諸田玲子の「破落戸」を読みながら、
何故にこの漢字なのかと疑問が!
で、調べてみたーー
中国語の口語の用法をそのまま日本語の言葉に宛てたもの。
だった!
この言い回しは『水滸伝』にも載っているそうだ。
中国語辞典で「破落戸」を引くと
(1)落ちぶれた旧家。また、その子弟。
(2)ごろつき。ならずもの。
と出ているとか。
『水滸伝』は、明代に完成。
日本では宝暦7~寛政2年(1757~90年)に岡島冠山(かんざん)編訳と伝えられる『通俗忠義水滸伝』が刊行され広く読まれるようになったらしく、
『南総里見八犬伝』にも、破落戸の文字があるとか。
で、〈ごろつき〉の語源・由来は
動詞「ごろつく」の連用形が名詞化されたもの。
「ごろつく」の「ごろ」は「ゴロゴロ転がる」の意味で、「つく」は「うろうろ」が「うろつく」など、擬音語や擬態語に付く接尾語。
ごろつきは、江戸時代後期から使われ始め、当時は住所や仕事が定まらず、他人の家をまわる者のことを蔑む言葉として用いられていた。
そのような者は脅しやたかりをすることが多いことから、現在使われる意味に転じた。
江戸時代の儒学者太田全斎が編纂した『俚言集覧(りげんしゅうらん)』(1797頃成立)に「ごろつき 近年江戸の流行の詞。無頼の少年が人の許に寄宿せるをいふ」とあるそうだ。
つまり、江戸後期に江戸で生まれた流行語だったということだ。
因みに〈ならずもの〉とはーー
この元々の意味は「成らず者」で、暮らしが思うようにならない者のこと。
それがのちに手のつけようがないほどたちの悪い者や、定職がなく、放浪して悪事をはたらく者を言うようになった。
とのこと。
ついでにヤクザも調べてみた (笑)
オイチョカブの8・9・3からと覚えていたが、他の説もある。
言葉の由来や成り立ち、時代背景など、
まいど興味は尽きないが、キリがない。
とりあえず、ここまでにしておこう。