奈良の名所・古跡

行ってみたい所があるといいのですが・・・古墳とか建物とか巨樹とかいろいろ・・・

藤の棚・芭蕉句碑

2012年05月07日 | 名所
藤の棚と芭蕉句碑
 「草臥(くたびれ)て 宿かる比(ころ)や藤の花」 撮影日;2012.04.29

 上街道沿いの福知堂町と三昧田町の境に、小さな藤棚が有ります
 その下に芭蕉の句碑が建てられています

 芭蕉の著作「笈(おい)の小文(こぶみ)」に載る句です
 句碑は文化11年(1814)の建立です

藤の棚の芭蕉句碑
 「歩きくたびれて、そろそろ宿を借りなければと思っていたところ、ある家の門辺に、夕暮れの色にまぎれず紫色の藤の花が咲いている。それが旅にあるもののわびしい心に沁みいるばかりであった」と、暮春の旅情が詠まれている。
 貞享四年(1687)江戸を発って故郷伊賀上野で越年した芭蕉は、翌年三月弟子の杜国とともに吉野・高野・紀伊・大和・須磨・明石を巡って京へ入った。この六ヶ月間の旅を綴ったものが、「笈の小文」で、この句はここに収められている。
 道中、芭蕉・杜国連名で旧友に送った手紙によると、当地では在原寺・石上神宮に詣でたあと、桃尾の滝へも足を延ばし、「・・・・丹波市・やぎと云処、耳なし山の東に泊まる。”ほととぎす 宿かる比の 藤の花”(下略)とある。この句が初案だったのを、”草臥て 宿かる比や”と詠歎的表現に改め、余情深い現行の句ができたと言われている。
 なお、この句碑は、文化十一年(1814)の春「三輪山下芝邨風来庵雪酔」(みわやましたしばむらふうらいあんせっすい)によって建立されたものである。
      天理市観光協会
 
★所在地;天理市福知堂町・三昧田町
★交通;JR長柄駅下車 徒歩10分
★駐車場;有りません
★入場料;見学自由
★問合せ;0743-63-1001(天理市観光協会)



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