ひとりごと

ほっとひと息、心がなごむひとりごと

東北の旅!・その2

2013-03-04 23:03:06 | Weblog
理枝子さん親子と別れ、再び新幹線に(やはり強風のため20分遅れ・・・)乗り込んで「福島駅」へ。

大震災前ならば、今回の目的地、常磐線の「原町駅」には「上野駅」から直行。または「仙台駅」からも直行だったのですが、常磐線が未だ寸断されているために、「福島駅」から山を越えて約2時間のルートを辿るのです!
しかも、一日に4本しかないという直通バス。
午後3時に「福島駅」に到着し3時半のバスに乗り込みました!
福島市内を抜け、「川俣町」を通り八木沢峠を越えて・・・「飯館(いいだて)村」を通ります・・・。

このルート、実は12年前、現在の南相馬市原町区(旧・原町市)での公演の後、二本松市に移動した時に通ったことがあります。
当時「道の駅・川俣」で休憩、この地は地鶏のシャモが有名で美味しいソーセージを食べたことをしっかり覚えていましたし、あの頃「飯館」という地名は認識せずに通り過ぎていたのだけれど、そのゆったりとのどかな風景はちゃんと記憶に残っていました!

あの大震災、原発事故以来、この土地の名前が繰り返し流される中、たまらない気持ちになっていたのです・・・。

一昨日、その「飯館」を通る時、沿道の家々がひっそりと建っている風景(カーテンが閉められ、敷地内に車はあっても人の気配はありません・・・)が続き・・・田んぼも畑もビニールハウスも放置され、空っぽの牛舎(牧場の立札のみ)などを目の当たりにして、本当に胸ふさがれる思いでした。 「そうか、ここが飯館村だったのか・・・」などと頭の中で同じ言葉を繰り返すだけでした・・・!

福島駅を出発してから約2時間、「南相馬市役所」のバス停に到着。
市役所の建物は変わることなく(お向かいには以前建設中だった文化会館がそびえていましたが)、「あ、この角を入った所で講演会をしたんだわ!」なんて、ちゃんと記憶に残っておりました!
その文化会館前で、車で迎えに来てくださった原町おやこ劇場のOさんと6年ぶりに再会しました!
きっときっと感動の抱擁しちゃうかも・・・!なんて思ってましたが、結局、昨日も会っていたかのような感じで、そのままホテルに連行されました(笑)!
ホテルも以前のまま!! この市街地は、地盤のせいか、あの震災で倒壊した建物はほとんど無かったのだそうです。
「きっと驚くわよ・・・!」とOさんに言われてはいましたが、本当に何事も無かったかのような以前と変わらぬ風景にびっくりしました!

しばし、お部屋で休んだ後、ふたたびOさんのお迎えで近所のお店で夕食交流会に連れて行っていただき、この日Oさんのご主人が開催されていた「子どもの遊び場」に参加したボランティアの方たちとご一緒しました。
Oさんのご主人は小学校の先生をされていて、以前私も講演会でお世話になりました。現在は「地域の環境・・・食・農・水」などの問題を考えるネットワークの活動をされています(アグリ・ウォッチャー・クラブ)が、震災後、関西の震災支援ネットワークの皆さんと共催して、心や身体のストレスを和らげるための活動を続けていらっしゃるのです。
一昨日お会いした方々も、神戸や大阪から何度もいらしている臨床心理士や言語聴覚士など職種はさまざまでしたが、皆さんとても温かな方たちで、初めてお会いしたような気もせず、「現場」の様子をたくさん教えていただきました!


そして、3日(日)。
朝10時、ホテルに、またまたOさんのお迎え。
駅前の市立図書館(以前お邪魔した頃にはありませんでした)にちょっと立ち寄って館内を見学。 お洒落なデザインの素敵な図書館! 
館内の数か所に、館長さん手作りの折り紙のお雛様が飾られていて、その精緻な細工に感動!! 写真を撮らせていただきましたが、お雛様たちの大きさは約5センチほどで、それぞれの持ち物、飾り物等々、あきれるほど(失礼)細かく、それはそれは素晴らしいものでした!!

その後、常磐線の線路を越え、海側のエリアへ連れて行ってもらいました。
ほんの5分走ったところで「このあたりの田んぼも畑も海水に浸かってしまって、何も作れないのよ・・・」とOさん。
まだ海も見えない小高い丘の「こちら側」です・・・??? どうやって津波がここまで・・・! と思いながら、さらに海に近つ゛くと、東北電力の火力発電所の大きな建物が見え、その周りは平坦な土地広がっていました!
Oさんが「この辺りは海浜公園でキャンプ場があって、林に囲まれていたの。私たちも毎年『子どもキャンプ』をしてたし、県外からもたくさんレジャー客が来てたのよ」と教えてくれたのですが、林ごとすべて無くなっているのです!

「ここには、一年以上来られなかった・・・」と語ってくれたのは、津波で亡くなったお友だちのお家のあった場所でした・・・。
今は、何も、何も無い土地が広がっているだけです・・・。 

海からしばらく街に向かって走ったところにも、まだ手つかずの壊れたガードレール、かろうじて形だけは残っている建物等々・・・2年経って、未だ修復はされていないのです!

約1時間半、ほんの一部分ではありますが、南相馬の「現実」を見せてもらい、聴かせてもらって、「2年という時間は、まだ止まったままなんだ・・・」と改めて思い知らされた気がしました・・・!
そして、人と人との隙間も「つながろう!」などという単純な言葉では埋められない「さまざまなこと」があることも・・・!


いろんな思いを抱えながらも、午後はいよいよ「おはなし会」です!
会場の、「ひがし生涯学習センター」に向かいました・・・!










 







東北の旅!・その1

2013-03-04 20:48:49 | Weblog
先週末、2日(土)から一泊で福島県南相馬市に行ってきました。

南相馬市の子育て応援事業「遊び場しゃべり場プロジェクト」の“桃の節句のおはなし会”にお邪魔させていただいたのです!
主催者として取り組んでくださっていたのは「原町おやこ劇場」の方たちで、12年前の「幻燈会」の出会いから、何度かお世話になっていたのです。 お久しぶりの再会をとても楽しみに出かけました!

夕方5時半に南相馬市に入ることになっていたので、その前に、仙台までちょっと足を延ばし寄り道することに!
転勤で昨夏から仙台に移った理枝子さんとY君に、少しでも会うことができればと思ったのでした!

朝7時半のバスに乗り地元駅へ。 大宮発の予定の新幹線の時刻には充分過ぎる時間があったものの、田舎のことゆえ調度良いバスもなく、たっぷりすぎる余裕をもって出かけたのですが・・・うーん!やっぱり!前日から心配していた「強風」の影響をもろに受けてしまいました!!
「川越駅」までは無事に着いたものの、その先の「大宮駅」までの川越線がストップ! ホームには人が溢れ、アナウンスが飛び交い・・・!
さて、私はどうやって大宮駅にたどり着き、予定の新幹線に乗ることができるのだ・・・??と途方にくれました!「振り替え輸送を・・・」といわれても、とんでもなく遠回りのルートになってしまうわけで・・・とても予定時刻にはたどり着けないし!
しばしグルグルと頭が混乱しましたが、「これは、一人で困っていても仕方がない!!」と、行列している人々に向かって「すみませ~ん!大宮まで行く方はいませんか??!!」と声をかけました! 「乗り合ってタクシーで・・・!!」と提案したら「お願いします~~!!」と、3人の女性が手を挙げてくれて、皆で大急ぎでタクシー乗り場へ!!  皆さん、仕事の予定があって困っていたらしいのです。 やはり、声を出してみるべきですね~~!!
幸い、道路はたいした混雑も無く、私としては予定の乗車時間の20分前には大宮駅に到着できました!

新幹線も10分ほどの遅れで11時半に仙台駅に着き、お迎えに来てくれた理枝子さんたちと無事再会することができました!!
20代の頃から(きゃあっ、遠~い昔だ~~!)仕事で繰り返し訪れていた懐かしい仙台の街!! 駅に降り立つのは10年ぶりでしょうか・・・。 
理枝子さんが「ゆっくりくつろげるように♪」と駅近くの和食のお店を予約してくれていたので、刺すような冷たい風の中、急ぎ足で街を歩きました!
「あ、このお店でお買い物したのよ~~!」なんて言いながら! ホントに懐かしい!!

とってもお洒落なお店の小さなお座敷に案内されて、ほっとひと息、改めて再会の喜びを!!
昨秋東京で会った時にはまだ歩けなかったY君ですが1歳のお誕生日を過ぎて数か月、ますます可愛く子どもらしくなって、ヨチヨチと元気に歩き回り「何やら」しゃべり(?・笑)、あれこれ悪戯も!・・・その姿に思わず笑顔・・・私の顔は緩みっぱなしでした!!^^
美味しい三陸の海の幸をいただきながら、近況を話し合ったり、Y君と遊んだりしていたら、あっという間に「滞在2時間」の時間切れ!!
もっともっと遊んでいたかったのに・・・改札口まで送ってくれた理枝子さん親子と名残りを惜しみつつ再び新幹線に乗り込み、福島に向かいました!


仕事で何度も訪れていた仙台でしたが、こんなふうに理枝子さん&Y君と過ごしたことがなんだか不思議な気持ちで・・・。
出会いと繋がり・・・本当に嬉しく幸せな気持ちになりました!