=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

0と1は大きな違い

2010年12月30日 | 【日記】いろいろ



先日、竹細工のグループの方々が、門松を作るというので一緒に教えて頂いた。

私の家は、昔からそんなに門松を飾る習慣はないけど、

「1回作ってみる」

というのは、とても大事だと思う。


「門松なんて素人ができるものじゃないよ」
と思うのと、
「なんとなく、こう作るのか」
では大きな違い。

そう、簡易的にでも一度作ってみる、経験があるということはとても大きい。

「0と1は大きな違い」

というわけだ。

もちろん、1の先には、2、3、4・・・・・・と半永遠に、その技術を究めていく道はつながっているのだが。



前職時代に、
「植松電機専務の植松さん」を取材させていただいた。

町工場なのに、アメリカの会社と次世代スペースシャトルの開発をしてしまっている会社です。

植松さんは、
会社の仕事のほかに、全国をまわり、
子供たちにロケットの作り方を教え、実際にミニロケットを作って、みんなで飛ばしている。

「このロケット作りに参加してくれた子供たちが、『俺、小学生のときにもうロケット作っちゃったもんね』と、変な自信だけでも持ってくれたらいい」
と語っていた植松さん。

そんな植松さんの目標は、「この世から『ぜったい無理』という言葉をなくすこと」


→植松さんの新しいHPが12/25にオープン




私もどうにか門松できました。
1個ですが・・・・


NASAより宇宙に近い町工場
植松 努
ディスカヴァー・トゥエンティワン





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見えないところにお金をかけて

2010年12月23日 | 【インタビュー】木の先人方


最近、古民家にかかわることが多かったこともあり、

古民家再生で有名な建築家にお会いしてきました。

茂原の「熊家民家再生」の岩熊さまです。


熊家民家再生は、
雑誌「古民家スタイル」の2010年版をはじめ、
いろいろな雑誌に取り上げられています。

→「古民家スタイル」


熊家民家再生では、

■「家は作品でなく、住むところ」として、

快適性を第一にして(場合によっては表面的な見栄えよりも実用性重視)、
できる限りのコストダウンを図っていました。

実際、拝見させていただいたご自宅兼オープンハウスでは、全てをナショナルブランドで統一するのではなく、アイデアを活かしホームセンターで購入した材料をさりげなく使っていたり、その実践がうかがえます。

岩熊さんいわく、

■「家は見えないところにお金をかけてほしい」

基礎や構造など、あとで手を入れられないところにこそ、贅沢をしたほうがより長く快適に過ごせるそうです。

そして、お客様との打ち合わせ内容に細かく対応するために、
岩熊さんは、設計士という立場にとどまらず、
大工さんやその他業者さんをまとめ、

■「施工管理まで一貫」

して行っているそうです。
つまり全体を管理する工務店の役割までしているということです。
これは、なかなか珍しいそうです。

古民家に住まれるお客様の求められている家具などについても、
いろいろとお話ができました。

いつか岩熊さんが手がけられるような立派な古民家に、
家具を納められたらいいなあと思います。


→「熊家民家再生HP」
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いいものを見ると、ついつい

2010年12月23日 | 【お出かけ】木のむくまま
千葉の木工機械屋さんに出かけてきました。

東金にある「丸高木工機商会」さんです。


まだ私の開業場所が決まっていない状態なので、即決して買うことは難しいのですが、
社長から「勉強になるからおいで」とおっしゃって頂き、訪問させて頂きました。


まず行って驚いたのが、
作業場というか展示倉庫がとても整然と整理されていたことです。
整備済みの機械をはじめ、在庫品もきれいに並べられています。

また会社は、息子さんが手伝っていて、しっかり跡継ぎとして成長されていらっしゃいます。
父親の車修理工場をついでいない自分は、ちょっと肩身がせまかったです。


要望していた機械について、
触ったり、稼動させていただき、いろいろとお話も伺い大変勉強になりました。

それにしても、
やっぱり機械はいいものを見ると、ついつい欲しくなってしまいます。
写真は、石津の横切り昇降盤。
レールのつくりなどが違います。




いざ購入する際には、
予算と、自分が何を作るのか、冷静に考えて決定しなければいけませんね。
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「古民家スタイル」 熊家さんが出ています。

2010年12月23日 | 【書籍】
古民家スタイル No.14―古材を使った新築&リフォーム (ワールド・ムック 839)
クリエーター情報なし
ワールドフォトプレス
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祝!ご縁が一周しました。

2010年12月20日 | 【日記】いろいろ
【Ⅰ章】

・数年前の私、家具づくりに興味を持ち、新宿OZONEで開かれていた椅子展を見学に。そこでYさんと知り合う。Yさんは伊那技専卒でした。

・その後、いろいろな方の話を聞いたり調べてみて、最終的に伊那技専に入学することを決める

・昨年、伊那技専に在籍時、ひさしぶりにYさんに連絡してみると、なんと学校の近くに在住ということで、久しぶりにお会いしお話しました。


【Ⅱ章】

・南房総に帰ってきて、たまたま出かけたミニコンサートで、移住支援団体の海辺の八兵衛さんに出会う

・その後、海辺の八兵衛さんのイベントでGさんと知り合う

・Gさんの家を会場に、竹細工教室をされているというので参加する(今日午前)

・竹細工の刃物を買うなら、近藤商店さんがいいと教えてもらったので午後に行く

・近藤商店さんには、道具屋でもなかなか手に入らない碓氷さんの鉋や清久さんの鑿が置いてあってびっくり、ご主人と話をする

・話の中から、その昔Yさんがこちらのお店によく寄っていたことが判明。

・「Yさんによろしく」とご主人から


ちょっとわかりづらかったらすみません。

とにかく、いろいろな偶然やご縁が重なり、ひとつの輪になったということです。

さて、どんな【Ⅲ章】が待っているのでしょうか。


◆写真は、
今日の千倉の瀬戸浜海岸。
なんだか変なあたたかい風が吹いていました。
砂浜を歩くたびに、靴の周囲に小さな穴があきました。空気が入っていたんでしょうか。
ちょっと不思議でした。

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らっきょうの千切りに感動

2010年12月20日 | 【お出かけ】木のむくまま
続いて、千倉で有名な「Sand cafe」へ、カフェはしご?

「へミングウェイの「老人と海」をイメージした店内」
ヘミングウェイを読んだことはないし、アメリカのあのあたりにも行ったことのない私ですが、いい感じでした。
常連や馴染み客のカウンターと、一般のお客さんのテーブル席がうまく融合しているような。


私は、ここで名物の「サザエカレー」を選択。
サザエのコリッとした食感よりも、私が感動してしまったもの。

それが、
らっきょうの千切りでした。

そうか!この手があったかぁ!

と思いました。

私は、「カレーは好きですが、らっきょうはそれほど、むしろ若干弱めですが、
でもたまに食べたくなるときもある」という、きわめて微妙なラッキョウ体質です。
でも、そんな私でも違和感なく食べられたのが、らっきょうの千切り。

月曜日でも結構お客さんが入っているさすが老舗のカフェ。
こういう心憎い配慮がいいんでしょうね。


→Sand cafe HP
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焼き続けて6年

2010年12月20日 | 【お出かけ】木のむくまま
女の子がひとりでパンを焼いているよ

と聞いて、伺ってみました「Horne cafe」

「オルネカフェ」と読みます。


曜日によって、焼くパンの種類は決まっているようで、
私は、シュガーロール(130円)を買いました。
まだ焼きたてであったかいです。

既に6年やっておられるそうで、すごい!と思いました。

私はまったくこれからのスタートで、
今、当面の3年間をひとつのステージにいろいろ計画を考えています。
でも6年目っていうのはどんな感じなんだろう?
次はそんなお話もうかがってみたいです。

→Horne cafe HP
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同じ模様(版画)が部屋中に並ぶ光景、けっこう好きです。

2010年12月19日 | 【日記】いろいろ
家具職人を目指し始めた3年前から、
年賀状は木版画に挑んでいます。
(図柄は簡単に)

途中、彫りやすいゴム版画などに誘惑されますが、
家具職人だけに木を使おうと戒めています。

今年の版木は、「さくら」を使いました。
私の最も好きな樹種です。


よく「さくら」を家具に使うこともあるよと言うと、

驚かれることもあります。

一般の人にとっては、「桜は見るもの」というイメージなんだと思います。
実際私もそうでした。

あのソメイヨシノが浮かんでくるのですが、
家具なんかに使う桜は、ソメイヨシノなどとは違う、正式には山桜という樹種です。

昔からよく家具や版木などよく使われていた木だったようです。

近年は、なかなか少なくなってきているようで材木市場でも、大きな大木は少ないようです。

でも、私は結構好きです。

製品になったその色合いなども好きなのですが、
それにもまして、作る工程での山桜が好きなんです。

鉋で削るときの感触や、削ったあとの削り肌、
加えて、私の特にお気に入りは、焦げたにおいです。

ボール盤なので穴を開けるときに、材料が少し焦げてしまうこともあるのですが、そのにおいがたまらなくいいです。
一般的に他の木、タモやセンなど、ちょっと微妙なにおいの中にあって、桜の香りは特別です。

そんなんで、家にあった桜の板を使ったのですが、
彫刻刀の入りもよく、さすが桜!といった感じでした。

(また桜については詳しく紹介したいと思います)



本日は、その版画を刷り終わり、宛名書きに入っていきました。
当面1日10枚のペースで、飽きないように丁寧に字を書いていける枚数でやっていきたいと思います。

皆さんの進捗はどうですか?
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南房総はやっぱあったけっぺ(=やっぱり暖かい)

2010年12月17日 | 【日記】いろいろ
さて、ここ数日

館山の新キャラクター「だっぺえ」のブログを覗いていませんがどうでしょうか?


昨日、今日と

「日本全国本格的な冬到来、かなり寒い」

ようですね。
当然南房総も寒いですよ。
道で人に会えば「今日は冷えますね」という挨拶を交わしています。

しかし、
しかし、

私は、今日屋外で水をピシャピシャやって刃物を砥いでいました。

たぶん昨年いた長野では自殺行為でしょう。

したがって、

南房総も
「たしかに寒いけど、やっぱあったけっぺ」
と思う次第です。


北海道や長野の厳しい寒さの山の中で作られる家具もいいですが、
作り手からすると、手もかじかんでしまうので(もちろん寒い地域はストーブが充実していますが)暖かいに越したことはないのではないでしょうか。
かなり高齢者ちっくな発言かもしれませんが。

房総は昔から温和な気候ゆえ、
「房総人は、あばら骨が一本足りない」
なんて言われていますが、たしかにそうかもしれません。
(ちなみに「だっぺえ」も、あばら骨が一本足りない設定)


さて、
そんなんで、今日は3台の鉋の仕込みができました。
この3つの鉋は、10月に関西の刃物産地三木で購入したものです。
右の双子のような鉋は、際鉋の右勝手と左勝手。
左の赤樫の鉋は寸六の小鉋。

いずれも新品だったので、
使えるようにするためには、刃を研ぐのはもちろん、刃の裏を出したり、鉋の刃がうまく出るように鉋台を少し削ったりして調整する必要があります。
でも、鉋台は木なので環境によって膨らんだり縮んだり変化します。
そのため房総に帰ってきてから数ヶ月、木をこっちの気候に合わせるために待っていたのですが、まあ年末も迫ってきているので、やっておこうと。

早く使ってみたいですね。



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わが国家具産業の概要 最新版が出ました!

2010年12月17日 | 【写真】一本の木
この資料は、
3年か4年おきに発行されている資料です。(前回は2006年だったかな)
発行団体が前回と変わり、社団法人 日本家具産業振興会 となっています。

こちらの資料で使われている統計は、
従業員数4名以上の家具屋さんの数値が多いので、
だいたい1人でやっている木工房の実情とは多少違うところがあるかもしれませんが、
現状のメインストリームは把握できるでしょう。



ちなみにページをめくって冒頭の見出しは、



「リーマンショック後に低迷深刻化」



という、なにやら暗い感じで始まっていました。


なかなか業界新聞などに日ごろ目を通せない怠惰な私なんかは、
こういう機会に勉強しておくのがいいと思います。

こちらのHPで購入できます。
PDF版と冊子版が選べます。
価格:2500円+送料別

→日本家具産業振興会
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