ゼクロスがまたも人知れず復活!D社のDVDが付録のマガジンの話で
ある。ゼクロスはテレビマガジンやテレビランド(既に休刊)児童雑誌
のグラビアや漫画で1982年から展開していた仮面ライダーでテレビは19
84年の単発の特番のみでシリーズ化は果たせなかった。当時はガンダム
を発端とするリアルロボット物が持て囃されており、円谷・石森・永井・
松本作品は全てゴミのような扱いを受けていた時代だったのだ。平山プロ
デューサーは「特番の視聴率がそのまま観客動員だったら劇場で大ヒット
だったのに…」とぼやいていたが、単なる負け惜しみとは言えない。1984
年はビデオデッキもビデオレンタルも普及途上だったので、朝起きれない
からビデオに任せるとか、映画はビデオ化を待てばいいじゃんの時代では
ない。早起き出来なければパスかリタイア。映画は劇場で観るかテレビ放
映を待つ。しかし、ヒーロー物の劇場版はテレビでの放映は見込めないの
で劇場に行くしかない!なので正月の3日の朝9時に起きて仮面ライダー
を観てくれる人達は劇場まで足を運んでくれる可能性が高い人達なのだ。
事実、ガンダムの流れのロボット物は本家のガンダム以外は行き詰まり、
ゼクロスの特番の3年後に仮面ライダーBLACKが登場している。ゼク
ロスに話を戻そう。この特番は仮面ライダーの映像をよく知る人には、ラ
イダー・怪人共にスーツがくたびれていて情けなくてもう観たくないとい
う人もいるが、筆者はスカイの頃に多発した過去の設定間違いがない所に
注目である。実は1984年当時に20歳前後だった1号世代のファンのフリー
ターの人達が過去のフィルムをセレクトしたり、衣装や設定の監修をして
いたのだ。ちなみにストロンガーの電ショックはあえてエレクトロファイ
ヤーに戻さなかったそうだ。彼らは筆者の知り合いの人達なのだが…筆者
は彼らと気が合わず疎遠となっていた。本来は作品研究や応援が本道の筈
のファンの会報を個人的な自主映画のパンフレットに利用し自画自賛で埋
め尽くして、読んでいる人達はしらけているのに気付かず浮かれているだ
けの彼らには人間的な魅力や中身がなく、胡散臭さと嫌悪感しか感じなか
ったのだ。しかし、彼らの活躍で?この特番は昭和ライダーを短時間で理
解できる良質のテキストの番組となったが、彼らの子供じみた態度は現場
ではかなり目に余ったらしくライダーマンの素顔の山口氏が「君達はミー
ハーとまでは言わないが社会人として通用するのかね?」という厳しい言
葉を発したらしい(御愁傷様…涙)。後に気づいたが、彼らは俳優志望の
若者達で、当時は携帯で動画撮影以前にビデオカメラも普及してない。実
写映像化された自分の姿を観る機会などなかった時代だったので、彼らは
8ミリ自主映画にはテーマに関係なく飛びついていたので、こんなメンツ
に内容の濃い会報を期待する方が間違っていたのだ。おっと!ライダーマ
ンに話を戻そう。ラストにこれだけは忘れてはいけない!ライダーマンの
マスクは生身の口が出ているので変身前(着替えるという説もある)の山
口氏の口元が似ている人しかスタントを任せられない。後にスターになり
味ぽんのCMで知られる唐沢氏がライダーマンのスタントを演じている。
嬉しい部分や悲しい現実を含めて、この特番は筆者には大事な宝物で、19
91年の新宿(だったかな?)の劇場版のレーザーディスク化記念&20周年
イベント上映で(彼らと再会…汗)この特番が劇場にかかった時は涙が出
るくらい嬉しかったな…(うるうる)。しかし、それから既に30年以上経
っているのだ(しみじみ)。
~PS~
今回の誌面でバダン怪人が特番未登場の怪人を含めて全て紹介。
Amazonを調べたら平山氏の小説版やリアルタイムの漫画版など
も発見!筆者は持っているけど。あと旧ゼロロクの記事も紹介!