感染症・リウマチ内科のメモ

静岡県浜松市の総合病院内科勤務医ブログ

ANCA関連血管炎の管理のためのEULAR / ERA-EDTAリコメンデーション2016

2016-10-27 | 免疫
当科でも、ANCA関連血管炎すなわち、多発血管炎性肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎や好酸球性多発血管炎性肉芽腫症をみる機会が増えてきました。これまでにもANCA関連血管炎についていろいろブログに取り上げてきました。 「ANCA関連血管炎への診断的アプローチ」では生検による病理診断を重視すること、「不明熱精査中にANCA検査陽性をみたとき」ではANCA検査の適正使用について、「ANCA値を血管炎の活動 . . . 本文を読む

キャッスルマン病とその周辺

2016-10-20 | 免疫
不明熱の診療をやっておりますと、ごくまれにキャッスルマン病にあたることがあります。原因不明の発熱・炎症の状態で、局所の腫脹リンパ節を生検して診断がついたり、またPOEMS症候群など臨床的に疑ったうえでリンパ節生検をしたりすることがパターンかと思います。今回は不明熱例で、肝脾腫、肝腎障害、血小板減少症、腹水、などからTAFRO症候群を疑い、リンパ節生検と骨髄生検を施行後診断確定にいたった例がありまし . . . 本文を読む

自己免疫疾患関連血球貪食症候群

2016-10-13 | 免疫
久々にブログの更新です。その間もいろいろ臨床的な疑問と興味深い知見はあったのですが、なかなかブログ記事が書けませんでした。家族に重大な病気が見つかり時間的にも心身的にも大変でした。また久しぶりの学会発表もあり準備にも追われました。 今回は自己免疫疾患関連血球貪食症候群についてまとめました。不明熱例の一部に血球減少や血清フェリチン値上昇などから血球貪食症候群を疑い骨髄穿刺検査をすることがあります。 . . . 本文を読む