先日、皮膚科より顔面の三叉神経領域帯状疱疹の方で、軽度の意識レベルの低下あり当科に紹介入院がありました。髄液検査では軽度のリンパ球数増加、体幹には散在性に小水疱あり、播種性帯状疱疹、脳髄膜炎合併を疑い、アシクロビルの点滴を開始しています。髄液検査で、VZV-PCR陽性との結果であり、文献を調べてみました。PCR定性検査のみでは脳炎か髄膜炎かその他CNS感染か部位診断は難しいようです。
  . . . 本文を読む
先日は、研修医、医学生を対象に中心静脈カテーテル(CVC)挿入と合併症予防のための講習会を開催しました。毎年恒例の行事で年2回行っていますが、今回は夏季病院見学の日と重なりたくさんの医学生の参加をいただけました。前半は、CVC挿入時の機械的合併症と、感染症などの長期合併症の話と対策を講義し、後半はダミーをつかってエコーガイド下CVC穿刺の訓練をしています。
今年、米国の医療疫学学会(SHEA)、 . . . 本文を読む
静岡市で先日開かれました花火大会での出店から 大腸菌O157 のアウトブレイク事例が発生しました。原因はどうやら冷やしキュウリのようです。加熱不十分なひき肉からの感染の印象の強いO157 ですが、世界的にも野菜からみのアウトブレイクも起こっています。食品分析開発センターの記事には、生鮮野菜と加工品を原因とする国内外の食中毒事例が紹介されており分かりやすいです。
CDCホームページの大腸菌のところ . . . 本文を読む
従来より心内膜炎と診断した例は当院循環器内科や心臓外科にすぐに連絡するようにしていますが、感染症治療期間での迅速な手術例は少なくて治療期間終了後に評価をしてやっている例が多いようです。下記に示すような手術の緊急病態に当てはまらない例がほとんどなのでそうなるかとも思いますが、手術をねばれば、塞栓症などのリスクも増えるので、あまり待機するメリットもないようです。
まとめ
・感染性心 . . . 本文を読む