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8月27日、奈良県東吉野村にあるニホンオオカミ像を見るため、
国道311号と国道169号を原付きバイクで走ってきました。
ニホンオオカミは1905(明治38)年、
奈良県小川村鷲家口(現 東吉野村小川地区)で捕獲されたのが国内最後となっています。
そのニホンオオカミは若い雄で、現在、ロンドン自然史博物館に頭骨と毛皮が保存され、
大きさは頭と胴91.4センチ、尾34センチ、耳8.6センチと記録されています。
像の近くの看板や東吉野村のホームページで調べてみると、
当時、ロンドン動物学協会と大英博物館は東アジアの哺乳動物を研究するため、
米国人動物学者マルコム・プレイフェア・アンダーソンを日本に派遣。
村内の宿に滞在していた1905年1月23日、
3人の猟師が1頭のニホンオオカミの死骸を持ってやってきて、
価格交渉の結果8円50銭で折り合い、売り渡されたとのことでした。
8円50銭というのが、現在の価値でどのくらいかというと、
その年の東京銀座・木村屋が発明した「あんパン」が1個1銭とのことから、
約17万円になるそうです。
今回いろいろと調べる中で、オオカミが絶滅したことで天敵がいなくなり、
イノシシやシカが増えたという情報もありますが、私にはその真偽は分かりません。
一度人間が壊した生態系を元に戻すには、
今の遺伝子技術等を使えば可能性がゼロとはいえなくもないでしょうが、難しいと思います。
私個人としては、東吉野村まで走った高い急峻(きゅうしゅん)な山々が連なる紀伊山地のどこかで、
今もひっそりとニホンオオカミが暮らしていて欲しいと、こいねがいます。
2022年(令和4年)9月10日付 紀伊民報
白浜町 山根康民(会社員・52歳)
補足:
鷲家口(わしかぐち)
希(こいねが)います
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