野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

春に素朴な黄色い花を咲かせる「カタバミ」(早春の花 044)

2021年03月27日 09時36分47秒 | 

春に素朴な黄色い花を咲かせる「カタバミ」。はじける種でどこにでも繁殖し、深く根を張るので、なかなか抜けないので嫌われることもある。それでねかわいい花なのだ。カタバミという名前はハート形の葉の形によるものらしい。カタバミの名前の由来は「不思議な響きのあるカタバミという和名は、漢字にしたら片喰、傍食、あるいは酢漿草など様々な表現があります。この片喰という奇妙な和名は、葉っぱの片側が食べられたように短いことが由来とされています。酢漿草と書くのは中国で酸味草と書くのと共通し、葉っぱが酸っぱいことが語源です」。別名はなんと180種類もの地方名が登録されているという。いかに人々に愛されてきたがよく分かる。俳句でも好まれた季題だ。「かたばみの花より淋し住みわかれ 三橋鷹女」。どれもどこか寂しい句が多いようだが。

(2021年早春 川崎市)

 

■早春の花シリーズ

「チロリアンデージー」(早春の花 001)
「クリスマスローズ」(早春の花002)
「ツルニチニチソウ」(早春の花 003)
「ペーパーホワイト」(早春の花 004)
「日本水仙」(早春の花 005)
「黄水仙」(早春の花 006)
「カラスノエンドウ」(早春の花 007)
「ラッパスイセン」(早春の花 008)
「ヒマラヤユキノシタ」(早春の花 009)
「ジンチョウゲ」(早春の花 010)
「ヒメオドリコソウ」(早春の花 011)
「アラセイトウ」(早春の花 012)
「オオイヌノフグリ」(早春の花 013)
「ハクモクレン」(早春の花 014)
「玉縄桜」(早春の花 015)
「タチツボスミレ」(早春の花 016)
「河津桜」(早春の花 017)
「ノースポール」(早春の花 018)
「ヒヤシンス」(早春の花 019)
「ミモザ」(早春の花 020)
「フレンチ・ラベンダー」(早春の花 021)
「シデコブシ」(早春の花 022)
「ムスカリ」(早春の花 023)
「レンギョウ」(早春の花 024)
「クロッカス」(早春の花 025)
「馬酔木」(早春の花 026)
「ヤグルマギク」(早春の花 027)
「雪柳」(早春の花 028)
「イベリス」(早春の花 029)
「オオアラセイトウ」(早春の花 030)
「スノーフレーク」(早春の花 031)
「モクレン」(早春の花 032)
「ハナニラ」(早春の花 033)
「ヤマザクラ」(早春の花 034)
「ネモフィラ」(早春の花 035)
「キンギョソウ」(早春の花 036)
「福寿草」(早春の花 037)
「ベニスモモ」(早春の花 038)
「ソメイヨシノ」(早春の花 039)
「ハルジオン」(早春の花 040)
「キュウリグサ」(早春の花 041)
「コブシ」(早春の花 042)
「ヤエベニシダレ」(早春の花 043)

 

 

カタバミ(酢漿草、片喰、傍食、学名: Oxalis corniculata)はカタバミ科カタバミ属の多年草。日本の地方名には「かがみぐさ」、「すいば」、「しょっぱぐさ」、「すずめぐさ」、「ねこあし」、「もんかたばみ」などがあり、『日本方言大辞典』には180種以上が記録されている。中国では「三葉酸草」、「老鴨嘴」、「酸味草」、「満天星」などの別名がある。

日本では近年、よく似たオッタチカタバミという帰化種が急増しているが、古い図鑑には掲載されていないため、カタバミと誤認されていることもある。

カタバミとオッタチカタバミの違いについては「オッタチカタバミ#カタバミとの違い」を参照

形態・生態
地下に球根を持ち、さらにその下に大根のような根を下ろす。匍匐茎をよく伸ばし、地表に広がる。このため、繁殖が早く、しかも根が深いので駆除に困る雑草の1種である。

葉は球根の先端から束に出る。葉は、ハート型の3枚が尖った先端を寄せ合わせた形。三出複葉だが、頂小葉と側小葉の区別はつきづらい。マメ科のクローバー(シロツメクサなど)とよく間違われるが、クローバーは葉の形状が丸く白い線があり、全く異なる植物である。しかし、ロゴマークなどで葉の形状を誤解してハート型で描くことでクローバーのつもりでカタバミとなっているケースがある(ももいろクローバーZのロゴ[7]など)。クローバー同様、カタバミにも四葉、六葉といった多葉変異体が発生する。クローバーに比べて環境耐性が高いためか、発生率はクローバーのそれに比べて低いとされている。

春から秋にかけ黄色の花を咲かせる。花びらは5弁。日向では花を出すが、日陰に咲いてしまうと花がしぼんでしまうのが大きな特徴である。

果実は円柱状で先が尖り、真っ直ぐに上を向いてつく。成熟時には動物などが触れると、自ら赤い種子を勢いよく弾き出す。最大1m程度までの周囲に飛ばすことができることも繁殖に有利となっている。

 

かたばみの花


かたばみが咲いてボンペイ遺跡かな 加藤世津
かたばみに雨ぴちぴちと雀の子 矢島渚男
かたばみの花うつほどの雨ならず 竹内素風
かたばみの花に波音休暇村 木村蕪城
かたばみの花の宿にもなりにけり 乙二
かたばみの花の淋しきかぎりかな 高澤良一 素抱
かたばみの花の混み合ふ仏通寺 垪和久仁子
かたばみの花より淋し住みわかれ 三橋鷹女
かたばみの花大足が踏んで過ぐ 河野友人
かたばみの花見るものの無ければ瞰る 高澤良一 素抱
かたばみの草に秘めある黄の花 高木晴子 花 季
かたばみの黄が喚ぶ詣憶滅びし家 木村蕪城 寒泉
かたばみや古都の果なる小漁港 池上樵人
かたばみや隣家の電話鳴りつづく 谷 和子
かたばみを引きのこしたる庭の隅 上村占魚 球磨
かたばみを捨てて電話に出でにけり 高澤良一 随笑
かたばみを掃きいぢめたる箒かな 辻桃子
かたばみを見てゐる耳のうつくしさ 横山白虹
かたばみ草閉ぢ大門の鍵かける 堀田晴子
まわるまわる黄色いスカートかたばみ咲く こしのゆみこ
酢漿草の種の手に飛び顔に飛び 佐藤 耶重
酢漿草にとどく子の文妻の文 新谷ひろし
良寛の桑門の道酢漿草より 高澤良一 寒暑

 



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