Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

ロジャーが歌った“Born to Run”

2005年05月30日 | old diary
 念願かなってと言いますか…。ロジャー・ダルトリーの歌う“Born to Run”を友人のはからいで聴くことができた。歌い出しをとちってもう一度最初から。歓声が聞こえてきたので、これがスタジオ・ヴァージョンではなくライヴ・ヴァージョンであることを知った(2003年12月5日、カリフォルニアでの演奏)。「そりゃそうだよな」となんとなく思った。かなりオリジナルに忠実なカヴァーで、展開もまったく同じ。サックス・ソロだってちゃんと入るし、ロジャーも「ウォー!」と叫んでみたりする。

 夢と希望がいっぱいに詰まったスプリングスティーンのオリジナルには遠く及ばないまでも、それなりに好感のもてるカヴァーだと思う。3回ほど繰り返して聴いた。曲そのものがいいというのはあるけれど、聴いてて楽しい演奏になったのは、やはりロジャーのヴォーカリストとしての力量によるところが大きい。このまっすぐな感じこそ、The Whoの音楽性に多大なる貢献をしてきた、ロジャーの個性だと思う。この人の声には、どこか突き抜けたところがある。迷いなく前へとすすんでいく。そこが素晴らしい。

 “Born to Run”をカヴァーするのって、けっこう勇気いると思うんだけどね。普通は気後れするでしょ。でも、きっとロジャーはそんなこと考えなかったんだろうな。もちろん自信もあったんだろうけど、そもそもそういうことを鼻から考える人じゃないんだと思う。思いつきもしないというか…。そこがロジャー・ダルトリーの一番えらいところだと僕は思っている。

 昨日は休日出勤。昼は渋谷でインストアがあり、夜は横浜のライヴ会場でCD売り。バンドのギタリストと、ものすごーくカタコトの英語で話をしているとき、彼の誕生日がスプリングスティーンと同じだと判明。「まじっ?えーいいなぁー」と羨ましがっていたら、「そんなことどうでもいいんじゃないの」と周囲の方々に言われた。確かに…。ちなみに、この日のライヴで“Born to Run”は演奏されませんでした(当たり前だ)。