気の向くままに、今日の話題をお届け

以前は、Gazooブログ「今日の話題は」をやっていました。
基本、忘備録的日記です。

iQ試乗レポート

2008-12-01 20:53:08 | 

本日、iQを試乗してきました。
今まで、カタログ・雑誌での情報しかiQを知る術がなく、ようやく生で見て評価できましたw。

結論を先に書きます。

 

この小ささで大人4人が乗れる・衝突安全性が確保できている。

技術的な凄さを考えると、ベーシックグレードで140万円は、それ程割高感を感じさせない車です。

シートもヨーロッパテイストに作られています。
今までのトヨタ車には無い座面の固さが有り、ホールド感はしっかりして好感が持てます。
レカロシートに近い座り心地、と言えそうです。

 

 

とまあ、技術的な見方をすれば凄い車で、この価格は有る意味妥当かと。

一般ユーザーの目で考えると「この価格でこの車を買うだろうか?」という気持が拭えません。

「1Lの超コンパクトカーなのにこの値段か!?」と言うことになりそうです、それを考えると、

 

 

「日本では余り売れそうも無いなぁ・・・」

 

 

それが正直な感想です。

 

 

奇遇な事に、LUXELさんもまったく同じ日にiQを試乗

違った角度からのレポートもされていますので、ご参考にw

(→彼の試乗レポです)

 

 

 

では実車を見た感想です。

「小さい」と前情報があったので、見た目は思ったほど小さくは感じませんでした。

iQの後席とラゲッジスペースが一番気になるポイント。

 

「本当に大人がきちんと座れるのか?」


まず後ろに回ってハッチを開けると、そこには後席の背もたれのみ。
ラゲッジスペースといえば、幅10cm程度の「隙間」です。


「いくらエアバックがあったところで、これで後席の追突安全性が確保できているのか?」

 

率直な印象です。

 


後席に乗ると、その怖さは現実味を増します。
振り向けば後ろはヘッドレストの直後にリアウィンドウ。
その先には何も有りません。

 

「後席に乗りたいという人がいるかい、これで・・・(汗)」

 


後席自体は大人が座る広さは確かに確保されています。
しかし座面は低く、164cmの私が座っても、シートと膝下に隙間が空いてしまいます。

足が疲れ易い座り方をしなくてはなりません。

 

私がこの車を使うとすると、後席は普段折りたたんでラゲッジとして使い、必要な時だけ後席に人を乗せる、という使い方になるでしょう。

でも、後席に人を乗せる様な事は、極力遠慮したいです。

大人が乗れるスペースが有る事自体は、確かに凄い事ですが・・・。

 

 

 

さて、運転席に回ってみます。

ドアを閉めるグリップはこれ。

 


場所が前方寄りで、しかも深さが無いのでつまんでいる感覚です。
風が強い時にドアを開ける場合、いきなりドアを持っていかれないように力を入れるには、不適切な位置と形状でしょう。
この位置はヴィッツとほぼ同じですが、ヴィッツの様にしっかり握れる形状なら力が入れ易いのですが・・・。

 


運転席周りの小物入れはドアポケットとカップホルダー以外、殆ど有りません。
私の場合も最低メガネケースが置ける場所が欲しいのですが、置く場所は有りません。
コンパクトにする為の思い切りの良さは買えますが、小物を置くユーザーが多い昨今では、これがマイナスポイントになりそうです。

 


インパネを見ると気になるナビの弁当箱が・・・(苦笑)。

ちょっとねぇ~。

 

 

マンタを意図したナビ無しに比べると、全然スタイリッシュでは無いですね(苦笑)

 


それにナビパネルやメーターフードの段差、かなり気になります。
無い方がすっきりするのに・・・。

確かイストも似たような手法をとっていた部分がありましたね。

 


セールスマン氏によると、ナビ無しでもこの段差はあるそうです。

左がナビのパネル、右がメーター上のフード。

「なに、これっ?」って言う声が聞こえてきそうです。

 

 

 

さて、今度はドライブインプレッション。

 

最初の方で印象が良いと評価したシートですが、悪さもありました。

個人的にはこの座り心地は良いのですが、座面が前後に大きめです。
私が正しく座ると膝より前の部分まで座面が来ます。
そしてシート自体が硬い。
そのため膝下はシートに沈み込まず、ふくらはぎが少し浮かされたままでドライブするようになります。
大柄の人が多い欧州人向けのシートをそのまま日本向けに使っているのでしょうか?
サイズダウンするか、座面の長さを多少調整できるようにした方がベターだと思います。


何より、このヨーロッパテイストの「シート表面が硬い座り心地が日本人受けするか?」という点が気掛かりですね。

私は、しっかりサポートしてくれるこのような座り心地が好きなのですけどw

 

 

さて、ディーラーから左折して通りに出る段階で「この車は買えない」と思いました。
短いノーズで衝突安全性を満足させるためなのか、Aピラーがかなり前後に幅があるので、左ドアミラー近辺の死角が大きく、左がとても見にくいのです。
この死角の大きさはbB・ルミオンと大差無いと言えそうです。

 

かつて私は初代bBを乗っていましたが、このAピラーの死角で複数回危険な思いをした為、ニューモデルとして出てきた今のシエンタに乗り換えたのです。

シエンタより左折が見にくい車は、安全を考えると買えません。

もっとも、ヴィッツ・オーリスに比べるとそのシエンタも見にくい方の部類になりますが(苦笑)

 

写真が何故無いのかというと、比較写真を撮ったデジカメを持ってくる事を忘れてしまい、比較写真が撮れない・・・。

携帯カメラでは画角が違いますから、結果として撮影しませんでした。

カタログではこの部分は上手く処理されていて、死角が大きいようには写されていませんね。

 

但し、右側のAピラーは視界の邪魔にならない位置関係です。

右のAピラーについては、「死角はシエンタより少なく見易い」という点は、付け加えさせてもらいます。

 


運動性能では、車重890kgのiQですが、1LエンジンでCVT。
やはりシエンタ同様の「低回転制御」をして燃費を稼ぐ走り方をします。
タコメーターはレンジが狭いので、慣れないとパッと見ただけではエンジン回転数が解りにくいです。
60km/hまでは1200~1500回転で制御しているようですが、1000回転で回しているシエンタよりエンジンに無理をさせているような音がします。
アクセルを踏み込めばそれなりに加速してくれるので、街乗りではまず不満は無いと思います。

今回高速域の伸びは確認できませんでしたが、ヴィッツの1Lエンジン車と同等と考えて良いと思います。

 


外観からはウエストラインが高く下方死角が大きいような気がします。

左折の際に見えなくて気になる部分を避けたとしても、抜群の小回り性能で十分リカバリーできそうで、下方死角はそれ程気になりませんでした。

 

小回り性能に関しては、現在生産されている国産車NO.1で、それは大きなセールスポイントでは有りますね。

 


最後に気になった点ですが、時計が電波時計では有りません。

 

シート上下アジャスター無し。
時間調整式間欠ワイパー無し。
リヤワイパーも間欠機能無し。
電波時計で無いクォーツ時計。

 

この価格でこれらの機能が無い。

「プレミアム」という言葉をカタログから廃して正解でしょうね。

 

 

 

余談ですが、10月末に発表された段階で、セールスマン諸氏が懸念していた内容が有ります。
「前予約は予想より有りますよ。でも、実車が来たら『これじゃあ・・・』というお客さんが増えて、受注が入らないかもしれない。そんな声が営業関係者の中で多く上がっているのです。」

 

今回、その予想通りに「これじゃあ・・・」というお客さんが多いそうで・・・。

見るだけで帰ってしまい、成約には至っていないとか・・・。

 

iQかなり苦戦しそうです(^_^;)

 

 

私の場合、先程書いたように「死角」の大きさがネックになりますね。

例えiQにMTのスポーツモデルが出ても、買う事は無いでしょう。


コメント
--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
LUXEL [2008年12月1日 21:10]
こんばんは。
昨日、私がiQの試乗に立ち会って下さったセールス氏にお話を伺いましたが、こちらの地域でのiQの受注率はまずまずのようです。
ただ、地域によっては0(ゼロ)があるようで、急勾配のある坂道に住んでいる方は4WDがどうしても必要との事です。
試乗した時に平坦な路面を走行したら、回転数が低く、この辺の印象はEP82-SW20さんと同じ意見です。
そして、Aピラーの死角が大きく、しかもピラーがやや太めの設計になっていて、右左折時の巻き込みがし難いと思いました。
私がこのクルマで高く評価する部分は、ステアフィールとサスペンションの動きですね。
iQは最初、「プレミアム」というセールスコピーを使っていましたが、実車を見た時、プレミアム感がかけている部分があると気付きました。
私もそれを外した事が正解で、新しいコンパクトカーの提案が一番相応しいニュアンスと言えるでしょうね。。。
LUXEL [2008年12月1日 22:04]
こんばんは。
追伸です。
EP82-SW20さんが記された、iQの試乗記、私のブログからリンクできるようにしておきました。

EP82-SW20 [2008年12月2日 20:23]

>LUXELさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

この車はサイズの制約があるから、後輪に駆動力を伝える構造を設ける事は無理でしょうねぇ。
でも、雪国では4WDは必需品ですよね。

Aピラーの太さは、私の体験では「優先道路に出る際に左から歩道を走ってくる自転車が見えない」というリスクが一番大きかったです。
こちらが歩道を塞ぐ位置まで出てしまってから初めて「自転車が来ていた!」という事が数回有りました。
全部相手が気がついてくれて事無きを得ています(^_^;)。

Aピラーとウェストラインの高さによる「左側方の縁石見落とし」は、超ショートホイールベースと抜群の旋回性が有るので、その「不安な部分」を避けて曲がる事ができるので、メリットは有ると思われますw

技術的にはかなり「プレミアム」な車だと思いますが、一般ユーザー感覚で見ると、私の上げた4つのアイテムは「プレミアム」の中には必要項目と思えますね。

リンクありがとうございました。
私もリンクさせていただきましたw
五里霧中 [2008年12月3日 0:34]
IQ、試乗されたんですね。
私自身はこのくらいの大きさなら、ミニを選ぶと思うのですが、
「父にどうかな~」と思って気になっていました。
やっぱり実物を見てこないと…ですね。
EP82-SW20 [2008年12月5日 19:26]

>五里霧中さん、こんばんは。 連続コメントありがとうございますw

是非実車を見てくださいw
そこで納得して買わないと、あとで「こんなはずじゃあ・・・」となる可能性が高いです。
私自身一般ユーザーの見方でこの車を見た場合、軽自動車を買いますよw
GXE10 [2008年12月23日 6:49]
 受注状況を見ますと中々興味深い結果と成って居りますが、特に50代以上の購入者が半分以上を占めて居ると言うのは、既に子育てを卒業して仕舞い、実質2シーターで充分と言う事だろうかと思われます。
 また、様々な面で女性には受けが悪いのも当然でしょうから、男性が7割と言うのも良く理解出来ますが、既存のVitzオーナーを食って居ると言う辺りだけは少々意外でした………。



http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/tegakari.aspx?site=MARKET&genre=c3&id=AT1D2208Y%2022122008
EP82-SW20 [2008年12月23日 23:18]

>GXE10さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

拝見しました。
割と初期受注が多いですね。
この急な不況の時期に、現イストのデビュー当初よりも売れているそうなので、かなり立派な売れ行きだと思いますよ。
私の予想が良い方に外れていますw
ヴィッツからの乗換えが2割は意外でしたが、ある意味納得できるかも。
ヴィッツ所有の50代男性ユーザー、と言う条件で考えると、恐らく家族用にミニバンをもう一台所有しているケースが多いと思われます。
通勤主体にヴィッツを使っていれば、iQはお手軽サイズの好燃費車ですからね。
小物入れが少ない点・シート上下アジャスターが無い点・シートの前後長が長くて長身向けな点から、女性ユーザーには余り受けが良くない気がしています。

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