前回の続きで、薬剤誘発性ループスについて、各論的に、諸文献からまとめ。 ミノサイクリンも、アンジオテンシン変換酵素阻害剤も、スタチンも一般に内科でよく使われるので注意が必要ですね。 そもそも免疫性疾患に使う生物学的製剤によるDILEは、その診断で「自己免疫疾患の以前の証拠はない」との要件は満たしにくいので、薬剤誘発性なのか、マスクされていた自己免疫原疾患が明確になったのか区別が難しいと思われる。 . . . 本文を読む
当院呼吸器科で間質性肺炎の原因精査されている方で、抗核抗体高値、補体価低値、のためSLE疑いにて当科紹介されました。間質性肺炎は病理所見としてはLIPのようです。しかし皮膚や関節など所見なく、ACR87基準は満たしそうにありません。抗DS-IgGも陰性。長年プラバスタチン内服されており薬剤性ループスについてまとめてみました。 まとめ ・薬物誘発性ループスエリテマトーデス(DILE)は、物理( . . . 本文を読む
前回の続きで、生物学的製剤による重篤な感染症発生の危険性について。 ドイツの大規模な抗TNF製剤の臨床試験のレジスタを使用したもの。結果は感染症粗率は2-3年目よりBio使用初年に高かった。TNF阻害剤よりも高用量ステロイドのほうがリスクが高い。 リスクプロファイルに応じて、個々の患者のため重篤な感染症の予測される発生率の計算ができる。高年齢、慢性肺疾患または慢性腎疾患など合併症、または重篤な感 . . . 本文を読む
前回の続きで、リウマチとくに生物学的製剤使用者と感染症リスクに関してです。(以前の当ブログ記事も参照を;リウマチ治療薬・生物学的製剤と感染症リスク、生物学的製剤と結核リスク)RA自体でも一般感染症のリスクは非RAよりは増える。ステロイドは用量依存的にリスクが増大する。生物学的製剤も感染症が増える、とくに使い始め数ヶ月。結核、MACだけでなくリステリアや真菌など細胞内微生物リスクも増えるかも。感染症 . . . 本文を読む
このブログの更新はかなり滞ってしまいました。来週に浜松市の内科医会で「免疫不全患者の感染症」と途方もなく大きなタイトルを話すことになったため、予想以上に大量の文献の読み込みを要し時間がかかってしまいました。(よろしければお近くのかたは、19日午後7時半から浜松医療センターで行いますので、お越しください) その中で印象的だった文献を紹介いたします。 ・生物製剤での感染症予防のための現行のガイ . . . 本文を読む