野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

春一番にピンクの花を咲かせるカラスノエンドウ(早春の花 007)

2021年03月08日 11時14分33秒 | 

カラスノエンドウの名で親しまれるヤハズノエンドウ。これも春一番にピンクの花を咲かせてわたしたちの目を楽しませてくれる。草笛として使えるのでシービービーという俗称があるらしい。この野草がいかに親しまれてきたかを如実に示す別名だ。この野草の類種に、つく花の小さなスズメノエンドウ、烏と雀の間の(笑)カスマグサがある。

(2021年早春 川崎市)

「カラスノエンドウ」

ヤハズエンドウ(矢筈豌豆、Vicia sativa subsp. nigra[1])はソラマメ属の越年草。ヤハズエンドウが植物学的局面では標準的に用いられる和名だが、カラスノエンドウ(烏野豌豆)という名が一般には定着している(「野豌豆」は中国での名称)。俗称としてシービービーというものもある。種を取り払った豆殻を笛として使用する遊びに由来する。

特徴
本州から四国・九州・沖縄の路傍や堤防などのいたるところにごく普通に生育している。 秋に発芽し、春になると高さ60 - 150cmに達する。茎には巻きひげがあり、近くのものに絡みつくこともあるが大体は直立する。茎は全体に毛があり四角柱状。
強い臭気がある。 花期は3 - 6月でエンドウに似た小型の紅紫色の花を付ける。豆果は熟すると黒くなって晴天の日に裂け、種子を激しく弾き飛ばす。
原産地はオリエントから地中海にかけての地方であり、この地方での古代の麦作農耕の開始期にはエンドウなどと同様に栽培されて作物として利用された証拠が考古学的資料によって得られている。そのため、若芽や若い豆果を食用にすることができるし、熟した豆も炒って食用にできるが、その後栽培植物としての利用はほぼ断絶して今日では雑草とみなされている
また、未熟な果実の両端を切り落し、草笛にすることができる。
一見するとソラマメの仲間とは思えないが、よく見ると、茎が角ばっていることと、豆のへそが長いというソラマメ属の特徴を満たしている。
史記で伯夷・叔齋が山で餓死する前に食べていた「薇」(び)は、野豌豆の類ともいい、またワラビやゼンマイのことともいう。

近縁種
近縁の仲間には、スズメノエンドウ (Vicia hirsuta)、カスマグサ (V. tetrasperma) などがある。この3種は、いずれも路傍に咲くごく普通な雑草であり、生育の季節も共通するため、往々にして混生する。これら3種は似ているが、ヤハズエンドウは大きくて少数の花をつけ、スズメノエンドウはごく小さな花を房状に多数つける。カスマグサは小型の花を少数つける。ヤハズエンドウは托葉(葉の付け根の付属物)に暗紅色の花外蜜腺があり、他2種にはない。カスマグサの「カスマ」とは、「カラス」と「スズメ」の間(マ)の意である。

■早春の花シリーズ

「チロリアンデージー」(早春の花 001)
「クリスマスローズ」(早春の花002)
「ツルニチニチソウ」(早春の花 003)
「ペーパーホワイト」(早春の花 004)
「日本水仙」(早春の花 005)
「黄水仙」(早春の花 006)



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。