しろくま

軟い雑感、とりとめなく。

注文の多い注文書

2016-12-25 | 本棚
料理店は宮沢賢治だが
注文書は小川洋子* クラフト・エヴィング商會

架空だろうと思って、wikipedia
クラフト・エヴィング商會(クラフト・エヴィングしょうかい、craft ebbing & co.)は、吉田浩美、吉田篤弘による日本の作家、美術作家、デザイナーのユニット名。著作の執筆と装幀を中心としたデザイン・ワークを主として活動してきた。」
とあった。

注文の多い注文書 (単行本)
クリエーター情報なし
筑摩書房


小川洋子さんとのコラボ企画もの、ノベルティ
ビブリア古書堂(栞子さん)のへんなもの版、選りすぐりのアヤシイ香り。

しゃれたブックレビュー。装丁込みで一冊そのまま遊び心
無いものはない店、クラフト・エヴィング商會。
依頼者の注文に至ったいきさつが注文書
納品書に取り寄せた品々のいわれ(不思議な縁enishi)と画像が載っている
依頼者が品物を手に入れた後のペーソスとアイロニーが受領書

恋は盲目:人体欠視症の薬からJ・D・サリンジャーマニアが探すバナナフィッシュの耳石
いなくなってしまった貧乏な叔母さん、肺に咲く睡蓮、『冥土』の落丁
内田百閒のページが振られていない初版本は、まんま栞子さんネタにもなるな。
(ちなみに、小川洋子さんは百閒と同郷、岡山)。
品々にちなみ、芥川龍之介の『たんぽぽ』やら村上春樹の『貧乏な叔母さん』も

おまけ
小川洋子さんがエヴィング商會を訪ねて社員と対談しているが、
これもおいしい。


*そう言えば、メロディアスライブラリーで2016年総集編 マイ・ベストブックやってたっけ。
2016年マイ・ベストブック - Panasonic Melodious Library パナソニック メロディアス ライブラリー - TOKYO FM - 小川洋子,藤丸由華 -

反省
ベスト…も何も、今年、「本棚」にしたのは10冊だけ。
(ログにするかはともかく)もっと読んでおけばよかった。
あまりに、"ひろいよみ"で減らず口叩き過ぎた。