WBCスーパーライト級王座決定戦
元3階級制覇のエリック・モラレス選手(Erik Morales)と21歳のパブロ・セサール・カノ選手(Pablo Cesar Cano)。メキシカン同士で争われた空位の王座決定戦は米国ネバダ州で行われ、モラレス選手が10回終了TKOで勝利して4階級目となる王座を掴んでいます。(体格比較)
もっさりとした動きに見えるモラレス選手ですが意外によくヒットする左ジャブで14歳若いカノ選手とのジャブの差し合いを互角に渡り合います。それでもカノ選手がリラックスした構えから伸ばす左右のブローがモラレス選手の顔面を綺麗にキャッチする場面が多かったように見えた試合前半戦。モラレス選手の攻撃はカノ選手に比べてやや届きが浅いように見えました。
しかし3回に右ストレートを当ててチャンスを掴んで以降、同じパンチで再三好機を演出していったモラレス選手。4回はカノ選手のスムーズに出る攻撃を前に劣勢を余儀なくされますが、ピンチの後に必ず見せる力強い反撃は現在も同じで、ほぼ互角の攻防ながらも徐々にベテランの強打がペースを引き寄せていったように見えた試合の流れ。
そしてカノ選手のカットと腫れが悪化した10回にこの流れが決定的になります。一気に出血が増えて腫れも酷くなったカノ選手に対しラウンド途中ドクターのチェックが入る場面があった10回。ここは続行された試合でしたがラウンド終了後にコーナーがギブアップしての最後でした。
この王座決定戦がそもそも意味不明でなんだかなぁとの思いも強いですが、35歳でのこの王座返り咲きは素直に称えたいです。
CompuBox Stats: Mayweather vs Ortiz, Full Undercard
Powerpunches
史上11人目の4階級制覇を達成したモラレス選手は52勝(36KO)7敗。カノ選手は22勝(17KO)1敗。
Morales wins 4th world title(Andreas Hale and Anthony Springer Jr. at ringside Photo: Chris Cozzone/Fight News)
Erik Morales Stops Pablo Cano, Captures WBC Title(Rick Reeno/BoxingScene)
Morales Not In Peak Form, But Still Has Enough To Beat Kid Cano(Michael Woods/The Sweet Science)
After slow start, Morales pounds Cano(Dan Rafael/ESPN)
Congratulations Erik Morales!! Now Please Retire!(Jason Peck/EastsideBoxing)
Manny Pacquiao Delighted With Erik Morales' Title Win(Ronnie Nathanielsz/Boxing Scene)
複数階級制覇
マルコス・マイダナ対エリック・モラレス(2011/04/09)
エリック・モラレス対ホセ・アルファロ(2010/03/27)
デビッド・ディアス対エリック・モラレス(2007/08/04)
マニー・パッキャオ対エリック・モラレス(2006/11/18)
アクセス
トータル
ランキング
このブログはお知らせメール設定がOFFになっています。
マティセとの試合は見たいです。
モラレスがボコボコにされて歳月の無情さを示す結果、あるいはグレートのグレートたる所以を見せつける結果
どちらも見てみたいです。
時折見せるキレの有る左フックはかつてのモラレスを彷彿させます。
しかし、全盛期と比べると反応が悪く、無駄に被弾する所に切なさを感じます。
相手がマティセだったらと考えると余計切なく感じますね。
僕は全盛期の恐ろしく強いモラレスを知っているので、今のモラレスはあまり見たく無いというのが正直な所です。
おっしゃるように現在のSLにはいい選手がいっぱいいますからねえ。強い相手、名前の知られた選手との試合を次は見たいです。
＞ノミの肝臓さん
年齢・経験を重ねて衰える部分があるのは当然だと思います。と同時に年月を重ねることで培えるもの、ってのも確実にあると思っています。
今後の試合では、そういった年輪、熟成といったものを発揮して若手の挑戦を退ける、みたいなのを見たいですね。
＞ノミの肝臓さん
4階級目は特別、とこれまでずっと認識していましたが、それもそろそろ終わりなのかもしれません。
アルセ、モラレスの成し遂げたことにケチをつけるつもりはないのですけれど。
＞SINKさん
とりあえず1度は強い相手に勝って防衛してほしいものです。
ただ、打ち合ってくれる相手なら打たれ強さと技術で戦えてますが、アウトボクサーと戦えばどうってことない相手にコロッと負けちゃったりしそうな気もします。
モラレスはもっさりした動きでパワーに欠け、スタミナも不足しており、往年の出来ではありません。
ただ、逆に言えばその状態でここまでやれるのですから、やはりレジェンドと呼ばれるボクサーは違うなとも思いました。
かつての「El Terrible」とは少し違いますが、モラレス選手の頑張りを見せてもらいました。
ただ、管理人さんも仰っている「もっさりとした動き」に若干の切なさを感じてしまいます。
特にパンチ。
強打は強打ですが、突き抜けるような伸びが無い印象です。
もっとも、引退を経た35歳に以前と同じものを要求するのは酷かもしれませんが。
元々はルーカス・マティセとの対戦だったそうですね。
マティセが相手だったら、どうだったでしょう…
贔屓の選手なので、想像が膨らみます。
まだしばらく、この階級はエキサイティングですね。
個人的には、マティセとマイダナのアルゼンチン倒し屋対決がみたいです。
そして、亀海選手の割り込みにも期待しています。
ずっと応援していた選手だったので
非常にうれしいです。
スーパーライトは層が厚いですが
がんばってもらいたいです。