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月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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貝の琴

2014-02-03 08:38:39 | こものの部屋・別館

アンデルセン童話に、「野の白鳥」というお話があります。
ご存じの方は、このお話が、まるでかのじょのことを語っているようだと思うでしょう。

白鳥に変えられた11人の兄を助けるために、たったひとり残された小さな妹が懸命に働く。
人々はその姫を誤解して殺そうとする。
まるでかのじょのこととそっくりでしょう。

ハンス・クリスチャン・アンデルセンは、わたしたちの仲間ですが、かのじょのために予言をしたわけではありません。わたしたちは、愛のみを動機としてすべてをやっていくので、このように、その仕事が、まるで川のように、一つの奔流に流れてくることがあるのです。
それが、この世の現象として現れる時、このような時代を超えた助け合いになることがあるのです。

かのじょは、アンデルセンによって、自分の運命を覚悟することができました。

きっと自分も、人魚姫のように、泡と消えて行くだろう。どんなに尽くしても、決して王子は、自分を愛しはしないだろうと。

果たして、そのとおりになったのです。

アンデルセンは、苦難の人生において、自分本来の使命はほとんど果たすことはできなかったのですが、せめてもと、懸命にやってくれたことが、このように愛の少ないかのじょの人生を照らしてくれたのです。

わたしたちは、どんなことになっても、けっしてあきらめません。
できるかぎりのことはしていく。

それはこのように、たしかな本当の愛となって、輝いてくれて、信じることのできない嘘ばかりの世界を生きて行く、ほんとうの人間を導いてくれるのです。



                           サビク




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カノープス・9

2014-02-03 04:11:06 | 詩集・瑠璃の籠

気をつけよ
今まで愛してくれていたものが
あなたがたを
攻撃し始める

たんぽぽが
あなたがたにかみつく
カナリアが
あなたがたを痛烈に批判する

涼しい木陰を作ってくれていた
緑の木が
刺の雨を降らせる
限りなく愛してくれていた
薄紅の桜に
病癌がとりつく

犬に嫌われる
猫が見捨てる
金魚は腐る

やさしい女が
虎になる

あらゆるものが
あなたがたから
去ってゆく

あなたがたが
白い月の子に
咬みついた拍子に
神の清い指に
思わぬ深手を負わせてしまったからだ

父が
地球が
人類を
敵だと
認識したのだ



コメント (1)
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