K-1を観て久々に泣けました。私を泣かせたのはもちろん、ピーター・アーツ。忘れもしない、1993年4月30日。K-1第一回大会を大学の友達と観にいった日。ピーター・アーツ対アーネスト・ホースト戦にどれだけ感動したことか。どれだけ絶叫しながら応援したことか。初めてK-1を観た時の驚きと感動を今でも覚えています。あの時私はまだ10代でした。あれからもう15年も、ピーター・アーツは世界一過酷なリングで闘い続けてきました。誰も寄せつけないくらい圧倒的な王者だったピーター・アーツ。新しい力に負けだして、もう引退かとささやかれた時期を耐えたピーター・アーツ。どんな時でも、私にとっては間違いなく、ピーター・アーツとアーネスト・ホーストこそが強さの象徴、K-1そのものでした。そして闘志溢れる本物のファイター達が鎬を削っていました。当時のK-1は本当に面白かった。選手一人一人に、対戦一つ一つにドラマがありました。それから、なんだかキワモノ路線に走っちゃったり、八百長疑惑が出てきたり、だんだんつまらなく思えてきて、あまりK-1を観なくなってしまった時期もありました。ピーター・アーツは、どんな時もK-1のリングで闘い続けてきたからこそ、誰よりもK-1を愛し、K-1の歴史を背負って、誰もが怖れる絶対王者に挑みました。激闘の中、ピーター・アーツは全身で語っていました。何も言わなくても、充分伝わりました。観ていて本当に涙がこぼれました。私より3つ年上の、38歳。今もK-1のリングで闘い続けている。すごいことだと思います。そして、こんな男気溢れるファイターがこの世に実在するだけで、私は救われます。勇気が湧いてきます。全身で己を語る。これに勝る感動を私は知りません。アーツ、本当にありがとう。(泣)