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月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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アルマァズ・4

2014-10-01 06:33:56 | 詩集・瑠璃の籠

何が 欲しかった
すべてを 灰にしてまで

人間が 欲しかったのは
釈尊でした

自分ではない
理想的な
美しい人 立派な人 不思議な人

そんな人になるために
人間は数限りなく
虚妄の塔をこの世に造り続けてきたのです

そして文字通り
人の心の世界は
すべて灰になっています

なにもない
火星の砂漠が広がっています

人は虚妄の花を食べ続けて
とうとう願いがかない
自分以外の人間
釈尊になったのです

自分以外の人の皮をかぶり
声を盗み
思想を盗み
何もかも自分を造り変えてしまった
そうなることができれば
幸せだと思っていた

人類よ 今
幸せですか

栄光の大地 火星の砂に立ち
大観衆の視線を浴びているスターのように
両腕をひろげ
一体誰に自分を見てもらっていると
思っているのですか



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