「ぐるくん」のひとりごと

大好きな海のこと、沖縄のこと。 また今関心を持っている韓国語の学習、韓ドラ・レビューなど気ままな雑記

<233> 閏(うるう)月・・・ユンヂチ

2006年07月08日 | 沖縄
 「うるう年」と間違えた訳では無い。

 旧暦が生活の中に生きている沖縄で、初めて「閏月(ユンヂチ)」を耳にした時は自分も「?」と思った。

 旧暦、厳密に言うと太陰太陽暦は月の満ち明けの周期を元にしている。

 月の朔~望は約29.53日。

 12ヶ月で354.363日にしかならない。

 太陽暦の元になる太陽の運行は天空を365.2422日かけて一周するので、およそ11日不足している。

 太陽の運行とのずれを4年に一度の「うるう年」で修正するように、旧暦ではおよそひと月となった誤差を約3年に一度「閏月」を入れて、1年を13ヶ月として季節とのずれを修正するのだ。

 この「閏月」を差し込むスペースは24節気との兼ね合いで決まってくる。

 24節気は太陽の黄道を24等分したもので、「節」と「中」の区別がある。

 立春(節)→雨水()→啓蟄(節)→春分()と交互に繰り返し並んでいる。  
 清明   穀雨   立夏   小満
 芒種   夏至   小暑   大暑
 立秋   処暑   白露   秋分
 寒露   霜降   冬立   小雪
 大雪   冬至   小寒   大寒

 「節」は季節を、「中」は月を決めている。

 春分(2月)・夏至(5月)・秋分(8月)・冬至(11月)は定まっているので、その他の月で「節」の節気を含まない期間に調整の月「閏月」を差し込む訳だ。


 今年は旧7月の後に閏7月が入っている。

 「旧7月」は7月25日から立秋(節)をはさみ処暑(中)8月23日の30日間(大の月)。

 翌8月24日から白露(節)をはさみ9月21日の29日間(小の月)が「閏7月」となっている。


 沖縄ではユン(閏)チチ(月)→ユンヂチと呼ばれる。

 約1か月のずれを修正するための「ユンヂチ」なので、この年はユンヂチが過ぎるまでかなり季節のずれを体験するw

 そこでよく、おじぃやおばぁ達の「ユンヂチだっからさぁ~」の台詞を耳にする事になるw

 「平年とは違うから気にするな」と言う感じで聞き取っていたのだが・・・

 先日の「琉球新報」の記事に、スク(アイゴの機魚)が旧6月5日を過ぎても姿を見せないとあり、ユンヂチの影響や長雨の続く異常気象の影響が考えられると報じていた。

 海のボーナスとかプレゼントと呼ばれ、スクガラスの元のスクは例年、自然のカレンダー通り押し寄せるのだが、閏7月を迎える前の最もずれが大きい時期だからと言える。


 ユンヂチの時、沖縄ではお墓や仏壇などを新しくするのに良い年だとされている。

 なんでも新しく差し込む月に神様が気付かないので、神様に迷惑をかけなくて済むからと言う理由からだそうだ。

 お祭りや行事がたくさんある沖縄らしい発想だと思ったw
 

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