2/26、白浜町久木にある無名墜道(むめいずいどう)に行って来ました。
よく古いトンネルの事を〇〇隧道(ずいどう)と表しますが、
同じ隧道でも久木にある無名墜道の正式名称は、墜(ずい)の漢字の下は土になっています。
良く見ないと気が付きませんが💦💦
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/b3/a50cb711655515a490e2a4cb265979bf.jpg)
ウィキペディア(Wikipedia)和歌山県道213号白浜久木線
⇧無名墜道について記載があります
無名墜道(むめいずいどう)
竣工年:明治8年(1875年)
管理者:西牟婁振興局
延長:2.40m
幅員合計:2.50m
車道幅員:1.70m
路肩幅員:0.80m
有効高:1.60m
https://yamaiga.com/road/wpr213/main8.html
⇧山さ行がねが 和歌山県道213号 白浜久木線 机上調査編
ウィキペディア(Wikipedia)より詳しく紹介されています。
圧倒的な情報量と詳細で緻密な調査に、流石プロの道路レポートです。
ただただ脱帽です(^^ゞ
詳しい事については、プロフェッショナルな方々にお任せして、
私は、今の無名墜道の現状をお伝えしたいと思います。
以前から白浜町久木地区にある無名墜道については、
他の方々のサイトを見ていたので知ってはいましたが、
これまで訪れる事はありませんでした。
そこで今回、由良洞隧道(明治22年)についてこれまでの取り組みを紹介した事もあり、
訪ねる事にしました(*´ω`)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/39/d5c592d3e4a153293be99cbf780ee9dd.jpg)
無名墜道には、久木橋から日置川沿いに歩きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/9f/d7d59d32e6d982eac5f519d12f36444b.jpg)
現在、白浜久木線の工事が行われているため、
通行止め看板の右横から進みます
写真右下を流れる日置川の少し上に見える岩に、無名墜道があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/59/e0c6e0166fc141089d0a37d48fa6cb41.jpg)
写真中央の白っぽい岩が見える所に無名墜道があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/a6/6abab582d8615616a024b95729da97e6.jpg)
通行止め看板の右横を通過
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/67/48f272a8ccaa1de48c671acc4002027a.jpg)
左側には、舗装された道路がありますが、少し下るような感じで凸凹道を歩きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/e6/d5a04c1fb4ad31d556714039a4bddcf6.jpg)
県道白浜久木線との標高差が出てきます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/57/c22c5e7658405b31693575bba03e791e.jpg)
狭い💦💦
擁壁(ようへき)に沿って歩きますが、足がすくみます((+_+))
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/3d/050827b89b6fab22752b25a1c8ccbfa9.jpg)
もし滑り落ちたら日置川へ真っ逆さまに落ちます。
・こんな所を歩くのですから、ちょっと自信ないなぁ~と思われたら
絶対に無理なさらないで下さい!
ご自身の身の安全を第一に考えて頂きますようお願い致します。
・また靴も登山靴のようなものが良いのですが、
サンダル等ではない安全を確保出来る靴でお願い致します。
・出来れば一人より二人以上の方が良いかと思います。
・本当に滑り落ちたら最後、日置川へ飛び込むことになります。
落差10m程度はあるかと思います。
注意点ばかりで申し訳ありませんが、
無名墜道への道は、大変険しく危険な個所もあります。
何よりご自身の身の安全確保が大事になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/8e/6574daa2d4b27772fa42a9a966e98470.jpg)
振り返ると、こんな感じです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/d3/6ffad548e6d42a010f0ba7f788624efc.jpg)
左側に青く見えるのは日置川です。
日置川の水は、とてもキレイです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/94/1454a8308e16156df02ad2509589212a.jpg)
道なき道を擁壁に沿って歩きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/d1/07443660669b7e51c3345eddb8f60a41.jpg)
少し歩くと草もなくなり、石がゴロゴロとありますが、
道幅も広く歩きやすくなります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/06/15175fd6f49f0d1068a32287c0b19385.jpg)
振り返ると こんな感じです。
県道との標高差が大きくなってきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/bc/cc3c1eb1e6b7fc543de8f729bcd228cc.jpg)
歩きやすかったのも束の間
また狭くなります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/73/e758b67b126d3fbfb63b57d08a06755f.jpg)
木があって見えにくいですが、すぐ下を日置川が流れています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/96/9d38b44cf55e62039b28c60fd9509dd6.jpg)
写真では伝わりにくいのですが、本当に狭いので怖いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/23/157fcad2548545010c39fdc71e3a3459.jpg)
繰り返しで恐縮ですが、こんな所を歩くのですから、
ちょっと自信ないなぁ~と思われたら
絶対に無理なさらないで下さい!安全のためにもお願い致します。
本当に滑り落ちたら最後、日置川へ飛び込むことになります。
落差10mはあるかと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/13/545b783f9a9207ace964abab2010953a.jpg)
擁壁沿いを歩くのは、困難だらけです(*_*;
こんな狭い道に大きな雨水集水管?を避けて通るのも難しい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/00/d76523fb2ba0e663bc204dd8cf1d952c.jpg)
集水管に背中を当てて、ソロソロとカニ歩きをしました
ここでも滑り落ちたら、日置川の河原に落ちるまで止まる事は不可能でしょう。
そもそも、この道を人が歩く事を想定していないでしょうからね(^^ゞ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/2d/bc9c72debf44b4415229bd7885629425.jpg)
階段が見えますが、この階段を上ると久木トンネルへと繋がっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/56/49f26758193d20e359f3b63e5cd1c3c6.jpg)
振り返ると、こんな感じです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/e6/7c45fbdeeca6aa61325898fd2d5f80b5.jpg)
ここから、いよいよ本格的な無名墜道への道となります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/0c/cbd998348ea350939a2c6c70e082e3bd.jpg)
振り返ると、階段が見えます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/79/b1ca0d62e1e154b47d3a26aaadd104e2.jpg)
階段の所から少し歩くと、土砂崩れと倒木で道が塞がれています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/52/7b784c4ccddea496ad8e6a98e8874265.jpg)
もはや道は見えません
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/99/681b186893441f59b5faf4af6d38dbdb.jpg)
山の斜面を見上げると上にも倒木があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/7b/2d1f3a4dd0f619bd99f9444f303d5023.jpg)
この倒木は、恐らく撤去される事はないと思いますので、
ここを乗り越えられそうにないなぁ~と思いましたら、
引き返すことを強くおすすめします。本当に危険です。
場合によっては、新たな土砂崩れの発生により
日置川まで押し流される可能性があります。
状況を見て少しでも歩きやすい所を選んで、
ゆっくりと進みます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/b1/1ce877706b7ee259fad4f2723ed00a7e.jpg)
日置川と遠くの山が木の間から見えます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/e2/f6082b8ecc9ad80508cd0630d24896b3.jpg)
倒木箇所を振り返ると、こんな感じです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/bd/6a029c47a5db3964ff29ecd385d1be96.jpg)
木によっては掴むと、もろくなって砕けるものもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/df/6ee0b863b5ef246a67add2c1400d75c8.jpg)
山の地肌が見えています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/c2/e4316fbde4e2692455fd61e702911d9d.jpg)
無名墜道への道は険しいです
倒木箇所を乗り越えると再び道が出てきます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/f4/efcd5483ab563a8b8f20e706fe1b2125.jpg)
写真右下に見えるのは、日置川です。
この日置川に沿って無名墜道までの道が続きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/33/b32050e8487a817a2db91043c208e8a0.jpg)
岩石が転がっていますが、何とか歩けます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/7c/1db6ea581bf44f73d6cc4a854b10d2d1.jpg)
振り返ると土砂崩れの場所以外にも倒木がありますので、
乗り越える必要があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/7d/fafd7d652775d6264b0ba0539b63b4f7.jpg)
道は続きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/75/5be907731de11d69e4285bdef3878fd1.jpg)
地籍調査が行われています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/63/68f4a8edf5088abfd6a9cf45c3ed3904.jpg)
細い道のすぐ下は日置川
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/ce/37faafd4848f29058008a3e41e68f7e9.jpg)
日置川の川の色が何とも言えない青色です
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/3b/4e8092b0addc186d30e245c8fed63278.jpg)
昔の人々は、この道を歩いて白浜町庄川(しゃがわ)地区へと
向かったのですからスゴイです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/05/1ca271b00e25ed0cf6051ea35782f159.jpg)
見えてきました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/b3/a50cb711655515a490e2a4cb265979bf.jpg)
明治8年(1875年)竣工、
白浜町久木(ひさぎ)にある無名墜道(むめいずいどう)
ネットでは見ていましたが、自分の目で見るのは初めてです。
感動のご対面✨✨といった所でしょうか( *´艸`)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/29/3b3c4c43fb276762ddf4baf727121468.jpg)
近づいて見ます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/3a/1deafc078af6257a80c0e3413aef1617.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/e6/bccc45fa30b48e8253eafdf8e415d8f0.jpg)
よくぞ、こんな巨岩に穴を開けた
明治時代の先人の情熱というか熱意の凄さを感じました。
この岩に穴(トンネル)を開けないと道を通せない!
左側は断崖絶壁で日置川ですからね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/60/11e0279214c4652b625fd40a1bd9c21f.jpg)
逆光になっていますが、無名墜道(むめいずいどう)と日置川、
その先には、久木橋の鉄橋が見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/f8/0b43e806f247ac6ac1e6c8ff178d1902.jpg)
明治8年(1875年)竣工という*記録上、
和歌山県下では最古のトンネル(延長約2m)になります。
*平成16年度道路施設現況調査(国土交通省)
日本全国トンネルリストPDF版 (2004.4.1現在)
http://www.tunnelweb.jp/list/30wakayama.pdf
⇧和歌山県道路トンネルリスト
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/41/80e2e7e388f84b6076cde0b91da8b5c3.jpg)
無名墜道から更に道を進むと、山手に何らかの人工的な構造物が見えますが、
道から更に上に登らないと行けないので、今回は写真のみとしました。
橋の橋脚?っぽく見えなくもないが…(・・?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/7b/67f023cb642b3a524629fb3d09635ca9.jpg)
その近くには、水源かん養保安林の看板
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/dc/4a4fd79bf9c28237716d68bcdb5f1459.jpg)
地図を拡大
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/bd/07ed2198ab30fb7289b03bb39baaa26e.jpg)
保安林の看板から眼下の日置川を見ると平地が見えます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/87/a715c5e48b1bd99f36d8b5a4c78a757b.jpg)
石垣も作られている事から、ここに住んでいる人がいたのかなぁ?と思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/87/a715c5e48b1bd99f36d8b5a4c78a757b.jpg)
白浜町庄川(しゃがわ)地区への道沿いで、かつ日置川沿いという事から、
ここから舟で日置川を利用した水運があったのかなぁ?とも想像します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/11/a5cc261d4095805aa77d72d5f552fa87.jpg)
コンクリートの構造物を発見!
恐らくこれは水路と思われます。
何らかの人の営みが、ここであったものと思われます。
しかもコンクリート造りなので明治以降かなぁ?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/2b/d2198085f930c6c09a88c2fe349af00a.jpg)
さらに道を進んでみます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/f8/0c4391dc31c40e93d61982875ef1bf38.jpg)
これはスゴイ!!
元々、左右の岩は一つだったと思いますが、
道を通すため切り通し構造にしたのでしょうが、
一刀両断じゃないけど真っすぐに切り取られています。
スゴイなぁ✨(*´ω`)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/3a/5ec80413758d9d8f3def6829c6f0243e.jpg)
このまま進むと庄川方面へと続きますが、
今回は、無名墜道を見る事がメインでしたので、
ここでUターンします!(^^)!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/b7/543ef418fa0eb42b6fb814a0d2c6e7e3.jpg)
先程の切り通しの下に、もう一つの切り通しがあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/db/7423fda4b0a008483793d81c6c133a95.jpg)
道と水路のために、二つの切り通しを作ったのでしょう!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/f8/fb6516be5e8f0fd0da8d60ba78c10898.jpg)
木々の間から日置川が見えます。
今回は、白浜町久木(ひさぎ)地区にある
和歌山県下最古のトンネル 無名墜道(むめいずいどう)を訪ねました。
明治8年(1875年)竣工という10年前は、まだ江戸時代だった頃に、
このようなトンネル採掘が行われた事に驚かされます。
全国的に見ても明治初期に採掘されたトンネルというのは、
かなり珍しいものと思われます。
ここからは私の推測ですが、
なぜ久木地区でこのようなトンネル採掘が出来たのかですが、
安居暗渠(あごあんきょ)のDNAがあったのではと考えます。
https://www.agara.co.jp/article/81610
⇧「安居の暗渠」文化財指定を検討 和歌山県教委
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/500700/d00204131_d/fil/R2kenshitei.pdf
⇧和歌山県 令和 2 年度 指定等文化財
安居暗渠は、日置川沿いの山の岩盤を約270メートル掘り抜いて造った地下水路。
上流側に800メートルの自然の導水路、下流側には約1・5キロの水路がある。
文化2(1805)年に完成した。
久木地区と安居地区は、距離にして約6㎞しか離れていない事もあり、
無名墜道が竣工する70年前の安居暗渠が完成した事による
ノウハウも遺っていたものと推測します。
https://www.youtube.com/watch?v=xOqQKrTvRsw
⇧【隠れた歴史】和歌山県白浜町 アニメ 安居の暗渠「七右衛門重秋」物語
安居暗渠のアニメ動画がYouTubeで公開されています
まぁ、あくまでも私の想像ですが、
今回、無名墜道を訪れる事が出来て良かったです。
無名墜道までの道のりは、大変厳しく危険も伴うためおススメは出来ませんが、
このような郷土の歴史を知る事が出来て良かったです。
もし無名墜道を訪れる事を考えられている方がおられましたら、
久木橋から約500mの所にある
小山肆成(こやま しせい)顕彰公園
の前にある駐車場をご利用されたらと思います。
ストリートビューでは見れませんが、空地になっている所の駐車場にはトイレもあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%B1%B1%E8%82%86%E6%88%90
⇧小山肆成(こやま しせい)
なお久木橋周辺は、県道白浜久木線道路工事のため、
ダンプカー等の工事車両の出入りがありますのでご注意下さい。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました(^^ゞ
よく古いトンネルの事を〇〇隧道(ずいどう)と表しますが、
同じ隧道でも久木にある無名墜道の正式名称は、墜(ずい)の漢字の下は土になっています。
良く見ないと気が付きませんが💦💦
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/b3/a50cb711655515a490e2a4cb265979bf.jpg)
ウィキペディア(Wikipedia)和歌山県道213号白浜久木線
⇧無名墜道について記載があります
無名墜道(むめいずいどう)
竣工年:明治8年(1875年)
管理者:西牟婁振興局
延長:2.40m
幅員合計:2.50m
車道幅員:1.70m
路肩幅員:0.80m
有効高:1.60m
https://yamaiga.com/road/wpr213/main8.html
⇧山さ行がねが 和歌山県道213号 白浜久木線 机上調査編
ウィキペディア(Wikipedia)より詳しく紹介されています。
圧倒的な情報量と詳細で緻密な調査に、流石プロの道路レポートです。
ただただ脱帽です(^^ゞ
詳しい事については、プロフェッショナルな方々にお任せして、
私は、今の無名墜道の現状をお伝えしたいと思います。
以前から白浜町久木地区にある無名墜道については、
他の方々のサイトを見ていたので知ってはいましたが、
これまで訪れる事はありませんでした。
そこで今回、由良洞隧道(明治22年)についてこれまでの取り組みを紹介した事もあり、
訪ねる事にしました(*´ω`)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/39/d5c592d3e4a153293be99cbf780ee9dd.jpg)
無名墜道には、久木橋から日置川沿いに歩きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/9f/d7d59d32e6d982eac5f519d12f36444b.jpg)
現在、白浜久木線の工事が行われているため、
通行止め看板の右横から進みます
写真右下を流れる日置川の少し上に見える岩に、無名墜道があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/59/e0c6e0166fc141089d0a37d48fa6cb41.jpg)
写真中央の白っぽい岩が見える所に無名墜道があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/a6/6abab582d8615616a024b95729da97e6.jpg)
通行止め看板の右横を通過
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/67/48f272a8ccaa1de48c671acc4002027a.jpg)
左側には、舗装された道路がありますが、少し下るような感じで凸凹道を歩きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/e6/d5a04c1fb4ad31d556714039a4bddcf6.jpg)
県道白浜久木線との標高差が出てきます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/57/c22c5e7658405b31693575bba03e791e.jpg)
狭い💦💦
擁壁(ようへき)に沿って歩きますが、足がすくみます((+_+))
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/3d/050827b89b6fab22752b25a1c8ccbfa9.jpg)
もし滑り落ちたら日置川へ真っ逆さまに落ちます。
・こんな所を歩くのですから、ちょっと自信ないなぁ~と思われたら
絶対に無理なさらないで下さい!
ご自身の身の安全を第一に考えて頂きますようお願い致します。
・また靴も登山靴のようなものが良いのですが、
サンダル等ではない安全を確保出来る靴でお願い致します。
・出来れば一人より二人以上の方が良いかと思います。
・本当に滑り落ちたら最後、日置川へ飛び込むことになります。
落差10m程度はあるかと思います。
注意点ばかりで申し訳ありませんが、
無名墜道への道は、大変険しく危険な個所もあります。
何よりご自身の身の安全確保が大事になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/8e/6574daa2d4b27772fa42a9a966e98470.jpg)
振り返ると、こんな感じです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/d3/6ffad548e6d42a010f0ba7f788624efc.jpg)
左側に青く見えるのは日置川です。
日置川の水は、とてもキレイです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/94/1454a8308e16156df02ad2509589212a.jpg)
道なき道を擁壁に沿って歩きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/d1/07443660669b7e51c3345eddb8f60a41.jpg)
少し歩くと草もなくなり、石がゴロゴロとありますが、
道幅も広く歩きやすくなります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/06/15175fd6f49f0d1068a32287c0b19385.jpg)
振り返ると こんな感じです。
県道との標高差が大きくなってきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/bc/cc3c1eb1e6b7fc543de8f729bcd228cc.jpg)
歩きやすかったのも束の間
また狭くなります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/73/e758b67b126d3fbfb63b57d08a06755f.jpg)
木があって見えにくいですが、すぐ下を日置川が流れています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/96/9d38b44cf55e62039b28c60fd9509dd6.jpg)
写真では伝わりにくいのですが、本当に狭いので怖いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/23/157fcad2548545010c39fdc71e3a3459.jpg)
繰り返しで恐縮ですが、こんな所を歩くのですから、
ちょっと自信ないなぁ~と思われたら
絶対に無理なさらないで下さい!安全のためにもお願い致します。
本当に滑り落ちたら最後、日置川へ飛び込むことになります。
落差10mはあるかと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/13/545b783f9a9207ace964abab2010953a.jpg)
擁壁沿いを歩くのは、困難だらけです(*_*;
こんな狭い道に大きな雨水集水管?を避けて通るのも難しい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/00/d76523fb2ba0e663bc204dd8cf1d952c.jpg)
集水管に背中を当てて、ソロソロとカニ歩きをしました
ここでも滑り落ちたら、日置川の河原に落ちるまで止まる事は不可能でしょう。
そもそも、この道を人が歩く事を想定していないでしょうからね(^^ゞ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/2d/bc9c72debf44b4415229bd7885629425.jpg)
階段が見えますが、この階段を上ると久木トンネルへと繋がっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/56/49f26758193d20e359f3b63e5cd1c3c6.jpg)
振り返ると、こんな感じです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/e6/7c45fbdeeca6aa61325898fd2d5f80b5.jpg)
ここから、いよいよ本格的な無名墜道への道となります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/0c/cbd998348ea350939a2c6c70e082e3bd.jpg)
振り返ると、階段が見えます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/79/b1ca0d62e1e154b47d3a26aaadd104e2.jpg)
階段の所から少し歩くと、土砂崩れと倒木で道が塞がれています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/52/7b784c4ccddea496ad8e6a98e8874265.jpg)
もはや道は見えません
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/99/681b186893441f59b5faf4af6d38dbdb.jpg)
山の斜面を見上げると上にも倒木があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/7b/2d1f3a4dd0f619bd99f9444f303d5023.jpg)
この倒木は、恐らく撤去される事はないと思いますので、
ここを乗り越えられそうにないなぁ~と思いましたら、
引き返すことを強くおすすめします。本当に危険です。
場合によっては、新たな土砂崩れの発生により
日置川まで押し流される可能性があります。
状況を見て少しでも歩きやすい所を選んで、
ゆっくりと進みます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/b1/1ce877706b7ee259fad4f2723ed00a7e.jpg)
日置川と遠くの山が木の間から見えます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/e2/f6082b8ecc9ad80508cd0630d24896b3.jpg)
倒木箇所を振り返ると、こんな感じです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/bd/6a029c47a5db3964ff29ecd385d1be96.jpg)
木によっては掴むと、もろくなって砕けるものもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/df/6ee0b863b5ef246a67add2c1400d75c8.jpg)
山の地肌が見えています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/c2/e4316fbde4e2692455fd61e702911d9d.jpg)
無名墜道への道は険しいです
倒木箇所を乗り越えると再び道が出てきます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/f4/efcd5483ab563a8b8f20e706fe1b2125.jpg)
写真右下に見えるのは、日置川です。
この日置川に沿って無名墜道までの道が続きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/33/b32050e8487a817a2db91043c208e8a0.jpg)
岩石が転がっていますが、何とか歩けます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/7c/1db6ea581bf44f73d6cc4a854b10d2d1.jpg)
振り返ると土砂崩れの場所以外にも倒木がありますので、
乗り越える必要があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/7d/fafd7d652775d6264b0ba0539b63b4f7.jpg)
道は続きます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/75/5be907731de11d69e4285bdef3878fd1.jpg)
地籍調査が行われています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/63/68f4a8edf5088abfd6a9cf45c3ed3904.jpg)
細い道のすぐ下は日置川
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/ce/37faafd4848f29058008a3e41e68f7e9.jpg)
日置川の川の色が何とも言えない青色です
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/3b/4e8092b0addc186d30e245c8fed63278.jpg)
昔の人々は、この道を歩いて白浜町庄川(しゃがわ)地区へと
向かったのですからスゴイです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/05/1ca271b00e25ed0cf6051ea35782f159.jpg)
見えてきました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/b3/a50cb711655515a490e2a4cb265979bf.jpg)
明治8年(1875年)竣工、
白浜町久木(ひさぎ)にある無名墜道(むめいずいどう)
ネットでは見ていましたが、自分の目で見るのは初めてです。
感動のご対面✨✨といった所でしょうか( *´艸`)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/29/3b3c4c43fb276762ddf4baf727121468.jpg)
近づいて見ます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/3a/1deafc078af6257a80c0e3413aef1617.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/e6/bccc45fa30b48e8253eafdf8e415d8f0.jpg)
よくぞ、こんな巨岩に穴を開けた
明治時代の先人の情熱というか熱意の凄さを感じました。
この岩に穴(トンネル)を開けないと道を通せない!
左側は断崖絶壁で日置川ですからね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/60/11e0279214c4652b625fd40a1bd9c21f.jpg)
逆光になっていますが、無名墜道(むめいずいどう)と日置川、
その先には、久木橋の鉄橋が見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/f8/0b43e806f247ac6ac1e6c8ff178d1902.jpg)
明治8年(1875年)竣工という*記録上、
和歌山県下では最古のトンネル(延長約2m)になります。
*平成16年度道路施設現況調査(国土交通省)
日本全国トンネルリストPDF版 (2004.4.1現在)
http://www.tunnelweb.jp/list/30wakayama.pdf
⇧和歌山県道路トンネルリスト
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/41/80e2e7e388f84b6076cde0b91da8b5c3.jpg)
無名墜道から更に道を進むと、山手に何らかの人工的な構造物が見えますが、
道から更に上に登らないと行けないので、今回は写真のみとしました。
橋の橋脚?っぽく見えなくもないが…(・・?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/7b/67f023cb642b3a524629fb3d09635ca9.jpg)
その近くには、水源かん養保安林の看板
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/dc/4a4fd79bf9c28237716d68bcdb5f1459.jpg)
地図を拡大
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/bd/07ed2198ab30fb7289b03bb39baaa26e.jpg)
保安林の看板から眼下の日置川を見ると平地が見えます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/87/a715c5e48b1bd99f36d8b5a4c78a757b.jpg)
石垣も作られている事から、ここに住んでいる人がいたのかなぁ?と思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/87/a715c5e48b1bd99f36d8b5a4c78a757b.jpg)
白浜町庄川(しゃがわ)地区への道沿いで、かつ日置川沿いという事から、
ここから舟で日置川を利用した水運があったのかなぁ?とも想像します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/11/a5cc261d4095805aa77d72d5f552fa87.jpg)
コンクリートの構造物を発見!
恐らくこれは水路と思われます。
何らかの人の営みが、ここであったものと思われます。
しかもコンクリート造りなので明治以降かなぁ?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/2b/d2198085f930c6c09a88c2fe349af00a.jpg)
さらに道を進んでみます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/f8/0c4391dc31c40e93d61982875ef1bf38.jpg)
これはスゴイ!!
元々、左右の岩は一つだったと思いますが、
道を通すため切り通し構造にしたのでしょうが、
一刀両断じゃないけど真っすぐに切り取られています。
スゴイなぁ✨(*´ω`)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/3a/5ec80413758d9d8f3def6829c6f0243e.jpg)
このまま進むと庄川方面へと続きますが、
今回は、無名墜道を見る事がメインでしたので、
ここでUターンします!(^^)!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/b7/543ef418fa0eb42b6fb814a0d2c6e7e3.jpg)
先程の切り通しの下に、もう一つの切り通しがあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/db/7423fda4b0a008483793d81c6c133a95.jpg)
道と水路のために、二つの切り通しを作ったのでしょう!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/f8/fb6516be5e8f0fd0da8d60ba78c10898.jpg)
木々の間から日置川が見えます。
今回は、白浜町久木(ひさぎ)地区にある
和歌山県下最古のトンネル 無名墜道(むめいずいどう)を訪ねました。
明治8年(1875年)竣工という10年前は、まだ江戸時代だった頃に、
このようなトンネル採掘が行われた事に驚かされます。
全国的に見ても明治初期に採掘されたトンネルというのは、
かなり珍しいものと思われます。
ここからは私の推測ですが、
なぜ久木地区でこのようなトンネル採掘が出来たのかですが、
安居暗渠(あごあんきょ)のDNAがあったのではと考えます。
https://www.agara.co.jp/article/81610
⇧「安居の暗渠」文化財指定を検討 和歌山県教委
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/500700/d00204131_d/fil/R2kenshitei.pdf
⇧和歌山県 令和 2 年度 指定等文化財
安居暗渠は、日置川沿いの山の岩盤を約270メートル掘り抜いて造った地下水路。
上流側に800メートルの自然の導水路、下流側には約1・5キロの水路がある。
文化2(1805)年に完成した。
久木地区と安居地区は、距離にして約6㎞しか離れていない事もあり、
無名墜道が竣工する70年前の安居暗渠が完成した事による
ノウハウも遺っていたものと推測します。
https://www.youtube.com/watch?v=xOqQKrTvRsw
⇧【隠れた歴史】和歌山県白浜町 アニメ 安居の暗渠「七右衛門重秋」物語
安居暗渠のアニメ動画がYouTubeで公開されています
まぁ、あくまでも私の想像ですが、
今回、無名墜道を訪れる事が出来て良かったです。
無名墜道までの道のりは、大変厳しく危険も伴うためおススメは出来ませんが、
このような郷土の歴史を知る事が出来て良かったです。
もし無名墜道を訪れる事を考えられている方がおられましたら、
久木橋から約500mの所にある
小山肆成(こやま しせい)顕彰公園
の前にある駐車場をご利用されたらと思います。
ストリートビューでは見れませんが、空地になっている所の駐車場にはトイレもあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%B1%B1%E8%82%86%E6%88%90
⇧小山肆成(こやま しせい)
なお久木橋周辺は、県道白浜久木線道路工事のため、
ダンプカー等の工事車両の出入りがありますのでご注意下さい。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました(^^ゞ