なんとなく重たい

夜半から明け方にかけて雨音がしていた。
起きる頃には小雨となり、朝食を終える頃には蝉時雨に変わっていた。

寝起きにシャワーを浴びようかと思ったけれど、
気持ちのほどけ具合からスケジュールの進行を優先した。

結局、シャワーを浴びるほどの時間はなく、
湿らせたタオルで身体を拭いて肌着を代えて身仕度の最後を締め括った。

ウォーミングアップをしている蒸し暑さの中を出勤。
雨は上がったけれど、
曇天の下で蝉を蓄えた木々は、
どっしりと葉を茂らせたまま揺れ動かない。

電車内の冷気を目指して駅へ向かった。
一杯の水を求め歩いているようでもあった。