神の過ち

ローソンパスを利用しまくり神と崇めているんだが、ローソンはローソンパスの利用方法を間違えている。その過ちを指摘しておきたい。

ローソンパスのバーコードをローソンのレジでスキャンすると店員側のディスプレイにローソンパスポイントが表示される。うわさに聞いていたので知り合いのオーナーがレジに立っているときに頼んで見せてもらった。確かに私のローソンパスポイントが表示されている。それと☆マークが4個表示されていた。これはその店への来店頻度か利用額か、どちらかをランキングしたものだと思う。

客のローソンパスポイントがいくら貯まっているかが店員だけに見えるようになっているという仕様は変だ。見方によってはプライバシーの侵害ではないか。<ローソンパスの残高はレシートにも表示されないのである。店員にだけ見せる必然性がないのである。

ヨドバシカメラやビックカメラのポイントのように、その場で現金と同様に使えるのならその場で見せる必然性がある。客が「いくら貯まってますか」と聞いて、清算するときにポイントを使うかどうかを判断する材料になるからだ。しかしローソンパスポイントは違う。レジでは直接使えないのである。

個人データを晒す仕様。この仕様を決めた人の気持ちは分からないではない。おそらく「顧客の情報を店員に見せることで接客を改善するきっかけに・・・」という動機があったのではないかと想像している。しかし具体的な手順はあるのか。ポイント残高を店員に見せてどんなよいことがあるのか。ポイント残高を利用した具体的な接客手順がない現状では必然性がない。かつて社会保険庁の職員が有名人の個人データを覗いて喜んでいた事件と、結果的に同じになっているのだ。

ローソンに限ったことではないが、歴史的にみると、POSレジの仕様は的ハズレな設計になっていることが多い。例えばついこの間まで、クレジットカードで清算すると氏名とカード番号、有効期限がレシートに表示されていた。技術的に出来るからって、やってよいことと悪いことがある。長い間、クレジットカードの署名シートには電話番号記入欄があった。電話番号の記入を求めるのはクレジットカードの加盟店契約に違反している。こんなマヌケな仕様が改善されるまでに何年も要した。

なぜ的ハズレになってしまうのか。おそらくPOSレジの仕様を決定する責任者がいないのだろうと想像している。POSレジの仕様は本来経営の根幹にかかわる問題であるはずなのだが、流通業の経営層がコンピューターやネットワークを積極的に活用しようという意欲がなく技術者任せでほったらかしにしているのだと思う。コンピューターやネットワークのシステム屋だけで独りよがりな仕様にしているのでないか。
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