奈良の名所・古跡

行ってみたい所があるといいのですが・・・古墳とか建物とか巨樹とかいろいろ・・・

加守廃寺

2011年09月13日 | 史跡
 大津皇子ゆかりの寺院跡とされます 撮影日;2011.09.11

 “薬師寺縁起”にある加守寺(掃守寺、竜峯寺とも称されたようです)は、大津皇子の鎮魂のために建立されたとされています

 加守廃寺は二上山の尾根を挟んで 南遺跡(加守神社の周辺)と北遺跡(塔土壇)に分かれます

 北遺跡では塔及びそれを囲む廻廊が検出されました
 塔基壇は凝灰岩製の壇上積基壇で、犬走を伴う
 但し基壇の大半は既に削平されていました
 回廊は塔の西側と南側で礎石(自然石)及び礎石抜取り穴が確認され、塔を取囲むものであったとされます
 また残存する土壇を断ち割ると、流紋岩製の円形造り出しを持つ2個の礎石が出土しました

 南遺跡で発掘された長六角堂跡は大津皇子の供養堂説が有力です
 四天王堂付近で瓦を出土し、礎石が残っていました
 (この後方が廃寺跡になりますが、今は更地で何もありません)

 塔心礎は教善寺に、金堂礎石は當麻寺護念院に移されているようです
 當麻寺中之坊に古図があり、加守附近に三層の塔婆を描き掃守龍峯寺と記されているそうです

 遺跡所在地の旧名をトンタニと称するそうです
 「塔谷」の転訛で、龍峯寺の塔跡ではないだろうかとのこと

 大津皇子は、初めここに埋葬されたとも伝わります(大津皇子墓

 池の畔に、悪霊となった大津皇子が馬に乗って飛び降りた時の蹄跡と伝わる「ひずめ石」があるそうです
 江戸時代の絵図に「神馬蹄石(しんめひづめいし)」と載っているそうです 

★所在地;葛城市加守
★交通;近鉄二上神社口駅下車 徒歩10分
★駐車場;有りません
★入場料;見学可
★問合せ;0745-48-2811(葛城市観光協会)



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