最初にパリに行った時、セーヌ川のクルージングは日本円に換算すると5000円位していた。
フランがずいぶん高くて、コーラだって400円以上するような時代。
せいぜい1時間のクルージングにそんな値段は出せない。
若くて貧乏だった新米夫婦は、「あんな船に乗るのも良いね」と、横目でうらやましく眺めていた。
○十年が経ち、心強いことに円の力も強くなった。
今なら、気軽にセーヌ川クルージングの船にも乗れそう…。
でも、時間があるかしら?
ガルニエを見学後、ランチを済ませ、次に目指したのはベルティヨン、サン・ルイ島にある有名なアイスクリーム屋さん。
ここのパフェの写真を見て、「絶対ここに行こう!」と、母娘で気を合わせていたんです。
ところが…。
閉まってたんです
近所のアイスクリーム屋さんは営業中。
「仕方がないから、ここで食べる?」と娘を誘うも、「私はアイスが食べたいんじゃないの!ベルティヨンのアイスが食べたいの」と、にべもない。
じゃあ、まあセーヌ川でも眺めましょうよ。
ぽかぽかとお天気の良い、青空の下のセーヌ川を眺めていたら、ホラ、ノートルダム寺院の前当たりに何か人が集まってる!
きっと船の乗り場があるに違いないと、そちらに向かってぶらぶらと歩いて行くことに。
そう、ありました。
ビュトバスという、遊覧船の乗り場。
この遊覧船は、パリの中心部のセーヌ川をぐるっと回っていて、好きな停留所で降りることができるらしい。
乗船券は、一日券で、乗り降り自由というもの。(たしか15ユーロ。1600円位ですよね)
早速乗ってみることに。
30数年来の夢が叶うというわけです。
では、船の中からの撮影した、セーヌ川に架かる橋の様子をご覧ください。
この橋だけは名前がわかる。
ポンヌフです!
エッフェル塔の所まで来ると、船はグルッと回って、ノートルダム方面に引き返します。
これはオルセー美術館。
そして、その次のサンジェルマンの停留所(?)で、船を下りました。
写真からもわかるとおり、この日は旅行中いちばんの好天で、気持ちのよいクルージング。
私は(足が疲れていたので)座席に座っての見学。
娘は船尾のデッキから、撮影に夢中。
それぞれ、お隣にいたアメリカ人観光客と和やかにおしゃべりしての船の旅。
「こんなに大きな建物ばかりじゃ、一枚の写真に収まらないわよね」「どうやって撮ってる?」と、娘はアメリカ人女性客とカメラを覗き合っていた。
私の方は、老夫妻の記念撮影をお手伝いし、「あなた写真撮るのが上手ね。今回の旅のベストショットよ!」とおだてていただいて、「どこから来たの?」「パリには何泊?」と、しばしのおしゃべり。
街中ではついせかせかしてしまうけれど、ゆったりと景色を眺めながら、周りの人と打ち解けるのはクルージングならではだと思う。
小一時間だけれど、強く印象に残ったセーヌ川クルージングでした。
追記
時間があるときに、橋の名前を調べて書き足しますね。
今日の所はこれで…。
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