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姉歯建築士いけにえ作戦成功!

2005年11月23日 | ツッコミ
ホテルの営業休止相次ぐ 姉歯事務所の構造計算に疑問 (朝日新聞) - goo ニュース
黒幕の作戦はいまのところうまくいっているように見える。ブログの議論を見ていると「姉歯建築士が下手人で、建築確認機関のイーホームズがチェックもせずにハンコだけ押してるだけだから見抜けなかったのが悪い」みたいな印象。

姉歯建築士の最初の印象が黒幕側には最高の出来だった。責任を感じている様子は薄く、イーホームズがチェックしないのが悪いと、他人のせいにしている。ますます姉歯の印象は悪くなる。

イーホームズはイーホームズで「偽装が巧妙で見抜けなかった」って……。検算するのが仕事だろ。書類を見ないではんこをポンポン押していた様子が目に浮かぶじゃないか。事件が明るみに出た発端はイーホームズが気付いたんだし。まさか悪意をもってこんなひどい設計図を出してくるとは思ってなかったからノーチェックで書類を通すのが通例だったと容易に想像できる。せいぜい耐力2~3割減程度の設計だろうとタカをくくっていたんだろ。7割減の設計図をそのまま通していたことに気付いて真っ青になって国土交通省に申し出たんだろ。

姉歯・イーホームズが悪いのはいまさら議論の余地もない。しかしその裏側でほくそ笑んでるヤツがいそう。いまは被害者面してヒューザー社長が涙の記者会見したりしてるけど、こいつが黒幕に見えて仕方ない。

建物の強度が足りない、崩壊する、って騒がれているけど、あくまで「震度5強」で、ということであって一部で報道されたような、自然に崩壊するわけではない。将来梁が曲がったりするかもしれないという程度の話だ。黒幕にしてみれば、震度5強だなんて地震、滅多に来ないからこの程度の強度でいいと思ったんだろ。それで建設費用を節約できて、広い居住空間を確保できて…こんなウマい話はない。木村建設とタッグを組んで「どこまで低耐力の設計図を書いてくれるか」という観点で姉歯建築士とイーホームズにたどり着いたように見える。

姉歯建築士がかかわったほかの建築物のチェックが進んでいる。強度不足があったりしてホテルの営業を休止しているらしいが、チェックすべきはそこじゃない。ヒューザー木村建設が手がけたほかの建築物をチェックすべきだ。姉歯建築士がかかわらなかった建物も低耐力設計になっているような気がする。

苦しい言い訳

2005年11月23日 | ツッコミ
ヒューザーの言い訳文書。斜めに読んで「なんか変だな」と思った。よく読んで分かった。論旨はいろんな設計事務所が「ヒューザーが姉歯を使えと指示した」に対する反論だ。ところが根拠がオカシイ。曰く「社長は姉歯と面識がないので使えと指示するわけもない」だそうだ。姉歯を使えと指示したのは法人ヒューザーだろ。誰か現場の担当者だろ。小嶋社長との面識とは無関係だ。ヒューザーの担当者が「社長の指示で」という言い方をしたのかもしれない。それなら社長が指示したんだろ。社長は姉歯と面識がなくても姉歯の設計手法を数字だけ見て気に入ったのかもしれない。面識は必要ない。


東京都千代田区丸の内1丁目11番1号
株式会社 ヒューザー
代表取締役 小嶋 進

各設計事務所に対して当社が姉歯設計を指示したとの報道と今後の当社方針について

 まず、入居者ならびに周辺の皆様方に大変ご迷惑をお掛けして、誠に申し訳ありません。
 平成11年8月、当社施工を請負った木村建設から下河辺建築設計事務所に姉歯設計が紹介され、同じく平成14年2月、森田設計事務所に、同じく平成14年9月、スペースワン建築研究所に、同じく平成15年5月、SSA建築都市研究所に紹介され、それが起点となってその後各設計事務所が姉歯設計を下請けとして使うようになったと思われます。
 私が木村社長を信頼し、木村建設を施工業者に指定した結果、姉歯設計が各設計事務所に紹介されたのが始まりであります。
 ちなみに社長である私個人にとっては構造計算をどこが担当しているかは殆ど意識しておらず、姉歯設計士とはこの事件が発覚する先月10月下旬迄名刺交換すらした事もなく、ただの一度も面識がありませんでした。
 私にとりましては、そんな一度も面識の無い者を使えと指示する事などあり得る筈もなく、まったく心外という他ありません。百歩譲って当社が姉歯設計を指示したとしても、確認検査機関が法の番人として機能していれば確認は下りず、着工もできないため何の実害もないわけであり、あたかも当社が悪いような報道は不当であり、謹んで頂きたいと抗議致しました。
 今回の事件につきましては寝耳に水であり、平成17年11月9日施主として直ちに国交省を訪問し、いい加減な確認検査機関では大変困るので、真相を究明の上、ご指導賜りたいと申し入れてきた後に、さらに翌11月10日付け建設省住宅局建築指導課長宛3ページに及ぶ書面にて、「国民の生命財産を守るべき国土交通省傘下の確認検査機関が審査料をとって何も審査せず、間違いや不正な物にも正しいという公文書を出してきたとするならば、詐欺や公文書偽造などの刑法違反であり、そして造られた建築物は耐震性や構造そのものにおいて危険極まりなく、まさに国民の生命財産をおびやかす行為である」と指摘したのであります。
 幸い、同省住宅局建築指導課長には、驚くほど迅速公明正大にご対応頂き、間違っても被害者である当社を悪者扱いするようなことはなく、心から感謝申し上げております。
 当社の目的は、施主としては自社の利益をあげることもさることながら、むしろ入居者に安くて広いスペースの居住性の良いマンションを提供することが使命であり、安全性を損なうようなことをしてまで利益を追求するようなことはあり得ません。
 尚、「良い物を安く供給する」という事は正しい競争の方向性であり、どうやって良い物を安く造るかで民間企業はしのぎを削っているのであり、それができない企業は淘汰される場合もあり、その意味では私どもは発注者として設計事務所や工事施工業者に経済設計やコストダウンを要求してきた事は時代の要請でもあります。その結果工事費はバブルピーク時のほぼ半分以下で50m2や60m2しか供給できなかったものが、現在私どもは平均110m2強でお客様に手の届く価格で供給できるようになったのです。
 しかしながら、そのコストダウンの努力が元請けや下請業者への圧力となって今回の偽造構造計算事件の遠因になったり、そこに元請設計業者から仕事が集中して時間も足りず、いい加減な構造計算しかできなくなったとすれば、結果的に当社にも責任の一担はあるものと重く受け止めております。くどいようですが、そうであっても確認検査機関が正しく機能し、間違った物や不正な構造計算や確認申請は却下されるのが当然であり、特にイーホームズの無審査やでたらめさや、今日この時点でも反省のない同社は、驚きを越えて呆れるほかありません。
 何はともあれ、私どもには10年という瑕疵担保責任がありますので、作ってきたマンションに欠陥があると判明すれば、その原因が何であれ、本来の責任がどこにあるにせよ、当事者である姉歯設計や元請け各設計事務所、施工業者や販売業者、確認検査機関及びその監督官庁の損害賠償負担割合がどのようなものになったとしても、当社は売主として全ての結果責任を負っており、元請けやその先の下請に偽造してまでコストダウンを要求したり、偽造している者を使えと指示する事など自殺行為と等しく、何の得もなく全く考えられない事であります。
 今後私どもの供給した7物件について如何なる欠陥や危険性が指摘され、耐震補強や建て替え等どのような是正命令や処分が下されようとも、全ては当社の責任として対応する方針であり、間違っても当社が倒産して買主であるお客様に結果責任がいかないよう、国や自治体に対して建て替え等の資金対応についても、公的資金も含め当社へのご支援を要請しているところであり、今週より順次、説明会を開催して参ります。
 最後にご購入頂いている皆様方には、毎日毎日が如何にご不安な事かと心を痛めており、当社及び社長である私を信用して頂いたお客様方にこのような不名誉で考えられない、あり得ない最大限のご迷惑をお掛けしている事は、万死に値するものであり私の命に代えてでもお客様方の生命及び財産を守る責任があります。社員一同必死になって誠心誠意一日も早く全てを解決する覚悟でございますので、今しばらくの間ご辛抱頂き、これまでと同様是非とも私どもをご理解の上ご支援下さいますよう伏してお願い申し上げます。

以上

http://www.huser.co.jp/index1.html