アブネル・マレス対ジョセフ・アグベコ(2011/12/03)

IBFバンタム級タイトルマッチ

8月にローブローとレフェリングとで大いにもめた一戦の決着をつける因縁の再戦、IBFバンタム級王者のアブネル・マレス選手(Abner Mares)と前王者ジョセフ・アグベコ選手(Joseph Agbeko)との一戦は米国カリフォルニア州で行われ、マレス選手が12回大差の3-0判定で快勝してタイトル初防衛に成功した一戦でした。(体格比較)

スタートからシャープな左右をビュンビュン振って飛ばすアグベコ選手ですがミスが多く感じられた立ち上がり。対するマレス選手がある程度距離をキープしつつ相手が来ればミックスアップに力強く対応するというどっしり構えた様子が印象的でした。
両者ともに非常にスピードのあるシャープな攻撃を応酬しあうのですが、上述のようにミスの目立つアグベコ選手で、さらにオープン気味のパンチが多く、見た目のシャープさほどの効果を与えられません。対照的にマレス選手の正確で力強い攻撃の有効度が徐々に増していった試合の流れ。
2回にまぶたをカットし、以降最後まで出血に悩まされていたマレス選手でしたが(2回終了時の様子、12回開始前の状態)、強い左フックや右ストレートを要所要所で決めながら、試合最終盤にはアグベコ選手を効かせる場面も作って明白な12回判定を掴んだ快勝でした。

ShoStats: Abner Mares' Power Edge Swept The Rematch


公式のスコアは3氏ともに118-110マレス。シロート採点119-109マレス。
アグベコ選手は試合後半にジャブで良いリズムを掴みかける場面もあったのですが、これを最初から見せていれば…と感じさせた戦いぶりでした。序盤の急いたような攻撃がミスを生んでいた流れや、過度に思えるほどのアピールなんか、1試合目をより強く意識していたのはアグベコ選手の方で、そのことが結果的に悪い影響を及ぼしてしまった感じにも見えました。まぁアグベコ選手からすれば、前戦を意識するな、というのは無理な話かもしれませんが。

マレス選手は23勝(14KO)1分。アグベコ選手は28勝(22KO)4敗。

Abner Mares Wins Lopsided Decision Over Joseph Agbeko(Jhonny Gonzalez/BoxingScene)
Mares vs Agbeko 2 Results: Mares Fights Through Blood to Win, Moreno Clearly Outboxes Darchinyan(Matt Miller/Bad Left Hook)
Abner Mares Shines, Anselmo Moreno Steals The Show(Cliff Rold/BoxingScene)
Mares scores one-sided decision over Agbeko in rematch, but it wasn't easy(Doug Fischer/Ringtv)
Round-by-round analysis of Mares-Agbeko(Michael Rosenthal/Ringtv)
No Controversy: Abner Mares defeats Joseph Agbeko(John J. Raspanti/Doghouse Boxing)
写真
Abner Mares defeats King Kong Agbeko again; Anselmo Moreno schools Vic Darchinyan(Francisco Salazar and Rocco Morales at ringside Photos: Big Joe Miranda/Fight News)

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