の花 21-39)
「クレマチス」(春の花 21-40)
「シラー・カンパニュラータ」(春の花 21-41)
「ブルビネ・フルテッセンス」(春の花 21-42)
「ヒメライラック」(春の花 21-43)
「シラー・ペルビアナ」(春の花 21-44)
「サボンソウ」(春の花 21-45)
「スパラキシス」(春の花 21-46)
「ウツギ」(春の花 21-47)
「ハマナス」(春の花 21-48)
「コデマリ」(春の花 21-49)
「シロツメクサ」(春の花 21-50)
「スズメノテッポウ」(春の花 21-51)
「モッコウバラ」(春の花 21-52)
「ムラサキツユクサ」(春の花 21-53)
「ヤマオダマキ」(春の花 21-54)
「アジュガ」(春の花 21-55)
「ハナミズキ」(春の花 21-56)
「オオアマナ」(春の花 21-57)
「ストロベリートーチ」(春の花 21-58)
「タツナミソウ」(春の花 21-59)
「オガタマノキ」(春の花 21-60)
「オランダガラシ」(春の花 21-61)
「ハハコグサ」(春の花 21-62)
「陽光桜」(春の花 21-63)
「アグロステンマ」(春の花 21-64)
「アーモンド」(春の花 21-65)
「マツバウンラン」(春の花 21-66)
「緑桜」(春の花 21-67)
「ノムラモミジ」(春の花 21-68)
「コヒガンザクラ」(春の花 21-69)
「コマツヨイグサ」(春の花 21-70)
「おかめ桜」(春の花 21-71)
「アカツメクサ」(春の花 21-72)
「ヒルザキツキミソウ」(春の花 21-73)
「ヒルガオ」(春の花 21-74)
「クサイチゴ」(春の花 21-75)
「シャリンバイ」(春の花 21-76)
「淡墨桜」(春の花 21-77)
「サルビア・ミクロフィラ 'ホットリップス'」(春の花 21-78)
「テイカカズラ」(春の花 21-79)
「マツバギク」(春の花 21-80)

■早春の花シリーズ

「チロリアンデージー」(早春の花 001)
「クリスマスローズ」(早春の花002)
「ツルニチニチソウ」(早春の花 003)
「ペーパーホワイト」(早春の花 004)
「日本水仙」(早春の花 005)
「黄水仙」(早春の花 006)
「カラスノエンドウ」(早春の花 007)
「ラッパスイセン」(早春の花 008)
「ヒマラヤユキノシタ」(早春の花 009)
「ジンチョウゲ」(早春の花 010)
「ヒメオドリコソウ」(早春の花 011)
「アラセイトウ」(早春の花 012)
「オオイヌノフグリ」(早春の花 013)
「ハクモクレン」(早春の花 014)
「玉縄桜」(早春の花 015)
「タチツボスミレ」(早春の花 016)
「河津桜」(早春の花 017)
「ノースポール」(早春の花 018)
「ヒヤシンス」(早春の花 019)
「ミモザ」(早春の花 020)
「フレンチ・ラベンダー」(早春の花 021)
「シデコブシ」(早春の花 022)
「ムスカリ」(早春の花 023)
「レンギョウ」(早春の花 024)
「クロッカス」(早春の花 025)
「馬酔木」(早春の花 026)
「ヤグルマギク」(早春の花 027)
「雪柳」(早春の花 028)
「イベリス」(早春の花 029)
「オオアラセイトウ」(早春の花 030)
「スノーフレーク」(早春の花 031)
「モクレン」(早春の花 032)
「ハナニラ」(早春の花 033)
「ヤマザクラ」(早春の花 034)
「ネモフィラ」(早春の花 035)
「キンギョソウ」(早春の花 036)
「福寿草」(早春の花 037)
「ベニスモモ」(早春の花 038)
「ソメイヨシノ」(早春の花 039)
「ハルジオン」(早春の花 040)
「キュウリグサ」(早春の花 041)
「コブシ」(早春の花 042)
「ヤエベニシダレ」(早春の花 043)
「カタバミ」(早春の花 044)
「ゼラニウム」(早春の花 045)
「ハコベ」(早春の花 046)
「おやゆび姫」(早春の花 047)
「ヒュウガミズキ」(早春の花 048)
「ヒイラギナンテン」(早春の花 049)
「ムラサキサギゴケ」(早春の花 050)
「源平枝垂れ桃」(早春の花 051)
「レッドキャンピオン」(早春の花 052)
「イワニガナ」(早春の花 053)
「アブラナ」(早春の花 054)
「ジャノメエリカ」(早春の花 055)

「スイカズラ」

スイカズラ(忍冬)の基本情報
学名:Lonicera japonica
科名:スイカズラ科
属名:スイカズラ属
別名:金銀花、ハニーサックル
スイカズラ(忍冬)の特徴
スイカズラ(忍冬)は日本の山野に自生する、半落葉性のつる植物です。甘く優しい香りの花を咲かせます。

卵型の葉が2枚向かい合わせに生え、その葉の付け根から両側2つずつ花が咲きます。スイカズラ(忍冬)の花は咲き始めは白、翌日には黄色に変化することから金銀花という別名もあります。フォルムが特徴的で、花びらが上下に大きく2つに分かれたような形をしています。その中心から飛び出すように雄しべと雌しべが付いています。

名前の由来は、花に甘い蜜があり「蜜を吸うつる植物」だからスイカズラ(吸葛)だと言われています。実際に口に含むとさらっとした甘さの蜜を少しだけ味わうことが出来ます。子供の頃は、おやつを食べに帰宅する時間も惜しく、この蜜でエネルギー補給をしながら森で遊んでいました。一つの花に含まれる蜜は非常に少量なので、この蜜だけでお腹を満たすことは不可能です。あまりおすすめしません。

忍冬の花 の例句

かまひなし墻を越えきしすひかづら 亭午 星野麥丘人
こみあげて笑ふつきぬきにんどう花 石川桂郎 高蘆
すひかづらもろとも藪を機械刈 佐藤鬼房
すひかづら採りきてわれに嗅げといふ 上田五千石『琥珀』補遺
なにごともきのふのごとし忍冬忌 星野麥丘人 2004年
にんどうの花のにほひや杜宇 木導
やぶさめや山路なほ咲くすひかづら 水原秋櫻子 磐梯
ウインドに希臘の壺と吸葛 燕雀 星野麥丘人
人死んですひかづら亦花ざくろ 弟子 星野麥丘人
呼べばすぐふりむくひとやすひかづら 桂信子 草影
徒刑場跡の切崖忍冬 佐藤鬼房
忍冬に眼薬売る裏家哉 政岡子規 忍冬の花
忍冬のこの色欲しや唇に 三橋鷹女
忍冬のだらだら咲きのはじまりぬ 寒食 星野麥丘人
忍冬のだらだら花や法師蝉 石田波郷
忍冬の紅濃しとのみ夜の日記 弟子 星野麥丘人
忍冬の花のこぼせる言葉かな 後藤比奈夫
忍冬の花の汀の昼のとき 岡井省二 五劫集
忍冬の花折りもちてほの暗し 後藤夜半 翠黛
忍冬の香を尋ばや金の蔓 中川乙由
忍冬二花づつのよき香り 高野素十
忍冬咲く故蜂にさゝれたる 高野素十
忍冬神の噴井を司る 阿波野青畝
忍冬綴れる門を久に出ず 松本たかし
桟道の欠け補はずすひかづら 上田五千石『天路』補遺
水分の雨の社のすひかづら 雨滴集 星野麥丘人
浜方の墓のまぼろしすひかづら 佐藤鬼房
浮いてゐる鳰が一つや忍冬忌 寒食 星野麥丘人
玉縄に昼のしぐれや忍冬忌 石塚友二 玉縄以後
町雀耳目にせざり忍冬忌 上田五千石 天路
百椿つぼみばかりや忍冬忌 森澄雄
蚊の声す忍冬の花の散るたびに 与謝蕪村
辞すときの夜空やはらか忍冬 草間時彦 中年
雨ぐせのはやにんどうに旅二日 石川桂郎 含羞
鵜つかひや忍冬咲いて昼の宿 河東碧梧桐



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