今回は花ではなく、蝶の写真をおめにかける。道端の草に、ウラギンシジミがなぜか逆立ちして羽根を休めていた。表の色は雄と雌で違うが、裏が銀色一色のこの蝶は、飛ぶとその銀色がキラキラと光って目を引く。台風の時などによく見かけて、昆虫好きな子供の心をそそったものだ。それほどふつうに見かける蝶ではなく、子供にはご褒美のような種だったからだ。
(2019-08 川崎市道端)
ウラギンシジミ(裏銀小灰蝶、学名 Curetis acuta paracuta)は、チョウ目シジミチョウ科ウラギンシジミ属に分類されるチョウの一種。
概要
翅の裏が銀白色に輝くことが和名の由来である。オスの翅の表は茶色地にオレンジ色を配した色であるが、メスではオレンジ部分が白色または淡い水色になる。表も裏も飾り気がなく渋い色合い。
成虫は花・樹液・腐果・打ち水など何にでも集まる。
分布
典型的な暖地性のチョウで、日本では本州以南に分布。海外ではヒマラヤ地域から中国にかけて分布する。山麓や盆地、郊外の住宅地などで普通に見られる。宮城県のレッドリストで、要注目種の指定を受けている。
生活史
幼虫は茶色をしており、後部に1対の突起をもち、また節のひとつが緑色をしている。幼虫の食草はマメ科のクズ、フジなど。花や蕾を食べる。
成虫は5-10月に見られ、この間に2-3回発生する。成虫で越冬し、春先にも見られることがある。