馬鹿は
進化していく人間の姿に
心底おびえている
なぜなら彼らは
人の弱みに付け込まなければ
何もできないからだ
人間が
馬鹿なことをする馬鹿でなければ
騙すことができないからだ
滑稽なことをする人間をからかい
馬鹿にすることができる
悪がかっこいいものでなければ
絶対に困るからだ
だが人間の霊魂は
どうしようもなく成長し
馬鹿がやっていることの正体を
容易に見抜くことができるようになる
巧みな論理に覆い隠した
馬鹿の真意が
あまりに滑稽であることに
皆が気づくようになる
あれらはみな
馬鹿なのだ
まだ大事なことが
なにもわからないのだ
わからない自分が苦しくて
わかるものに自分を見せようと
他人の皮を着て生きている
それが見苦しいことに気付いていない
わからないものはどうしようもない
生きていく世界が違う
もう十分に尽くした
馬鹿は放っておいて
違う世界に行こう
人間は馬鹿を見捨てていく
自分の古い垢にこだわって
新しいものを見ようともしない馬鹿は
もう二度と見たくないと
新しい世界に行く
馬鹿は
自分で変わらない限り
永遠に取り残される