翻訳者魂

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ロッキーズによるiPodの利用法

2006-06-20 01:29:02 | メジャーリーグ
フロリダ・マーリンズとの試合まであと3時間。コロラド・ロッキーズの先発投手ジェーソン・ジェニングスは、ロッカーの前に座り、ヘッドフォンを装着した。手にはiPod。

ジェーソンは、最新ビデオを見てリラックスしてるわけじゃない。ロッキーズのスタッフが準備したマーリンズの打者を研究しているのだ。2.5インチの液晶画面に映っている投手は自分だ。投球動作はどうだろう?結果は?

「打者にどういう投球をすれば良いのかを勉強してるんだ。iPodを活用するのはすばらしいアイディアだと思うよ。」

そう、ロッキーズはiPodを対戦相手の研究に使っているのだ。

「もちろん車輪の発明といったレベルじゃないさ。」とアシスタント・ビデオ・コーディネーターのブライアン・ジョーンズは謙遜する。「アップルの技術を活用しているだけ。普通は音楽をジャンルで分けたり、国で分けたりしてるだろ。ロッキーズは打者や投手ごとにビデオを分類してるだけなんだ。」

ビデオでの対戦相手の研究が始まったのは20年ほど前だ。フットボールの世界でも同じだが、モニタの前にはビデオの山ができた。必要な映像を探すのに2時間もかかったものだ。

今じゃ、DVDが主流になって、目的の映像をすぐ見られるようになった。選手はポータブルプレイヤーで対戦相手を研究する。

* 松井だって持ち歩いてるだろ。何を見てるかは知らないけどね。

iPodでまたまた時代は変わった。選手は手のひらの中で対戦相手を研究できるようになった。

「選手はいつでもビデオを見られるようになりました。モニタのある場所に行ったり、プレイヤーを置く場所を探したりしなくてもすむようになったんです。家でも、空港でも、ロッカーの前でもビデオを見られるんですよ。」と説明するのはビデオ・コーチのマイク・ハミルトンだ。

iPodの利用について懐疑的な選手ももちろん存在する。たとえば、レッドソックスのリリーフ投手マイク・ティムリンだ。

「ピッチングに役立つかって?俺にできるのは打者をアウトにすることだけなんだよ。俺はキャッチャーを信じる。それだけだ。」

メッツのランドルフ監督は、選手がiPodで勉強することに不満を感じてはいないが、自分で使おうとは思っていない。iPodで研究する時間があるんなら、バッティング練習をしたほうがましだと思っている。「みんなiPodを過大評価してるんじゃないかな。ま、俺には俺の流儀があるだけなんだけどね。」

ロッキーズの強打者トッド・ヘルトンは不安顔だ。「なんだか調子が悪いなと思ったときは何度もビデオを見るよ。どの動作に問題があるのか詳しく観察するんだ。(iPodによる研究が普及して) 対戦相手も研究熱心になるのはちょっと困るね。」

では、ロッキーズの対戦相手マーリンズはどんな具合だろうか?

フロリダ・マーリンズの先発投手ドントレス・ウィリスに尋ねてみよう。

「iPodで対戦相手を研究するだって?ほんとかい!そりゃすごいアイディアじゃないか!」

それほど研究熱心じゃなかった対戦相手に研究手段をアドバイスしてしまったようだ。

ロッキーズ危うし!

Video iPods helping Rockies get into the "swing" of things


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