漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0754

2021-11-22 19:12:09 | 古今和歌集

はながたみ めならぶひとの あまたあれば わすられぬらむ かずならぬみは

花がたみ めならぶ人の あまたあれば 忘られぬらむ 数ならぬ身は

 

よみ人知らず

 

 見比べる相手がたくさんいるので、忘れられてしまったのでしょう。ものの数にも入らないわたしのような者は。

 「花がたみ」は摘み取った花を入れるかごのことで、細かい網目が並んでいることから、「めならぶ(=「見比べる」の意)」に掛かる枕詞として使われます。