ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「あきない世傳 金と銀 五」「すみなれたからだで」

2018-08-04 22:37:29 | 

 

「あきない世傳 金と銀 五 転流篇」 高田郁 角川春樹事務所 2018.2.18

 

言うまでもないが、高田さんの『たか』は、ハシゴダカ。

上手く変換できないので、悪しからず。

 

大坂天満の呉服商、五十鈴屋の六代目店主の女房となった幸。

三兄弟に嫁す、という数奇な運命を受け容れた彼女に、お家さんの富久は五十鈴屋の将来を託して息を引き取った。

と、ここまでは前巻。

 

「女名前禁止」の掟のある大坂で、幸は、夫・智蔵の理解のもと、奉公人らと心をひとつにしめ商いを広げていく。

『買うての幸い、売っての幸せ』を大切に。

 

今回は帯の話があった。

「菰(こも)着ても帯」という言葉があるが、

この時代はまだ、着物がメインだったようだ。

しかも、嫁いだら前帯にした、とあった。

これは初耳!

いや、もしかして、四巻までにもあったかもしれないが……。

 

高田さんはきちんと時代考証していると思う。

江戸時代前期、少なくとも大坂ではそうだったのか!

それにしても、家事負担などが増えると思われる主婦が何故、作業しにくいと思われる前帯に?

嫁いだら、いつでも帯が解きやすいように、などとゲスな勘繰りをしてしまった (笑)

機会があったら、その辺を調べてみるのも一興かな。

 

智蔵が倒れたところで、この巻が終わる。

次回が楽しみだが、それとは別に

「みをつくし」の特別篇が9月3日に出るとのこと。

こっちが、もっと待ち遠しい。

 

 

「すみなれたからだで」 窪美澄 河出書房新社 2016.10.30

 

手探りで生きる人々の「生」に寄り添う8つの物語。

 

人生の半ばで、終末で、

それぞれの生活があり、想いがある。

心地好い読後感。

 

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