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ファン・ディアス対ネート・キャンベル(2008/03/08)

2008-03-10 19:11:11 | ボクシング
WBA・WBO・IBFライト級タイトルマッチ

メキシコのカンクンでのヘビー級戦のセミにライト級3団体統一王者のファン・ディアス選手(Juan Diaz)が登場しましたが、36歳のベテラン、ネート・キャンベル選手(Nate Campbell)相手に2-1判定(115-112,116-111,114-113)を落とし王座転落する大波乱となっています。(体格比較)

ノンストップの攻撃でWBO王者のアセリノ・フレイタス選手、IBF王者のフリオ・ディアス選手を撃破し乗りに乗るディアス選手の思わぬ完敗での王座陥落劇でした。
止まらぬ波状攻撃が売りのディアス選手に挑戦する36歳のキャンベル選手が取った戦略は、試合開始からディアス選手ばりのノンストップ攻撃を仕掛けるものでした。
初回開始のゴングと同時に飛び出しボディを中心にいきなりラッシュを仕掛けるキャンベル選手の出方に面食らった様子のディアス選手。
いきなり先手を奪われる形になった統一王者でしたが、すぐに自分本来のノンストップアクションでペースを奪い返していったのは見事でした。
しかしキャンベル選手の正確で強い攻撃に勢いを止められがちのディアス選手。旺盛な手数と前進の力で押し込みペースを握りつつあるものの、その攻撃はキャンベル選手のものに比べると明らかに正確性を欠いていたように見えました。
試合のペースが変わったのは5回でした。
密着戦での打ち合いという試合の流れ自体は変わらぬものの、この回キャンベル選手の正確で強いパンチが度々ディアス選手の顔面・ボディを捕え、はじめてキャンベル選手の有効打がディアス選手の攻勢を上回ったラウンドだと見ました。
続く6回にはクリンチ際でのパンチで左まぶたをカットし、腫れも目立つようになってきた左目の視界が塞がれ徐々にディアス選手は追い込まれていきました。
(このカットは偶然のバッティングによるものだとのレフェリーの判断によりこの場面ではキャンベル選手が減点されています。しかしスロー再生で見直してみるとパンチによるものだったように見えます。)


腫れと出血に視界を塞がれていた為か、8回、9回にキャンベル選手の強い右を浴びて手が出なくなる場面など、後半はディアス選手にとっては非常に苦しい展開。
最終12回にも逆転のラッシュを仕掛けたものの、ここでも右を浴びて動きが鈍る場面をみせるなど、完敗と言っていい内容だったように映りました。
(8回、9回、12回の上述のシーンでは、効いていたと思うのですが、それをうまくごまかして見せないディアス選手の技術(?)にちょっと感心しました。6回にボディで効いたシーンもそう)

採点が割れていたのが意外でしたが、キャンベル選手の文句の無い勝利だったように思います。

一戦毎に評価を上げてきたディアス選手。まだ24歳の若さも非常に魅力で、これからビッグファイトの舞台に上がろうかという今ここでコケてしまったのは残念です。まあ、まだ若いですし巻き返しに期待したいです。

キャンベル選手は32勝(25KO)5敗1分。ディアス選手は33勝(17KO)1敗。

Campbell dethrones Diaz!
Campbell upsets unbeaten Diaz
Campbell earns three belts by split decision over Diaz
Judges Didn't Screw Up! Campbell Beats Diaz

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (松虫)
2008-03-10 20:30:38
うわぁ~負けちゃいましたか!
キャンベル選手が統一王者ですか~
これでライト級は混戦模様ですね。
カーン選手がくるんでしょうか!?

Unknown (管理人)
2008-03-10 20:48:06
>松虫さん

この試合は結果を先に知ってしまったのですが、かなり驚きました
まさかキャンベル選手に・・

WOWOWのタイムリーオンエアーでは流れないのかな?
将来的に、成長したカーン選手にとってライト級でのラスボスとしてファン選手が立ちはだかる、てな図を勝手に想像していたのですが、、、、
ライト級にいっぱいいたディアス選手の中で最後まで残ったのが最も評価の低いデビッド選手だったってのにも考えさせられますw

ほんとにボクシングの世界は一寸先は闇ですね。だからこそ面白いのですが
Unknown (プクー)
2008-03-10 23:58:27
キャンベルってアマチュアの経験なくプロデビューも遅かったとおもいます。肉体年齢も若くまだ発展途上なんじゃないでしょうか?一流には負けてましたがその経験とパンチの強さが開花したのかな。ラッシャーに対して先手のラッシュでペースをわたさなかった作戦も功を奏したとおもいます。ベテラン頑張りますね。ラッシャー坂田と戦う山口も中途半端なアウトボクシングとかじゃ敵わないとおもうので玉砕覚悟で奇襲してみては?なんておもいます。
Unknown (ss)
2008-03-11 10:54:41
このキャンベルも内藤選手やペニャロサ選手に触発されて頑張ったんでしょうかね?  ディアス選手にはカーン選手やガンボア選手などの大きな壁としてもっと強くなって帰ってきてほしいですね。
Unknown (管理人)
2008-03-11 19:17:33
>プクーさん
調べてみたら、キャンベルのプロデビューは28歳の誕生日の約一ヶ月前なんですね。キャリア7年ちょいですから、36歳の年齢は関係なくいまが脂が乗り切った時期なのかもしれませんね。

>ssさん
わたくしが本格的なボクオタになりたての頃、38歳のラリー・ホームズ選手がマイク・タイソン選手に挑むと聞いて、38歳の年齢にかなり驚いたものですが、今じゃ38歳ぐらいは珍しくありませんからねえ
ホプキンス43歳、カルザギ35歳。ライト36、ターバー39、ペニャロサ35、カサマヨール36、モズリー36、デラ35、フォレスト37、カステジェホ39、Cウッズ35、Gジョンソン39、ロイ39、グリーン35、モルメク35、スケルトン41、ゴロタ40、
ちょっと調べただけでこんなにもいっぱい。
はっきりとしたデータがあるわけでないのでわかりませんが、30台後半でバリバリやる選手の活躍が目立つ最近な気はしてます。
(昔もフォアマン選手やマッカラム選手がいましたが)


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