ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

親子酒

2021年03月26日 | 上方落語楽しんだで

 ワシは神戸は新開地の上方落語の定席喜楽館のタニマチだ。いくばくかの寄付をしたらお礼にお酒が送って来た。「替り目」「寄合酒」「親子酒」の3本のうち「親子酒」を送って来た。なんでも落語「替り目」の口演を聞かせて醸造したそうだ。だれの「替り目」だったのだろう。先代文枝一門ならねっとりとした山廃本醸造、先代春団治一門なら端正な吟醸酒、米朝一門なら香り立つ大吟醸、笑福亭ならいくらでも飲める純米本醸造といったところか。もちろん、この酒はありがたく頂いた。どうも笑福亭の「替り目」を聞かせたらしい。だれやろ。生喬さんかな。
 このお酒のラベルにもなってる「親子酒」やが、酒飲みの親子の噺だ。親子で酒を酌み交わす。これは子を持った親ならではの夢ではないだろうか。子供ができた。この子が成人したら酒を酌み交わしたい。そう思う酒飲みのオヤジは多いだろう。
 ワシのオヤジは盃一杯でひっくり返るぐらい酒の飲めん男だったから、オヤジとの親子酒の経験はない。そんなワシにも子ができて成人して親子酒の楽しみは経験した。こう書くとオヤジと息子の親子酒と思われる(そんなことは思わないという人が多いだろう。お許しあれ。ワシは古い昭和の男なのだ)母と娘の親子酒でもいいんだ。「あてなよる」の大原千鶴姐さんみたいなお母さんなら、いくらでも飲むから、そうとうの娘でないとたちうちできないだろう。