私を営み私に帰る

今日もまた
飲んでほどけて
眠るだけ

午前中の集中力が、昼からはもう続かない。
日暮れ時になればもう反応するのが精一杯だ。
掃除でもしてた方が、少しずつでも冷静になれる気すらしている。

そんな時に飲む酒は、
より一層回りに無関心な幸せ者を作り上げる。
それにも飽きてくるとやがて・・・


見失い
爪を噛んでは
酒を飲む

盛夏ざんしょ

納期とクレームに追われて苦しんでいた。
浅い眠りになってからも、
何度か同じ波に苦しんでいた。

目覚ましを止めると、
扇風機だけが静かに動いていた。
寝返りをうち、汗ばんだ背中を扇風機に向けた。
一呼吸、一呼吸を静かに見送っていた。

洗面所へ行き、逆立った髪に笑みがこぼれた。
生ぬるい水道水で手を洗い、顔を洗い、髪を撫で付けた。
食卓に向かったが、食欲不振。

いつもの時間に家を出た。
蝉の声が減っていた。
駅のホームや電車に子供たちがたくさんいた。
天を仰ぎ地を睨む私がいる。