気の向くままに、今日の話題をお届け

以前は、Gazooブログ「今日の話題は」をやっていました。
基本、忘備録的日記です。

戦車熱再燃(笑)

2009-05-23 21:30:00 | 

興味深い、戦車の写真をご紹介。

過去ログで戦車に興味がある事を一度書いていますが、これは「戦車好き」なまめ八さんと知り合ってから、戦車熱が再燃した結果(笑)

 

→ 過去ログ「戦車が好きになった理由」

→ まめ八さんのブログ

 

 

戦車というと一言で言えば鉄の塊。

その中に大砲があって砲弾が積まれていて、乗員はその隙間の何処に乗っているのか?

 

また、周囲が分厚い鉄板に囲まれているわけだから、そこから外を覗く時は、どんな感じで見えているのか?

 

運転席や他の乗員の座席はどんな感じなのか?

 

中で動き回れるのだろうから周囲のスペースは?

 

車が好きなので、こんな事に興味を惹かれています。

 

 

戦車の写真というと、殆ど外部から撮影した写真しか見た事が有りません。

先日陸上自衛隊広報センターに行った時展示車両も、中には入れないです。

 

そんな時、こんな本を見つけたので通販で購入。

 

パンツァーズ・アット・ソミュール No.1

 

 

フランスのソミュール博物館に展示されている戦車の写真集です。

表紙を飾るティーガーⅡ型重戦車は、第二次大戦中のドイツ軍の無敵と言われた戦車で、現在でもこの博物館で動態保存されているそうです。

全高は3mにもなる大きさなので、この写真は撮影者の目線で撮られたように見えます。

 

この本の中で、こんな傷ついた戦車がありました。

第二次世界大戦中のドイツ軍 Ⅳ号駆逐戦車。

表紙の写真の右下に、戦車の上部が写っています。

 

 

 

横から見ると、大きな穴と共に鋼鉄の装甲板にかなりの範囲で亀裂が入っています。

右前方は、溶接部分が割れています。

 

 

 

一般的に戦車というと、車体の上に全周旋回可能な砲塔が付いている形状を思い浮かべる方が多いと思います。

 

 

陸上自衛隊74式中戦車も、一般的な形をしています。

 

 

「無砲塔」の戦車は、砲塔のある戦車に比べて

 

1.生産コストが安く短納期で完成する。

2.車体が低くなり、敵から発見されにくい。

3.車体の割りに大口径の砲を積む事ができる。

 

というメリットがあります。

大戦末期のドイツ軍は、このような「無砲塔」の戦車を多く作るようになっていました。

 

 

博物館に展示されている戦車でこのような痛々しい姿を晒している戦車の写真は、今迄見たことが有りませんでした。

 

 

 

こちらは内部から見た「傷跡」です。

 

 

 

写真に書かれている情報と私の推測で、ちょっと解説を。

 

 

AとDの穴は、90mmクラスの砲弾(数字は砲弾の直径を表しています)で撃ち抜かれたものと思われます。

Aの穴は衝撃で周囲の装甲が割れ落ちたと考えられます。

 

Bの穴は75mm砲弾の貫通穴。

 

Cは75mm砲弾が突き刺さった状態になっている、非常に珍しいケース。

 

Eの凹みは75mm砲弾がこの戦車の装甲に弾き飛ばされた跡です。

 

この戦車の上面斜めの部分では跳ね飛ばされた75mm砲弾も、正面の垂直の部分では衝撃をモロに受ける形になり、突き刺さったり貫通したりしているわけですね。

もっとも上面でも90mmクラスの砲弾では太刀打ちできなかったわけです。

 

外部の穴に対応した中の写真。

 

 

Bの穴が正面から射抜かれた75mm砲弾の穴で、Cのふくらみが辛うじて抜かれることを免れて突き刺さった状態でいる75mm砲弾の跡。

 

Dの穴は位置的に見えません。

 

この写真、無線手が乗っている座席付近から前方を撮影したものです。

この戦車は「シャーマン戦車と撃ち合いの末アメリカ軍に鹵獲された」と書かれていました。

当然戦闘状態ではここに無線手がいたわけです。

 

3発の砲弾、硬式の野球ボールよりも重い鉄の塊が音速より速い速度で無線手に向かって飛び込んできた。

彼がどんな運命を辿ったかは、想像するまでも無いと思います。

 

戦車。

またの名は、「鉄の棺おけ」だそうです。


 


 

参考までに通販の本の紹介を

        


パンツァーズ・アット・ソミュール(no.1)
コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

真鍋清 [2009年5月24日 3:08]
このドイツ軍4号戦車は敗戦色濃い中での資材削減を狙って製造された耐乏型戦車なだけあって、車で言えば木骨ボディの戦時型トラックや木炭車という所でしょうか?しかしこの4号戦車、エンジンはご丁寧にもシューマン戦車並みに「メルセデス・ベンツ製」なのでしょうか?詳しいデータがあったら今後アップしていただきたく存じます。
EP82様とは対照的に、片や小生は「メルセデス熱」が再燃したかって?いやいや、当方はレクサスIS350に乗るようになって、同価格帯のメルセデスの動力性能のふがいなさを改めて知るようになり、逆に日本車の魅力が強調されてレクサスを筆頭にトヨタ製品に首っ丈です!
「ベンツだけが車ではない」そう身を持って感じた小生は欧州車の中ではVWパサートやアウディ各車、プジョー407やシトロエンにも心から魅力を感じられるようになりました。
byメルセデス260EからレクサスISに昨年乗り換えた男
ファシスト [2009年5月24日 8:13]
おはようございます。
戦車、子供の頃好きでした。
力強くって、頑丈っていうイメージでしたから。
原爆もあったせいか、平和教育というものが広島にはあり、だんだん兵器に見えてきて怖く感じで・・・
隊員達はこの狭い中を命がけで動きまわってるわけですから。
恐怖のレベルははかり知れません。
別の名前もあながち間違ってはないでしょう。
まめ八 [2009年5月24日 11:34]
おはようございます。

うわ~。EP82-SW20さんの戦車熱復活・・・本気モードですね。
同好の人間として本当に嬉しいです。!(^O^)
私めのブログまで御紹介頂きまして有難うございます。

さて、先日購入された本とは、この本の事だったのですね。本屋で立ち読みした事があります。
フランスのソーミュール博物館に展示してあるドイツ軍車両の写真集ですよね。
写真の車両は、正確にはⅣ号駆逐戦車ではなく、Ⅳ号戦車(A)と言います。
大戦末期に威力不足になったⅣ号戦車の生産を取止め、車台をすべてこの車両に振り向けるよう、ヒトラーが命令を出してから四号駆逐戦車の呼称は使用されなくなります。
この展示車両、実は大戦中に撮られた写真が数多く残っています。
ひどく破壊されていますが専門家の鑑定では、ガス欠で放棄された車両を、連合軍が的にして射撃訓練に使用したものらしいですよ。
ですから、恐らく乗員は一人も亡くなっておりません。(良かったです)

近々、私のブログの方に大戦中の写真をアップしておきますので良かったらご覧下さい。

Luxio [2009年5月24日 22:14]
こんばんは^^
EPさんの戦車魂、廃線より熱くなっているのかなぁと思いました^^;
確かにこれは、鉄の塊ですよね^^;
戦車の外観を見渡すと、戦場の跡がくっきりと残り、砲弾の傷が痛々しいです。。。
EP82-SW20 [2009年5月25日 22:27]

>真鍋清さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

積まれているエンジンはマイバッハエンジン。
現在マイバッハ社はメルセデスの傘下ですから、メルセデスベンツのエンジン、とも言えると思いますよw
日本車メーカーはドイツのメーカーを目指していましたから、ISはそれを上回ったのかもしれませんね。


>ファシストさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

戦車熱が高じて、生還したドイツ戦車兵の手記をまとめた本も買っています。
彼らが生き残れたのは、まさに運でしか無かった、そう思える厳しい現実が記載されていましたよ。
平和であることがいかに大切か、それを切に感じる本でしたね。
おぺ [2009年5月25日 22:30]
こんばんは、おぺです。
戦車の装甲が被弾するとこんな風になるんですね。写真とはいえはじめて見ました。
Cの75mm弾がささっているところなんて、ほんと珍しいのでしょうね。
EP82-SW20 [2009年5月25日 22:36]

>まめ八さん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

お礼の言葉、ありがとうございますw
そちらを拝見しました。
コメントは改めてさせて頂きますね。
この戦車の兵員は無事脱出できたのですねw
なんだかホッとしましたよ。
一応Aがアルケット社、Vがヴォマーグ社のイニシャルというあたりまで知っていますw


>Luxioさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

すみません、鉄道廃線跡の紹介方法に疲れてしまっています(苦笑)。
今度から各県の線名を一通り紹介したら、その中の一線のみピックアップする方法にしないと、まとめるのに大変で・・・(^^;)
装甲が撃ち抜かれるか否かで生死が別れるのですから、恐ろしい事ですよね・・・。
EP82-SW20 [2009年5月25日 22:42]

>おぺさん、こんばんは。 コメントありがとうございますw

貫通して穴の開いた戦車は当時の写真で見た事はありますが、現存する戦車でこのように被弾した車両を見るのは初めてです。
ましてや砲弾が突き刺さっているなんて、当時の写真でも見た事が無かったですよ。
totoroko [2009年5月27日 0:06]
こんばんは。
なるほど、鉄の棺桶ですか。的確に言い表していますね。戦車に限らず、地上戦の場合は攻勢のときは良いにしても守勢に回ったときは厳しいものがあると思います。
コメント
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