=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

100歳の写真家

2009年11月30日 | 【書籍】
日本の写真家 (17) 熊谷元一

岩波書店

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今晩たまたまテレビを見ていたら、伊那谷の村を撮り続けた写真家/童画家の熊谷元一さんのドキュメンタリーをやっていました。

写真が好きな私はついつい見入ってしまいました。
教師をしていた熊谷さんならではの生徒との近くて自然な空気感で撮影された写真の数々は、昭和の記録写真という枠を超えて、「俺もこんな表情撮ってみたいな」と思わせる写真ばかりでした。

本人いわく、いい写真をと狙ったわけではなく、「毎日撮り記録に徹する」という気分でやっていたとおしゃっていましたが、あの表情、あの構図は考えていなければ撮れないものだと、一写真愛好家の私は思っています。

長年教師をやられていた熊谷さんの教育理念は、「子供には必ずどこかひとつはいいところがある。さもなくば神様は不公平だ」という考えで、子供達ひとりひとりのいいところを探してこられたそうです。
そのために、教師と保護者の信頼も固く、「教師が手をあげるとすぐに問題になる」現在の教育環境を憂慮するお話もされていましたが、そうしたお話ができるのは単に時代が違ったという理由だけではありませんでした。
熊谷さんは、小学校の先生のとき、受け持った生徒の掃除の時間の動線をすべて記録していたのです。そんな資料を作ってまでいた先生だったので、自然と保護者との信頼関係も強固だったのでしょう。

今年で100歳を迎えられた熊谷さんがおっしゃっていました。

「100歳まで生きられたのは、本当に周囲のおかげ。家族や友人などの力がなければ、絶対に自分の力で生きられたものではない」

また、大事なことは、
「写真でも絵でも続けること」、現に熊谷さんは100歳になった現在でも写真を撮り、童画も描き続けているのです。

そして、元気の秘訣は、
「朝、軽く一杯やること」
だとか。

素敵な人生に感動しました。

熊谷さんが撮り続けた伊那の阿智村、私も訪問してみたいと思います。

■熊谷元一写真童画館
コメント (2)
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中古木工機械のお店訪問記

2009年11月30日 | 【お店】木になる家具や、道具やさん
先日、伊那周辺にある中古の木工機械のお店を訪問してまいりました。

まだすぐに購入できるわけではありませんが、やっぱり自分の目で見ておくと感覚が違ってくると思いますので、将来の準備ですね。

■1.どんなお店があるの?

伊那周辺で定評のあるお店として2軒を覗かせて頂きました。

●吉村商店
長野県駒ヶ根市赤穂14-20
TEL (0265)83-5233
http://www.yoshimura.shop-site.jp/

大きな倉庫にたくさんの機械がありました。

●ヤスイ機工
長野県伊那市東春近2300-2
TEL:0265-78-0986
http://www.yasui-k.com/

事務所と倉庫は別のところにあります。若い社長さんが相談に乗ってくれます。


■2.いくらくらいするの?

具体的には聞いていませんが、ヤスイ機工さんのHPに載っている商品を見てみると、
とりあえず、開業当初に下記のものをそろえてみようとすると、

(例:ヤスイ機工の場合)
・軸傾斜昇降盤(東海)・・・・・231,000
・手押し鉋盤(飯田)・・・・・・200,000
・自動鉋盤(下平)・・・・・・・294,000
・角ノミ盤・・・・・・・・・・・94,500
      合計        \819,500

(その他にも商品はいろいろあります。私の直感で選んだものです)

個人的には横切りもほしいと思います。


■3.その他のQ&A

Q:送料や設置はいくらぐらいかかるのか?
A:配達地域はほぼ全国可能です。送るだけとか試運転まで実施するなど個別の対応ができます。料金はまちまちですが、一式購入頂いた場合などはサービスが多いです。

Q:機械の整備はどうやっているのか?
A:基本的にはオーバーホールして、ベルト交換などを行っています。(両社とも)1級木工機械調整技能士を配して行っています。

Q:アフターフォローは?
A:部品などは有料ですが対応しています。会社のなくなっているメーカーでも、たとえば東海の部品は現在広島の会社が部品供給をしています。

Q:オススメはありますか?
A:小物を製作するなら、協和のぺティワークが人気あります。


以上


正直、どの中古機械が調子よくてモノがいいとかはわかりかねますし、自分の購入するタイミングで出てくるものも違うでしょう。
最終的にはなんでも同じですが、信頼できるお店を探すことだと思います。

両店ともありがとうございました。


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3つのお椀

2009年11月29日 | 【日記】いろいろ
前田木藝工房のお話
「美味い料理を作れないやつに、いい家具は作れない」
の言葉に影響を受け、
積極的に料理の開示を行っていこうと思いました。
おいしそうだったらコメントくださいね。

本日のお昼のメニュー

■3つのお椀
・卵かけご飯
・大根の葉の炒め物ご飯
・自家製浅漬けカクテキご飯

ご飯を少しずつにして3杯食べました。
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必需品の時代になる (前田木藝工房/アトリエ・エムフォオ訪問)

2009年11月29日 | 【インタビュー】木の先人方
本日は、前田木藝工房/アトリエ・エムフォオの工房見学会に参加させて頂きました。

松本城のお堀から東に向かい、つづら折りの山道も越えた山のなかに、大変魅力的な建物として工房&母屋がありました。
景色がよければ松本市街を一望できるようでしたが、本日は雪でも降ってきそうな天気だったのが残念でした。(写真)

こちらの工房は有名ですのでご存知の方も多いかと思いますが、伊豆から東京に出て当代指折りの指物師となったお祖父さんを持つ前田純一さんと、息子さんの前田大作さんの工房です。
そのため、指物という日本の伝統工芸を徹底的に追求しながら、一方で純一さんは木と金属の融合、大作さんはカラマツという素材を使った新しい家具づくりに挑戦されてきました。

私は「工房信州の家」のモデルルームで、鉄の脚のついたテーブルを直接拝見したことがありますが、木と鉄、一見すると正反対のようなこの2つの素材が実に融和して見えました。
この理由は、純一さんの「錆びるもの、土に返るものを使う」という言葉が説明してくれています。木と鉄、それらはともに自然のもの、そこいらに放っておいても地球に害のないもの、すなわち土に返るものだったのです。
そのため金属のなかでもステンレスなどの錆びない素材は使われないそうです。

しかし、指物師でありながら、
木以外の素材を扱ったり、最適な方法を純粋に考えたためにネジを使った組み立てなどにも取り組んだ結果、昔はほうぼうから非難の声もあったようです。
でも、継続し実績を残すことで世の中は認めてくれるのだと思います。

前田木藝工房/アトリエ・エムフォオのコンセプトは、
「生活とともに」
です。
生活必需品を作る、生活必需品しか作らない、つまり不要なものは作らないということです。
単なる飾りになったら道具でない、
必要だからこそ美しい
ということでしょうか。

そして、これからの時代、つまりモノが行き渡ってしまった現代のあとには、
「本当に必要なもの、必需品しか売れない時代」
になるとおっしゃっていました。

これからの時代の私たちにとっての必需品とは何か?
難しいですが、それは自分で考えなけければいけませんね。

その他にも母屋のストーブを囲んでいろいろ有意義なお話を伺いました。
ありがとうございました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下は参加者の質問・応答内容を私なりにまとめたものです。
表現など至らぬ点がありましたらお詫び申し上げます。

Q:カラマツの家具に取り組んでおられますが、今後の展望はどうでしょうか?
A:有望だと思います。日本はもともと針葉樹文化で、建物でも家具でもスギ、ヒノキ等で作っていた時代が長かった。近代に入り西洋の文化の流入とともに家具の分野では広葉樹の利用が広がったが、いずれまた針葉樹の文化に戻ってくると思う。針葉樹で作られた家具はやわらかく傷つきやすいと言われるが、「傷つきやすいからこそいたわって使う」というユーザーの心配りも必要になってくると思う。モノに対する考え方や本物を見ることができるというユーザーの伝統というものも存在すると思う。それも育てていかなければいけない。
また広葉樹資源の減少とともにいやでも国内の針葉樹に目が向けられるのではないかと考えている。

Q:どういうことを大切にして設計を考えたらいいでしょうか?
A:まずは、お客さんが喜んでもらうことです。そしてそれだけでなく、木も喜び自分も楽しいこと。三方良しの考えですね。
またここでは、弟子が当番で料理を作っていますが、おいしい料理を作れない人はいい家具も作れません。料理をは食べる相手を考え、味、盛り付け、器を整える。この考え方、訓練が重要です。食べ残しがあったら何か問題があるはず、家具の売れ残りにも問題があると考えるといいと思います。
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わさびの葉のしょうゆ漬け

2009年11月29日 | 【写真】一本の木
いつからこのブログは食べ物ブログになったのでしょう?

食べ物ネタ3連発です。


これは、先日学校に持っていったらクラスメートに好評だった
「わさびの葉のしょうゆ漬け」です。

先週、私ご用達のグリーンファームに行くと、私はあまり見たことのない「わさびの葉」が売っていたのです。
貼ってある紙に、食べ方も書いてあるので購入してみることに。

■レシピ
しょうゆ 60cc
酢 40cc
みりん 20cc

で葉を浸しておくだけ。

2日くらいすると、しんなりして食べごろになってきます。

結構辛いので要注意!
(これがクセになるのですが・・・)


あまりに辛いときは、牛の小間切れをしゃぶしゃぶして、混ぜて食べると辛さがまろやかになりました。

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あなたは、まだ「おやきのすべて」を知らない

2009年11月29日 | 【日記】いろいろ
長野名物の「おやき」

あの野沢菜なんかが入った、平たい感じの小麦粉のお饅頭のようなものです。


しかし、

あのタイプの「おやき」は長野でも一定地域のもので、
その他の地域には、他のタイプの「おやき」が存在するのです。

ってことを私も何かで知ったのですが、
本物を見たのは初めて。

今日、太鼓連の練習のときYさんが作ってこられたこの「おやき」を頂いたのです。

白くてまん丸なその姿は、一瞬大福かと思いましたが、

回りは「米の粉」、そして中身は小豆あんでした。


翌朝、もう一個を食べるときは、写真のようにオーブンでちょっと焼いてみると最高です!
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飯島町名物のさくら丼

2009年11月29日 | 【お出かけ】木のむくまま
ついに食べることができました。

3回目の正直。

週末は、限定営業とか、今日は選挙のための仕出しのためお休み等のため、なかなか実現できなかったお目当ての天龍軒。

ついに実現です!


飯島町は馬肉を使った自由な料理を町内各店舗が作っていて、煮たり焼いたりたたいたりの馬肉料理の総称「さくら丼」をもって町おこしを図っています。

私は、その数あるさくら丼の中でも、馬肉をたたきにした色鮮やかでインパクトのあるこの「天龍軒」にさくら丼に惹かれたのでした。



甘だれとさっぱりしたさくら肉が美味です。

しかも、1200円の定食だとこんなに豪華に! ぜひお試しあれ。

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作業日報 「お手伝いは格好の勉強時間」

2009年11月29日 | 【写真】一本の木
■2009/11/27

Ⅵ 加工

・段欠き 2h
・内側の最終仕上げ削り 1h


計3h

本日は、Yさんの食器棚の組み立てをお手伝いしました。
部材が多いと、ボンドを塗るのも、ほぞをはめ込むのも大変です。
Yさんの棚の蟻組みと私の箪笥の蟻組みは向きが違い、組み立ての際、Yさんは側板をはめ込む、私は天板をはめ込む形になります。
反っている棚板が何枚もある私の場合は、最後に天板をはめる方法でよかったような気がしました。

横方向のポニークランプだらけになる箪笥ですが、さらに縦も締める場合は、ポニークランプと本体の間に当て木をあてて、ポニークランプの上から大型の端金で締める方法もあるようです。
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作業日報「小さなテクニックの吸収」

2009年11月29日 | 【写真】一本の木
■2009/11/26

Ⅵ 加工

・仮組みの締め 1h
・後ろ側の目違払い 2h
・仮組みの解体 1h


計4h

仮組みも大変です。完璧にできていればいいのですが、なかなかそうはいきませんから。
箪笥の奥行きとほぼ同じ長さの当て木を作り、蟻組みと通しほぞのところには、そこに当たらないための薄板をつくり貼り付けます。また箪笥の真ん中はクランプの力がかかりづらいので、新聞紙を挟んで厚くします。

解体もこれまたテクニックが必要です。
単純に、玄翁で叩いてはずすところにはベニヤを敷くと安全です。
棚板間の距離がなくて玄翁で叩きづらいところは、ポニークランプを逆につけてはずしていく裏技も先生から教わりました。
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小屋のある風景

2009年11月29日 | 【写真】一本の木
なんとなくいいです。

伊那市(長野県)
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