こんな動画が有ったけど、さて、皆さんはどう思いますか?
簡単に言うと、事故に遭ったら普通車の方が安全だろ、という事を言っている動画ねw
それでも軽に乗りますか?軽自動車の安全性について【ゆっくり解説】
まず、軽いから普通車に比べて安全ではないという。
これはある意味正しい。
自重が軽いほど、前突の場合自らの重さに耐えればいいだけだから、普通車に比べてその分柔らかく作っても安全基準が満たせるわけね。
だから、普通車相手に喧嘩をしたら分が悪いのは事実。
次に、前突・側突・追突の評価項目で、追突の評価の仕方がおかしいだろ? って言っているわけ。
私も疑問が有ってね、まず、速度が55km/hでなく40km/hに下げているのが変でしょ? 同じで評価すべきだと思うよ。
それとね、この動画見てわかった事が有ったんですよ。
実際ぶつけての評価を追突はやっていないんですよね。
だから、私が不思議に思っていた、iQが、追突安全性の基準を満たす事が出来た理由 がわかったわけ。
そのIQ。
カタログより引用するけど、こちらはiQの室内を上から見た写真。右が後ろ。
ラゲッジスペースは黄色の部分の長さしかない。ほぼ皆無。
リアのヘッドレストの真後ろに、リアウィンドウですよ。
クラッシャブルゾーン、皆無でしょ!?
トヨタは頑張って、こんなものを付けて基準をクリアさせた。
世界初ってあるけど、この車でなければ必要ないアイテムだよ、多分(苦笑)
iQは私にとって、今乗っているKeiワークスと価格的に競合した車。→ 過去ログ
当時はiQにMTが無かったのと、運転視界の閉塞感や、インパネの取って付けた感はやたら気になったし、後席の追突安全性は基準を満たしているとしても視覚的に皆無。(写真見たらわかりますよね。)
所持したら2人乗りで使うしか考えられない車でしたね(><)
話を戻すと、実は追突試験以外にも、軽自動車が安全でない根拠って、有るんですよ。
12:07位に、「室内空間の確保と引き換えに、安全性が下がっている」と発言しているけど、実はこれ、前突にも言えているんですよ。
ちょっと古いですが、こちらの動画を見てもらうと、それがわかります。
人気の軽自動車 衝突試験まとめ【JNCAP自動車アセスメント】
フルラップ前面衝突の部分で、跳ね返り方を比較するとわかると思います。
ぶつかった壁と、跳ね返った車の前端の距離を見てください。
最初の軽セダン アルトラパンが20cm以上跳ね返っているように見えるが、他は15cmくらいか。
3:24 軽ハイトワゴン 20cm~30cmくらいかな。
11:35 軽スーパーハイトワゴン 30cm以上。
エブリィの場合、5cm位の長さで衝撃吸収をさせているので、衝撃が吸収しきれず50cm以上も派手に跳ね返っていますね。
尤も、ラジエーターを含めたクラッシャブルゾーンがそれしかないので、それ以上潰れない様にしなければならない。
これはかなり頑張っていると思いますけど、乗員に対するインパクトが、クラッシャブルゾーンが短い車程大きくなる、と言えるのです。
乗員へのインパクトが大きいとどうなるか?
シートベルトによる圧迫骨折・内臓破裂、衝撃で首が前に倒される事によるむち打ち
等が考えられるわけね。
さて、これらを踏まえて、軽自動車は普通車に比べて安全か? となるわけだけどね・・・。
車って、衝突安全性だけでは無いわけ。
まず、事故に遭いにくい 予防安全 が有って、その次に 事故に遭った時 の 衝突安全 が有るわけ。
どんなに衝突安全が優れている車に乗っていても、予防安全性が劣っている車に乗っていれば、事故に遭い易い。
逆に極端な例で言うと、完璧な予防安全ができている自動運転車なら、衝突安全性が皆無でも事故に遭わないから安全な車、になるわけ。
(まぁ、絶対事故に遭わない車って、無いけどね・・・)
あなたなら、どっちを選びます?
私なら、予防安全性能が高い軽自動車は、予防安全性能の低い普通車より安全、そう思っています。
私見ですが、どんな車が予防安全性が高いかと言うと、
1.死角の少ない車 (運転手が他者を見落とす機会が少ない)
2.走る・曲がる・止まるの運動性能の高い車。ドライバーがコントロールし易い事。 (危機回避能力に優れている)
3.ライト・ランプの外部からの視認性が良く、よく目立つ車。(他者からこちらの存在に気付いてもらい易い)
4.ライトを含め、車幅が広く見える車。(狭い道で対向車が無理に突っ込んでくる機会が少ない)
5.メーターや計器類が見易い。(視線移動量が少なくて済む)
6.空調の調整が、手探りでも簡単にできる。(視線を移さなくても済む)
って感じですかね。
私がスポーツカー好きなのは、2が特に優れているから、なのですけどねw
最後に、初心者は普通車をまず乗るべきでしょう。
経験上、大きい車でサイズと死角に慣れた方が良いですね。
私は免許取り立てでトラックドライバーをバイトでやったので、自分の普通車以外に1と2では完全に劣っていたトラックを、最初から違いを感じながら運転してました。
感じとしては、セダン型乗用車のボンネットの上に座っている感覚。
まず、視界では後方が絶望的。
運転席が高いから見晴らしは良いものの、直下の死角が大きい。(左折時の死角には、一番気を使いましたね)
荷物を積んでいれば背中に壁ができてしまい、見える範囲は前方180゜のみ。後方視界は皆無。
(教習所では補助的役割にしか感じなかったサイドミラーが、唯一の後方確認手段)
当然、バックも真後ろが見えない状態でサイドミラーだけを見てバックするしかない。
(バックモニターが無ければ安全にバックできないドライバーさんには、モニター無しの車でバックはできないですよね。今はそれだけ恵まれているんですよ。)
運動性能に関しては、荷物を積めば重くなるから、なかなか加速しないし、ブレーキを踏んでも乗用車の様に止まらない(><)
カーブも同様で、ハイトワゴンより背が高いし荷物を積めばそれだけ重心が上がる。
乗用車と同じ速度でカーブなんて入ったら、状況次第で横転します・・・。
(同僚が道路工事中の道を走っていたところ、誘導ミスで轍に足を取られて横転した事が有ります。幸い無傷。)
それでもトラックドライバー時代に安全運転する術を身に着けたから、今まで車に擦り傷程度の怪我をさせるだけで済んでいるのだと思います。
そして、ドライバーの「(予防安全を含め)安全運転の能力が欠如」していたら、どんなに車が安全になろうとも、事故を起こしてばっかりです。
「安全な車に乗りたい」のは尤もですが、それだけでなく、まずは自身の安全意識の向上と、安全運転できる技量を身に着けることが先決でしょう。
車に乗せられて運転していては、安全運転できるドライバーとして成長しないと思いますよ。