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夜にしか咲かない「サガリバナ」(熱帯植物シリーズ 20-18)

2020年10月11日 08時29分38秒 | 

夜にしか咲かない「サガリバナ」Barringtonia racemosa。ピンクの雄しべが集まってきれいな花を咲かせる。石垣島などには群生していて、この花をみるツアーも開催されるとか。一度みてみたい。

(2020年秋 神代植物公園) 

「サガリバナ」

たった一夜だけ咲いて朝には散ってしまう儚い花「サガリバナ」。4枚の白い花弁に、無数に伸びるピンク色の雄しべが特徴です。花が木の枝から垂れ下がって咲くことから「サガリバナ」と呼ばれています。別名「サワフジ」とも呼ばれ、夏の夕方から咲き始め、夜には美しい花を咲かせ、そして夜明けとともに散ってしまいます。夏のたった一夜しか咲かないサガリバナ。開花時期は沖縄が梅雨明けする6月後半から真夏ぐらいまでです。

サガリバナはアフリカ東部から東南アジア、そして太平洋の南の諸島に広く分布する常緑樹に咲く花。日本だと沖縄や奄美諸島に多く生育しています。10m程度の小高木で、その枝から長さ60cmから1mほどの花序が垂れ下がり、そこに花を咲かせることからサガリバナと呼ばれます。1つの花序には20以上ものつぼみを付け、夏の夜に花を咲かせて翌朝には散ってしまいます。つまり昼には望めない花ということ。まさに夏の夜の風物詩のサガリバナです。

サガリバナの花の特徴はなんといっても無数に伸びる淡いピンク色の雄しべ。これだけの雄しべが小さなつぼみの中に入っているから驚きです。しかも開花とともに綺麗に伸びる雄しべはまさに幻想的。その姿はまるで花火。夜に咲いて明るくなる朝には散ってしまう、花火のような儚さもあります。ちなみに花弁は雄しべの下にある4枚の白いもの。あまりに雄しべが華やかなので、花弁が雄しべの引き立て役になっているのもサガリバナの特徴です。

 

■熱帯植物シリーズ■

「金盃」(熱帯植物シリーズ 20-01)
「かぐや姫」(熱帯植物シリーズ 20-02)
「白珠丸綴化」(熱帯植物シリーズ 20-03)
「コロカシア・ファラックス」(熱帯植物シリーズ 20-04)
「ペトレア・ヴォルビリス」(熱帯植物シリーズ 20-05)
「コスツス・バルバツス」(熱帯植物シリーズ 20-06)
「サンタンカ」(熱帯植物シリーズ 20-07)
「ナンヨウサクラ」(熱帯植物シリーズ 20-08)
「アリアケカズラ」(熱帯植物シリーズ 20-09)
「ヘリコニア 'カメハメハ'」(熱帯植物シリーズ 20-10)
「メディニラ 火の鳥」(熱帯植物シリーズ 20-11)
「アリストロキア・トリカウダータ」(熱帯植物シリーズ 20-12)
「ブルグマンシア・ベルシコロル」(熱帯植物シリーズ 20-13)
「オオベニゴウカン」(熱帯植物シリーズ 20-14)
「フウリンブッソゲ」(熱帯植物シリーズ 20-15)
「ヤエサンユウカ」(熱帯植物シリーズ 20-16)
「コスツス・イグネウス」(熱帯植物シリーズ 20-17)



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