Everytime Springsteen

　ブルース・スプリングスティーンばかり聴いている。だって、新作が出たし、ツアーも進行中だし、ブートだってもらったしと、これだけ条件が揃えばもはや必然かと。

　昨日は1日内勤の予定だったので『Devils & Dust』を会社に持っていった。でも、おもむろにかけるのもなんだか押しつけがましいしなぁと思って、しばらくはバッグの中で待機。頃合いをみて「あの、スプリングスティーンの新作はもう聴きましたか？実は持ってきたんですけど、よかったらどうですか？」と、我ながらなんでこんなに腰が低いんだと思うくらい謙虚に提案。すると「おーいいね。かけようよ」と心良く言ってもらえたので、さっそくCDをセットし、プレーヤーのスイッチを入れる。反応は上々で、「うん、いいな。さすがに聴かせるねー」「これは、俺、買いますよ」など好意的な言葉をいただけた。「あー持ってきてよかった」と、これだけで幸せに気持ちになれたのだった。

　夜には、昔つきあっていた彼女からものすごーく久しぶりに電話があった。僕らは、多少ぎこちないながらも30分ほど電話線を通して旧交を温め、お互いの近況を話し、今度もし機会があったら（なかなかないだろうけど）ごはんでも食べに行こうよと言って、受話器をおいた。

　その彼女だが、なんと『Devils & Dust』を買ったという。「かっこいいよね」と言うので、「あの、前からスプリングスティーン好きだったっけ？」と僕が訊くと、「そういうわけじゃないけど、部屋でよくかけてたから割と覚えてるよ。“Thunder Road”とか」と彼女は言った。なるほど、やっぱり僕は“Thunder Road”はよくかけていたのだな。「それってスタジオ・ヴァージョン？それともライヴ・ヴァージョン？」と訊こうと思ったけど、……やめといた。

　しかし、『Devils & Dust』を買ったとはね。えらいぞ。

　で、今朝もブルース・スプリングスティーンを聴いている。だって、新作が出たし、ツアーも進行中だし、ブートだってもらったし……。