目の前の苦悩の海に
飛び込んで行きなさい
その泥と汗と糞の沼にまみれて
あえて生きていきなさい
あなたがたが今味わっている苦悩は
かつてなしたことの反動であることがほとんどですが
何をなしてこうなったのかということを
深く考えてはなりません
ただ
目の前の苦い玉を飲むことが
当然なのだと考えなさい
逃げてはおしまいです
ときに縄に打たれることも
鎖につながれることも
闇に閉じ込められることも
痛い刃に傷つけられることもある
しかしそれは不当な扱いではありません
不当だと叫んで神を責めることはできません
当然の結果だと思い
受け入れなさい
幸福は長く続くものと思ってはなりません
甘い幻はつかの間と受け止めなさい
あなたがたは今まで
いかにも簡単に人の幸せをうばってきた
ゆえに人生での悦びはつかの間だという法則を
自らの手で作ってしまったのです
幸福は
運命の暴虐の中を果敢に生きていく
自らの力を感じることと思いなさい
涙も汗も血も その舌で苦みを味わいながら
かみしめてゆきなさい
そしてその中で
ときに味わう神よりの幸福を
美しいことばで表現してゆきなさい
そしてだれかとともに楽しみなさい
そのようにして
生を 人を
愛していきなさい
人間よ
もう子供ではない
子供の頃に通用していた
おもちゃのお金はもう使えません
本当の愛を支払いなさい
そして本当の愛をもうけるために
まじめに働きなさい