Rainbow - Since You've Been Gone
グラハム・ボネットというシンガーが日本のロック・ファンにその声を聴かせたのは、あのリッチー・ブラックモア率いるレインボーの4枚目のアルバム「ダウン・トゥ・アース」である。
ハード・ロックのために生まれてきたようなロニー・ジェイムズ・ディオの後であり、ファンはみんな心配してたと思うが、その凄まじい声を聴いて多くのファンはホッとしたのではないか?
ただ、短髪で、スーツ姿もしくはアロハシャツ姿というのは賛否両論を呼んだ。ロックっぽくないということで、リッチーにも説教されたようだ。
でも、彼はこのスタイルをずーっと貫いている。すごい。
もともとハード・ロックの人ではないのに、なぜレインボーに加入したのかも謎だ。本人はハードロックなど歌いたくなかったという話もある。
もしかして、多額の金を積まれたのかもしれない。世界的なスターになれると誘惑されたのかもしれない。
きっかけはどうあれ、ハード・ロック&ヘヴィ・メタルの世界は強力なヴォーカリストを手に入れたわけだ。
そして、彼、グラハム・ボネットは70才を超えた今でも、ハード・ロック・ヴォーカリストとしてカリスマ的な存在でいる。
めぐりあわせとしか言いようがない。
なお、この「ダウン・トゥ・アース」というアルバムはリッチーがポップな方向性を出したことで物議を醸す。ドラマーのコージー・パウエルはポップな曲はやりたくないと言って、脱退してしまう。特にこの曲「 Since You've Been Gone」はラス・バラードのメロディアスな曲で、これまでのレインボーにはありえなかった曲だった。
このアルバムで、グラハムがめちゃくちゃかっこよく歌っているのが「ロスト・イン・ハリウッド」。この曲でグラハム・ボネットのファンになった人も多いと思う。
サビの部分の熱唱は胸が熱くなる。これだよ、これ!って感じかな。
RAINBOW ( With Graham Bonnet ) - Lost In Hollywood