いつしか僕のルアーは高くなっていた？

　天気のいい土曜日。でも、今日は仕事。新宿でインストアがあるので、昼過ぎには店に行かねばならない。まぁ、今日は単なる手伝いだから気楽だけど。夕方前には終わるし。ほんとは夜も千葉でライヴがあるのだけど、これには行かないつもり。

　先週からばたばたと忙しく、こうなってくると海で、それもひとりで、ぼんやりしたくなる。通勤電車から見える海は穏やかな日がつづいていて、遠くの大島がとても近くに思えたりする。空気が澄んだ日には富士山もくっきりと見えるのだけど、冠の雪はだいぶなくなっていた。明日の昼にはボードウォークでごろごろしながら、こんな景色をぼけーっと眺めていたいなぁと、さっそく天気予報をチェック。でも、明日は曇りなんですね…。

　昨日は作業に追われた1日だった。にわか肉体労働者と化した僕らは、『Tommy』を大音量でかけながらてきぱきと働き、帰りには焼き鳥屋さんでビールを飲んだ。ラジオからギルバート・オザリバンの“Alone Again”が聞こえてきたので、この曲にまつわる想い出話をしたり、トッド・ラングレンの“I Saw the Light”がかかれば「いい曲だんねー」とうなずき合う。そして、クワタ・バンド一連のシングル・ヒットが流れる頃には、ブラックバス釣りの話が佳境に入っていた。

　同僚：「MIYAIさん、そのルアーは今だと高いかもよ」
　MIYAI：「まじで？」
　同僚：「今度持ってきてくださいよ。鑑定してあげるから」
　MIYAI：「ほぉ－－－」

　……これだと釣りの話というよりは金の話だな。よくないなぁ。

　なんであれ、好きな趣味の話をあれこれと語れる相手がいるのは、ありがたいことだ。