ナレーター・アナウンサー養成塾

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ナレーターとアナウンサーの話し・・その3

2009年09月07日 | Weblog

サラリーマンとは違う・・と、前回お話しました。サラリーマンアナウンサー、つまり局の社員アナウンサーということは、他の社員と条件は基本的に同じなので、重要な規定にでも違反しない限りは“クビ”にはなりませんね。よほど向いてないと判断されて異動対象になることはありますが、そうでもなければ例え仕事で失敗をしても次の仕事が与えられるのが普通です。ところが、フリーのアナウンサーやナレーターというのは、失敗をすれば“次”はありません。私にも苦い思い出があります。局を辞めたばかり20代後半の頃、CMナレーションの仕事でディレクターの要求に応えることができずに、最後はNGになってしまったことがあります。そのディレクターからは、その後二度と仕事の発注はありませんでした。「殺生なことをせずに、若手を育ててくれれば・・・」なんて、そんな甘い世界ではなかったのです。そのディレクターもフリー、スポンサー、代理店、プロデューサーは小さい制作会社で代理店から請け負った立場、効果音や音楽の音屋さん、スタジオは一時間数万円の高い料金・・・などなど、MA(最後の音声収録と整音作業)の場に集まった方々を、結果的にもう一度集めることになる訳です。その費用は・・・ということで、私は2度目の現場にはいないのですが、その分の費用が余計にかかってしまったのです。その原因はズバリ、私の“下手さ加減”です。で、私には次の仕事はありません。若気の至りではすまされない状況・・・そして、仕事は常に「崖っぷち」だ、というのが私の持論となりました。

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                     塾長 ナレーター・伊藤英敏